今週は、大学1年生486人のアンケートを紹介します。大学1年生は今、どんな悩みを抱えているのでしょうか?
9割近くの大学1年生が、悩みが「ある」と回答
■今、悩みはありますか?
大学1年生に、今、悩みがあるかどうかを尋ねたところ、9割近くが「はい」と回答し、ほとんどの学生が悩みを持っていることがわかった。属性別では、理系学生よりも文系学生の方が悩みを持っている学生の割合が多かった。
最も多かった悩みが「将来の進路や就職」、次いで「学業」、「経済的なこと」
■「はい」とお答えの方におうかがいします。どんな悩みがありますか?(複数回答)
悩みがあるという学生に、どんな悩みかを尋ねたところ、一番多かったのは「将来の進路や就職」で、約4人に3人が選んでいた。続いて、「学業」も約6割に上り、「経済的なこと」も半数に達した。「その他」では、「アルバイト先でのこと」が複数挙がっていた。
学業面、生活面…大学生には悩みがたくさん
リアルボイス編では、大学生活での様々な悩みをより具体的に紹介します。
●将来就きたいと思えるような職業がなく、目標が持てないこと。(法学部)
●実力よりもレベルが高い大学に入ってしまったみたいで、講義についていけず、困っている。(工学部)
●まだ大学に入学して間もないので、高校のときみたいに仲の良い友達が作れていない。(経済学部)
●わが家の家計が厳しく、少しでも親の負担を減らすために自分のバイト代で大学への定期代と携帯電話代を払うことにしましたが、体力的にも精神的にも、このままバイトと学業を両立していけるか心配です。(文学部)
●父と母がよく喧嘩(けんか)をすること。そのうち別れてしまうのではないかと心配でたまらなくなる。(生産工学部)
●周りにスタイルがいい子が多くて、ダイエットしなければと思うが、高校生のとき発病した過食症が治らなくてストレスがたまる一方。(社会学部)
●一人暮らしを始めたこともあり、新しい環境に慣れなくて体調を崩しがち。学科の演習も多くて大変だが、友人と協力するようにしたら、どうにか乗り切れそうな気がしてきた。(社会福祉学部)
●学科に女の子が少なく、思ったより出会いがないが、かといって外の世界に求めていく気力もなくて悶々(もんもん)としている。(理工学部)
●1年間休学して、最初の半年間はバイトでお金を貯(た)め、残りの半年間を世界一周旅行に使いたいが、それを家族になかなか言えなくて悩んでいる。休学すると、卒業が1年遅れるので、それも悩みの種に。(外国語学部)
●中学高校とずっと好きだった地元の男の子に告白しないまま、大学進学で地元を離れてしまった。こっちで別の男の子に誘われてもその気になれない。この夏、帰省して告白すべきか悩んでいる。(文学部)
●僕たちの代は、就活開始時期が遅くなるため、教育実習と時期が重なりそうで、困っている。(経済学部)
みんな悩んでいるのね。特に大学1年生は、それまでと環境が激変した直後ということもあって、新たな悩みが生じているころじゃないかしら? 悩みがあるのは、それだけ人生を真面目に歩んでいる証拠。私の経験から言わせてもらうと、この際、大いに悩んでおくといいと思うわ。もちろん、一人で悩まずに、友達や先輩、親や兄弟姉妹、大学の先生やアルバイト先の社員など、アドバイスをくれそうな人、力になってくれそうな人に相談してみるのも大事よ。
【調査概要】
調査期間:2013年6月28日~6月30日
調査サンプル:大学1年生486人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング
文/日笠由紀
イラスト/中根ゆたか