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いちゲー採用、禁煙採用、大学1年生からエントリーOK…企業の「ユニークな採用方法」とは?

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学生の個性や魅力を引き出す「ユニーク採用」

新卒採用においては、エントリーシート(ES)を提出して、書類選考を通過したら面接、そして内定…という選考プロセスを取る企業が多いですが、中にはまったく独自の、実にユニークな採用手法を取っている企業があります。
そこで、2018年卒採用において行われているユニーク採用の一部を、ピックアップしてご紹介します。どの採用方法も、人事の工夫とこだわりが感じられるものばかりです。自分のアンテナに「ピン」とひっかかるものがあれば、思い切って応募を検討してみてはいかがでしょうか?

 

一緒に働いてみたい社員を学生が指名する「相棒(バディ)採用」-株式会社アサツー ディ・ケイ-

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広告代理店の株式会社アサツー ディ・ケイ(ADK)では、2018年度より「相棒(バディ)採用」を実施。学生が「この人と働いてみたい! 」と感じた社員を、探して、指名し、その人の選考を受けるというものです。

 

まずは、社員プロフィールをチェックしたり、開催イベントに参加したりして、実際に働く社員のことを「知り」にいきます。そして、一緒に働いてみたい社員を「相棒社員(=バディ)」として6名指名すると、そのうちの1名が、1次面接を担当してくれます。
「学生に、当社で働くイメージを具体的に持ってもらいたい」との思いからスタートしたこの制度、「相棒社員」を選ぶ過程で、社員一人ひとりの働き方、キャリアに対する考え方などをじっくり聞き、理解することができるので、入社後のイメージを膨らませることができます。面接相手を指名できるので、リラックスして選考に臨め、働きたい熱意を思う存分伝えることができます。

 

さらに1次面接以降も「相棒社員」はその学生の選考を応援、面接のフィードバックや応援メッセージをくれることも。また、現場の社員と入社までにかかわることで、入社後も「相棒」としての関係を続けることができます。
「同じ部署に配属されるとは限りませんが、部署に関係なく、バディが良き相談相手となることを期待しています」(株式会社アサツー ディ・ケイ/人事担当)

 

<思考><決断力><勝負強さ>を図る! 「麻雀採用」-スターティア株式会社

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ITネットワーク環境、ファシリティなどオフィスのトータルコンサルティングを手掛けるスターティア株式会社。2017年卒から「麻雀採用」を導入し、話題を集めています。プロ雀士、自社社員、そして学生で麻雀大会を開き、優勝した学生はいきなり最終面接に進むことができます。駆け引きや決断力が必要とされる麻雀は「頭脳スポーツ」とも言われています。ロジカルな思考、瞬時の決断力、勝負強さなど、麻雀に必要な力はビジネスセンスとも通じるものがあることから、この選考方法を導入したのだとか。
「麻雀にはあまり自信はないけど挑戦したい、チャレンジをしたいと参加してくださる学生も多く、採用側としてはその気持ちがうれしいですね。また採用担当の立場からすると、面接の場ではなかなか見られない学生の“素”の部分を見られる点も魅力。1日麻雀で脳に汗をかいたメンバーとの夜の懇親会は非常に盛り上がります」(スターティア株式会社/人事担当)

 

なお、昨年の場合は2位~10位の学生も、2次面接までが免除になったとのこと。そしてこの10人の中から2名が内定を獲得し、この4月に入社したそうです。「この2名は、自ら考え、判断し、自然と本質をつかむタイプで、内定者同士をうまくまとめてくれていましたね」(スターティア株式会社/人事担当)
同社の社員と一緒に卓を囲むことで、会社の雰囲気を肌でつかむこともできそうです。麻雀の腕に自信がある人もない人も、興味があれば挑戦してみてはいかがでしょうか?

