大学に入ってから成長したと思いますか?
大学に入ってから半年強がたった大学1年生に、自分が成長したと思うかどうかを尋ねたところ、約6割が「はい」と回答し、半数を超える学生が自分の成長を実感していることがわかった。属性別に見ると、文系学生よりも理系学生の方が成長を感じている学生の割合が高い傾向が見られた。
どんな点で成長したと思いますか?(複数回答)
次に、どんな点で成長したと思うかを尋ねたところ、「より幅広い角度から物事を考えられるようになった」と「一人暮らしや寮などで自立した生活を送れるようになった」が4割を超え、「勉強に主体的に取り組むことができるようになった」「サークルや部活で存在感を示せるようになった」も2割台で続いた。「その他」では、「コミュニケーション力がついた」という類いの答えが複数見られた。
●時間の使い方に無駄がなくなった。平日の空いている時間や土日に勉強の予定表を作ったら、ほとんどの場合、その予定表通りに進むようになって効率アップ。(理工学部)
●生活にどれだけお金が必要か、それを稼ぐにはどれだけ働かないといけないかが身に染みてわかった。(商学部)
●受験の失敗から立ち直ることができ、心が強くなったとともに、人の心の痛みにも敏感になった。(薬学部)
●行動力がアップしました。海外研修や学外のイベントなどに自ら足を運び、いろいろな経験ができました。アルバイトも始め、お金を稼ぐことの大変さやお金の価値をあらためて実感しました。(工学部)
●今までは自分と家族や友達だけの世界だったので、世界で起こっていることに無関心だったが、大学生になってから、日本だけでなく世界中の出来事に関心を持ち、ニュースを見るようになった。(法学部)
●ほとんどの支出を自分の財布から出すことになったため、今までの自分の金銭管理の甘さを痛感した。(国際食料情報学部)
●学園祭の実行委員をして、大勢の外部の大人に対応したので、マナーが身についた。(法文学部)
●話し合いの時に、自分の意見もはっきり示せるようになった。(家政学部)
●一人暮らしを始めたことで、自分の身の回りのことをすべて自分でできるようになった。また、自分の将来のための勉強に取り組めていることも、成長の証だと思う。(情報理工学部)
●今まで提出物は後回しにしてしまっていたが、さっさと処理するようになった。(看護学部)
●かなりの人見知りだったが、いろいろな人と仲良くなるにつれて、人見知りを少しずつ克服した。(政治経済学部)
●中学から6年間不登校だったのが、大学生として学生生活を送るようになったことで知り合いも増えた上、アルバイトまでするようになった。(文学部)
学業に対する姿勢や時間・お金の管理、視野の広さなど、いろいろな部分で、大学1年生は高校生の時とは違ってきているんだね。自分の成長を実感できているということも、成長の一つの形なのかも。さらに成長するためには、これから自分がどんな方向に伸びていきたいかを自問してみても良いかもしれないね。
文/日笠由紀 イラスト/中根ゆたか