「入学以来、最大のピンチ!」という事態に遭ったことはありますか?
大学2年生~大学院2年生に、「入学以来、最大のピンチ!」と言える事態に遭ったことがあるかどうかを尋ねたところ、全体の約3割が「はい」と回答した。
属性別に見ると、学部生よりも大学院生の方が、「はい」と答える学生の割合が多い傾向が顕著に見られた。
それは、どんな事態でしたか?(複数回答)
次に、どんな事態に遭ったのかを尋ねたところ、「友人関係がうまくいかなくなった」「授業が難しくてついていけなくなった」が3割弱でほぼ並び、「失恋した・彼氏彼女とうまくいかなくなった」「病気になった」「生活費や授業料が足りなくなった」も15%台でほぼ並んだ。「その他」では、「就活がうまくいかなかった」「留年」「詐欺に遭った」「親や友人の死」などが挙げられた。
●友人関係をこじらせて体と心の調子を崩してしまい、学校に行けなくなって留年してしまった。もう少し人に心を開いたり、誰かに頼ったりした方がよかったと思う。(薬学部4年)
●授業をサボった日に試験問題が発表されたと知り、大ショック! 慌てて同じ授業を取っている知り合いから聞いてギリギリ単位が取れた。(法学部2年)
●何かと出費がかさみ、生活費が足りなくなってしまった。自炊で食費を大幅に節約することで乗り切った。はじめから出費をある程度予測して、計画的にお金を使っていれば、このようなことは起こらなかったと思う。(工学部4年)
●彼氏に振られた。無理に忘れようとしたり、元気になろうとしたけど逆効果だった。でも、半年たったら見事に忘れてしまっていて、結局時間が薬だと思った。(文系学部4年)
●単位を落としてしまい、進級できなくなった。大学に行くのがイヤになったが、周りから叱られ励まされ、再び通えるようになった。今でも不安なことはあるが、何事もやらなければ変わらないと信じて行動している。(理工学部4年)
●病気になって学業に専念できなくなりました。回避方法は、ストレス耐性をつけることと自己管理の徹底だったと感じていますが、昨日今日、意識し始めたところで、すぐにどうこうできるようなものでもないかなと思っています。(大学院文学研究科2年)
●地元の高知県から離れて上京してきたが、関東になじめず、友達作りに苦労した。自分から話しかけることでなんとか交友関係を広げたが、できれば入学前にSNSなどでつながりを作っておくべきだった。(総合政策学部4年)
●休みがちだったせいか、アルバイトをクビに! ほかのバイト先を探して応募しても、なかなかうまくいかなかったが、粘り強く応募した結果、ようやくバイト先が決まった。(社会福祉学部4年)
●サークルで責任者になってしまい、プレッシャーに押しつぶされそうになっています。サークル内の人間関係もぎくしゃくしてしまって…。今もピンチな状況は変わりませんが、1人で全部抱え込まずに、信頼できる人に相談することで、なんとか打開できそうな感じ。そうすることで、自分の負担を減らすこともできるし、自分の状況を周りに知らせる機会にもなるような気がします。(メディアプロデュース学部2年)
●パソコンがいきなり壊れた! スクリーンやキーボード、マウス、ハードディスクなどを借りてきて、ありあわせのマシンで5カ月くらい乗り切った。(大学院工学研究科2年)
●卒業研究に教授がダメ出しして、危うく留年という事態に。外国人である教授向けに資料を英語で作ったり、直属の指導教官からアドバイスをもらって、なんとか切り抜けた。(ソフトウェア情報学部4年)
●ゼミの内容が難しくてついていけなくなった。毎週友人と勉学に励んで、なんとか追いついた。(社会学部4年)
学業や人間関係、経済的なことなど、先輩たちは大学生活の中で実にいろいろなピンチに遭遇してきたんだね。でも、自分自身で考えて行動することで解決したり、家族や友人、大学の先生などにサポートしてもらったり、あるいは時間を置いてうまくやり過ごしたりと、さまざまな方法で切り抜けているのはさすが! みんなも、これからピンチな状況になったら、一人で抱え込まずに、まずはいろいろな解決法を試してみては?
文/日笠由紀 イラスト/中根ゆたか