 

心をこめてメールアドレスを入力すれば、エントリー完了! の「日本一短いES」-三幸製菓株式会社

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新潟にある米菓メーカーの三幸製菓株式会社では、新卒に限らず誰でも応募可能で、24時間365日エントリーを受け付けている「全開採用」を行っています。その選考プロセスの一つとして、実施しているのが「日本一短いES」。専用サイトにアクセスし、自身の連絡先(メールアドレス)を「心を込めて入力する」とエントリーは完了。志望動機や自己PRを入力する必要はありません。

 

「全開採用」はこの後の選考もユニーク。自宅でも海外でも、どこでも選考が受けられます。「選考に応募してみたい」と思った人の話を聞いてみたいという企業の方針が伝わります。

 

同社では、「さらなる成長を続けるためには、知名度を高め、地元からだけでなく全国から多様な人材を採用すべき」との考えから、今までにもさまざまなユニーク採用を実施。せんべいへの愛を語る「おせんべい採用」や、新潟県出身者以外が新潟好きをアピールする「ニイガタ採用」など、新しい試みを続けています。

 

ゲームが得意な人は有利! 「いちゲー採用」-株式会社カヤック-

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ゲーム事業、コミュニティサービス事業、WEB広告事業などを展開する株式会社カヤック。同社は“面白法人カヤック”という通称通り、毎年ユニークな選考が話題を集めています。
同社では今までに4月1日限定、経歴詐称OKの「エイプリル採用」、3秒でエントリーできる「ワンクリック採用」、Googleでの検索結果だけで選考する「エゴサーチ採用」など、アッと驚く採用を行ってきました。
「エイプリル採用で入社した方は、入社後社員に溶け込むのが早かったそうです。当初から“変な人”という社内ブランディングができ上がってしまったものの、『逆に、自由に発言できて伸び伸び仕事ができた』と聞いています」(株式会社カヤック/人事担当)

 

同社で今年、新たな試みとして行われるのが、「PlayStation®」とコラボした「いちゲー採用」。「ゲームは突破口を見つける発想力、困難を乗り越える問題解決力など、ビジネスに役立つスキルが自然と磨かれる」との考えから生まれた採用方法です。
「クリエイターの会社としては、採用もクリエイティブでないといけない。だって、『面白いもの作れる人募集! 』って言うことほど、面白くないものはないじゃないですか。そういうことは、発言ではなく、アウトプットで見せるもの。だから採用方法においても、面白いものを作れる人が、カヤックに入りたくなるような企画・アウトプットを常に出していこうと考えています」(株式会社カヤック/人事担当)

 

「いちゲー採用」では、3つの選考コースが用意されています。
1つ目は、「PlayStation®」でのゲームのやり込み具合を示す「プラチナトロフィー」を持っていれば、それだけで1次選考免除という「プラチナトロフィー選考」。2つ目は、ゲームと過ごした時間や想いをエントリーフォームに入力する「ゲーム履歴書選考」。そして3つ目は、用意されたゲームソフトをみんなで攻略し、そのプロセスで選考するという「協力プレイ選考」です。

 

いずれの選考方法も、ゲーム好きならば挑戦したい! と思えるものばかり。複数の選考コースへのエントリーも可能なので、「授業そっちのけで、ゲームに情熱を注いでしまった…」という人は、ぜひチェックしてみてください。

過酷な状況だからこそ、その人の「本質」が見えてくる?! 「サバイバル合宿」-ユナイテッド株式会社

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アドテク(※)事業とスマホコンテンツ事業を展開するユナイテッド株式会社。さまざまな個性を持ったメンバーが集まり、既成概念にとらわれずパワフルに活躍しているという同社では、「野心と情熱にあふれた、ぶっちぎりの個性を集めたい」との思いから、さまざまなユニーク採用を実施しています。
「これまでの選考では会えなかったような、個性あふれる学生がたくさん当社を受けてくれるようになりましたし、その中でもさらに個性が光る学生を採用できています」(ユナイテッド株式会社/人事担当)

 

(※)アドテクノロジーの略。ディスプレイ広告を中心とした「テクノロジーを駆使した広告」に関する総称のこと。

 

「昨年以上にユニーク採用に力を入れている」という今年は、ドハマりしているインターネットサービスを挙げ、どれだけ“ガチ”で好きなのかをプレゼンするという「ガチ勢採用」や、何らかの分野でNo.1を勝ち取ったエピソードをアピールする「No.1採用」など、10コースのユニークな採用を実施しています。

