将来に向けた自己投資をしていますか?
大学2年生~大学院2年生に、将来に向けた自己投資をしているかどうかを尋ねたところ、半数近くが「はい」と回答。「いいえ」と答えた学生は半数強となった。
属性別では、学部生よりも大学院生、理系学生よりも文系学生の方が、自己投資をしている学生の割合が多い傾向が見られ、特に大学院生にその傾向が顕著だった。
「はい」と答えた方にうかがいます。何に投資していますか?(複数回答)
次に、どんなことに投資しているのか、ひと月にいくらかけているのかを尋ねたところ、「趣味・リラクゼーション」が7割、「読書」も6割近くにのぼり、1割台の「就職対策」「資格取得」以下を大きく引き離した。「その他」では、「美容」「トレーニング」といった答えが見られた。
なお、平均投資額が一番高かったのは「スクール通学」が1万1818円で、「趣味・リラクゼーション」が1万366円。ともに1万円を超える水準で、ほかを引き離す結果に。1カ月の自己投資額の平均は1万3361円となった。
●将来、写真家になりたいと思っているので、撮った写真をなるべくプリントするようにしている。プリント用紙やインク代が結構かかってしまう。(1カ月の自己投資額1万円・造形学部3年)
●将来、図書館司書になりたいので、そのための知識を蓄えるために毎月さまざまな分野の本を買っている。毎月3000円くらいは使っていることになると思う。(1カ月の自己投資額3000円・産業社会学部2年)
●モデルになるために、ジムに通っています。(1カ月の自己投資額6万8000円・総合グローバル学部2年)
●危険物取扱者免状の取得のためにテキストを購入して勉強している。(1カ月の自己投資額4000円・理学部3年)
●読書が好きなので、読書を通して見識を深めようと思い、小説、新書などを月に5~8冊買っている。(1カ月の自己投資額1万2000円・ 経済学部2年)
●学術論文においてもビジネスの場においても、英語は必要不可欠になっているので、スクールで英会話を習っている。(1カ月の自己投資額5万6000円・経済学部3年)
●将来、書道教室を開講するために、毎月教室に通っています。(1カ月の自己投資額1万円・教養学部4年)
●平日の研究に集中して臨むために、休日の息抜きとしてテニスなどのスポーツにお金を使っている。(1カ月の自己投資額5000円・大学院理学系研究科1年)
●趣味である手芸を、将来、仕事に結び付けるために、手芸の材料を購入している。(1カ月の自己投資額800円・通信学部4年)
●人間を知るために文学を読みあさっている。(1カ月の自己投資額5000円・経営学部3年)
●ストレス発散のために、CDを買ったり、ライブに行ったりするために使っている。(1カ月の自己投資額5000円・大学院農学研究科)
●将来、体の不調に悩まないためのメンテナンス費として、健康維持のトレーニングにお金をかけています。(1カ月の自己投資額3000円・経済学部3年)
半数弱の先輩たちが自分の将来のために投資しているんだね。「スキルや知識・教養を身につける」「資格を取る」「リラックス・ストレス発散」「体力づくり」など、いろいろな目的があるけど、未来の自分に投資するという視点でお金を使うのは、とても有意義だと思うな。みんなも、そろそろ自分の将来を視野に入れながら、お金の使い方をあらためて考えてみては?
文/日笠由紀 イラスト/中根ゆたか