就活で業界の絞り方がわからない、と悩む人へのアドバイス

「そもそも業界は絞った方がいいの?」という素朴な疑問から、「絞る場合のタイミングや方法は?」「絞らない場合は、いくつぐらいの業界で就活すべき?」という現実的な疑問まで、就活生の悩みはさまざまです。本記事ではリクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーが、実際の事例を紹介しながら必要に応じて業界を絞るタイミングなどを解説します。

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就活は業界を絞らずに進める方がいい

個々の状況によるので、全員におすすめする、というわけではありませんが、リクナビ就職エージェントとしては、基本的には「絞らない方がいい」とアドバイスしています。

個々の状況は、例えば学部・学科の違いで考えられます。理系であればすでに専攻が明確で、研究内容が仕事につながりやすい、といったケースのように、仕事のイメージが明確にできている状況であれば、ある程度業界を絞って就活を進めてもいいと思います。

一方、勉強してきた内容が仕事に直接つながらないことも珍しくない文系などの場合は、絞らない方がいいと思います。

多くの学生にとって、就活を始めた時点で知っている業界・職種は、世界中に多々ある業界や企業の中のほんの一部です。そのような時点で絞ってしまうと、自分の可能性を狭めてしまうことになりかねません。

ですから、基本的には業界は絞らずに就活を進め、できる限りいろいろな企業を見てみてから判断する方がいいと考えます。

業界を絞るなら、どのタイミングが望ましい?

それでも、志望動機の整理や業界研究を効率的にするなどの理由で、業界を絞りたいと考える人はいるでしょう。業界を絞ってもよいケースの人は、どのような段階で行うのが望ましいのでしょうか。

1つは、学部・学科による状況の違いと先述したように、理系の人ですでに専攻が明確であり、研究内容が仕事につながりやすく、仕事のイメージが明確にできているような段階です。

また、インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムに参加してその業界についてよく学んでいる場合や、先輩訪問などを複数回行って多くの情報を得ている場合などは、業界を絞ってもいいタイミングと言えるでしょう。

上記はいずれも、入社後に行う仕事の解像度が高い(=仕事がイメージできている)状態になった段階、という点で共通しています。

もう1つは、志望する業界で複数企業の2次選考を通過した段階です。

この場合、志望動機の整理や業界研究の効率化にはつながりませんが、入社後の業界(企業)とのミスマッチを防ぐという点では有効だと言えるでしょう。

理由としては、これは採用側の観点からになりますが、業界ごとに求める人物像には傾向(例:広告業界であればフットワークが軽く、物おじしないなど)があり、同じ業界で複数企業の2次選考を通過したということは、その業界とのマッチング度が高いと判断できるからです。

実際に、ある業界で落ち続けた学生が、業界を変えた瞬間にマッチして一発で内定をもらうケースは珍しくありません。

1次選考の段階では、一般的な人柄やコミュニケーション能力で通過する可能性がありますが、2次選考の段階では企業とのマッチング度合いまで見て判断する企業が多くなります。ですから、2次選考の通過状況を踏まえ、マッチング度の高い業界をよく検討した上で、絞るのが望ましいのです。

在宅ワーク中に考え込む女性社会人
Photo by PIXTA

業界を絞らずに就活を進める際のポイント

とはいえ、業界を絞らずに就活を進めるにしても、志望先企業は決めなければなりません。その羅針盤となるのが、就活の軸です。

就活の軸とは、会社選びや仕事選びの自分なりの基準のこと。これをベースに3業界程度を選び、志望する企業との接点を見いだしていくといいでしょう。

業界研究をしていく中で、就活の軸がぶれることがあるかもしれません。途中で軸がぶれるということは、就活の軸が違っている可能性が考えられます。途中で軸がぶれたと感じたら、「なぜぶれたのか」「どの観点でぶれた(違和感が生じた)のか」を内省し、新しい就活の軸を仮置きしてみましょう。

私たちキャリアアドバイザーが相談に応じる中には、軸を設定し直しながら業界の絞り直しを行う、というケースも多く見られます。

関連記事:「就活の軸」って何のこと?見つけ方、面接で聞かれたときの答え方の例を紹介

先輩の実例

キャリアアドバイザーとして就活をサポートした就活生の成功事例を、3つピックアップして紹介します。

基本的には、業界は絞らずに活動するようアドバイスしていますが、成功事例はさまざまです。業界を絞らずに就活した事例だけでなく、絞って就活した事例、絞り直した事例も併せて紹介しますので、参考にしてください。

【先輩の実例1:絞って就活した事例】

Mさんは、学生時代にプログラミングを勉強し、インターンシップでもIT業界を経験しました。

職場での社員の働き方を目の当たりにして、SEの仕事のイメージがかなり明確になっていたMさんには、IT業界に絞って就活を行うことをアドバイスしたところ、複数のIT企業から内定を得ました。

【先輩の実例2:絞らずに就活した事例】

学生時代の経験から、Bさんは就活の軸を「自分のアイデアや意見で課題解決をする仕事」に決めました。

業界研究をしていく中で、無形商材を扱う業界への関心が高まり、コンサル・広告・ITの3業界で、営業・コンサル職を目指して活動しました。最終的には、複数社から内定を得た広告業界に進むことに決め、A社の内定を受けました。

【先輩の実例3:業界を絞り直して就活した事例】

Kさんは、もともと食品業界を志望していましたが、なかなか思うように進みませんでした。話を聞いてみると、「身近な商品にかかわることで、貢献実感を持てる」という志望理由であることがわかりました。

そこで、「実際は、食品業界の営業職は代理店営業などが多く、消費者とは意外と距離がある」ということを伝えたところ、Kさんは志望業種を変更することを決意。その後は、顧客から直接感謝され、貢献実感を得やすい飲食サービス業界と人材サービス業界で就活を進め、人材サービス会社から内定を得ました。


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取材・文/笠井貞子

記事作成日:2023年4月28日 記事更新日:2024年2月1日

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