 

この中でも注目されているのが、「サバイバル合宿採用」。大自然の中で1泊2日のサバイバルを経験。チームで協力しながら次々と襲いかかる困難に立ち向かい、目標達成を目指するというもの。
「どんなに困難な状況でもあきらめない姿勢や、チームワークで自分の強みを発揮できるスキル、リーダーシップや課題解決能力などを、ここぞとばかりに見せつけてほしい」(ユナイテッド株式会社/人事担当)

 

昨年、「サバイバル合宿」で採用された同社の社員は、この選考を選んだ理由について、「面白そうな会社だと感じた。サバイバルな経験を通して、自分の弱みや強みをあらためて見つめ直す良い機会になると思った」とのこと。しかし、「思った以上に過酷で自分の素を出さざるを得なかった」のだとか。はからずも「素」が出たことで、思わぬ自分の強みや個性が発揮できたようです。ほかにも「想像以上に過酷だった」という感想も。極限の状態で自分と向き合う、よい機会になりそうです。

 

業務効率UP&社員の健康のために…「禁煙採用」-星野リゾート-

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長野県に本社を置き、ホテルや旅館を全国展開する総合リゾート運営会社の星野リゾート。同社では通年採用や入社時期の分散化など採用間口を広げる一方で、「禁煙採用」を徹底しています。
「社員の禁煙は、作業効率、施設効率、職場環境の3つの要素において競争力を高めることになる」との判断から、面接時に必ず、喫煙の有無を確認。喫煙者の採用は一切行っていません。ただ、応募時に喫煙者であっても「入社時にたばこを断つ」と誓約すれば、選考に進むことは可能です。

 

実はこの取り組み、1994年からすでに20年以上行われています。先代から経営を支える“大番頭”的な存在だったベテランの社員が、1日に2箱ほどタバコを吸う習慣があり、60歳という若さで亡くなってしまったことがきっかけだったとか。
「『禁煙採用』を導入する当初は、社員のプライバシーまで企業が踏み込むことについて迷いもありました。ですが、亡くなった社員の家族から健康のためにぜひ進めて欲しいと支援もあり、ここまで徹底してやり抜くことができています。」(星野リゾート/人事担当者)
新卒採用から、社員の健康を守りたいという企業の想いが見えてくる取り組みです。

 

 いつでも応募可能!採用の間口が広い「通年採用」

1年を通して、必要に応じて社員を採用している「通年採用」。上で紹介していた企業の中にも採用方法によって通年採用を行っている企業があります。例えば大手企業では、株式会社ユニクロなどで実施されています。
「新卒、既卒を問わず、●歳まで」、「一部の職種に限って」など、企業によって条件は異なりますが、一定の期間に何度も挑戦ができたり、入社時期を選ぶことができたりするなど、採用間口を広げることで、多様な人材を受け入れています。

 

企業にとっては、今まで出会えなかった強みや持ち味を持つ学生に出会うことができ、多様で個性あふれる人材が協業する組織を作れる、というメリットがあります。
そして学生にとっては、出遅れてしまった、見逃して募集期間が終わってしまったというリスクが減りますし、「今は留学や研究など学業に打ち込みたい」という学生にもメリットが大。学業がひと段落したタイミングで、就職活動の時期を選んでエントリーすることが可能です。

 

募集期間を長く取ることで、異なる経歴を持った人とたくさん出会える、新卒採用のピークを避けて、じっくり採用選考に時間をかけられる…などのメリットもあり、通年採用を取り入れる企業は増えつつあります。自分のペースで就職活動したい方は、注目してみてはいかがでしょうか?

 

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いかがでしたか? どれもユニークな採用方法ですが、その目的は「学生の長所や持ち味を多面的に見て判断したい」、「学生の素の姿や本音に触れたい」と考えていることがおわかりいただけたと思います。
就職活動は、たくさんの企業に触れられるまたとない機会。ご紹介した企業をはじめ、ユニーク採用を取り入れている企業にも積極的に目を向けてみてはいかがでしょうか? 選考を通して、思いもよらない「自分の持ち味」にも気づけるかもしれませんよ。

 

文/伊藤理子

 

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