オートバイ編

海外市場での拡販が最大の目標。中高年層や若者層の取り込みが業績を左右しそう

オートバイの国内主要メーカーは、本田技研工業、ヤマハ発動機、スズキ、川崎重工業の4社。また、テラモーターズ、オーシャンエナジーテクニカといった電動バイクを手がけるベンチャー企業もある。

 

社団法人日本自動車工業会によれば、主要4社の2012年におけるオートバイ国内出荷台数は、40万1895台。11年(40万5533台)に比べ、0.9パーセント減だった。国内のオートバイ需要は、1982年(約329万台)がピーク。その後、長年にわたって減り続けてきたが、09年ごろから減少傾向に歯止めがかかっている。とはいえ、国内では人口減少が予測されており、若者を中心としたバイク離れも進んでいるため、今後大きな成長を望むことは難しい。

 

一方、海外市場は拡大が続いている。日本自動車工業会によると、12年における国内メーカーの海外生産台数は1583万台。国内出荷台数をはるかに上回っており、海外市場のウエイトはきわめて大きい。内訳はアジアが850万台(54パーセント)、北米が425万台(27パーセント)、欧州が148万台(9パーセント)で、東南アジアやインドでの需要が目立つ。なお、国内のオートバイ普及率が10人に1台程度であるのに対し、マレーシア、ベトナム、タイ、インドネシアといった地域では3~4人に1台程度と高い。オートバイが生活の一部となっているため、今後もアジアでは引き続き大きな需要が見込めるだろう。一方、北米や欧州では高価格帯の商品が人気。こちらも、12年に入って需要回復の兆しが見えている。

 

こうした中で焦点となっているのが、海外拠点の拡大だ。各社は現地生産を進めて製造・流通コストを抑え、手ごろな価格帯の製品を送りだそうと努力。アジアなど新興国需要の取り込みを図っている。また、現地の金融機関などと手を組み、オートバイの購入支援ローンを整備する企業もある。さまざまな手段を講じて、現地ユーザーがオートバイを買いやすい環境を整えている。

 

アジアの次に、アフリカ市場を目指す企業もある。例えば、本田技研工業はナイジェリア向けの製品を開発するなど、アフリカ市場の開拓に注力(ニュース記事参照)。ほかにもエジプト、ケニア、南アフリカなどは人口が多く、将来有望な市場だと見られている。

 

国内市場では、バイク愛好家の高齢化が悩みの種。そこで、「デザイン性が高い」「携帯電話の充電が可能」「価格を抑え、燃費性能を高める」といった特徴を持つ新車種を開発し、若者のバイク離れを防ぐ取り組みが活発化している。また、経済的に豊かな中高年層をターゲットに、高価な大型バイクを販売する動きも見られる。

 

10年から本格的に市場投入された電動バイクをはじめ、ハイブリッド二輪車、燃料電池二輪車といった次世代型バイクにも引き続き注目が必要。特に、大気汚染対策が求められたり燃料費が高騰している国・地域では、さらに需要を伸ばすチャンスがあるだろう。

 

押さえておこう <国内出荷台数と海外生産台数の推移>

2002年
国内出荷台数……77万1082台
海外生産台数……765万2419台
2007年
国内出荷台数……68万4944台
海外生産台数……1185万6942台
2012年
国内出荷台数……40万1895台
海外生産台数……1582万5398台

     ※社団法人日本自動車工業会資料より抜粋

このニュースだけは要チェック <海外向けに作られた新車種が続々と登場>

・ナイジェリアにある本田技研工業の二輪車生産販売子会社が、新型オートバイを発表。燃費性能と耐久性にこだわりながら、日本円で約6万5000円という価格に抑えた「戦略車」だ。同社はケニア、南アフリカでも現地法人を通じて二輪車を提供しており、アフリカでの販売促進を目指している。(2013年12月10日)

・スズキがタイの生産販売子会社を通じ、中・大型二輪車を中心とした6機種を新投入すると発表した。同社はこれまでも大型二輪車を販売してきたが、中型車を含めてラインナップを拡充することで、現地での拡販を図る構え。また、一部の車種は欧州、北米などにも順次輸出予定とされている。(2013年9月24日)

この業界とも深いつながりが <燃料電池でデジタル家電業界との距離はさらに縮まった>

自動車
燃料電池の開発、電動バイクの充電用インフラの設置などで協力

デジタル家電
燃料電池の開発を手がける家電メーカーと、協力する機会が増加

コンビニ
電動バイク用の充電インフラを設置するコンビニが増えつつある

この業界の指南役

日本総合研究所 主任研究員 吉田賢哉氏

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東京工業大学大学院社会理工学研究科修士課程修了。専門は、新規事業戦略やマーケティング戦略、企業のビジョンづくり・組織戦略など。製造・情報通信分野などの業界動向調査や商品需要予測も手がける。

取材・文/白谷輝英 イラスト/坂谷はるか

 

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