オンライン就活で気をつけたいポイントは?【失敗事例とアドバイス】

新型コロナウイルスの影響で、会社説明会や面接をオンラインで実施する企業が増えました。就活を控えた学生の中には、オンライン就活ではどういった準備が必要なのかわからず、きちんと対応ができるかなど不安に感じる方も少なくないのでは?

今回はオンライン就活のメリットとデメリット、先輩たちの失敗事例とアドバイスを、年間400人以上の学生をサポートしているキャリアアドバイザーが紹介します。ぜひ、これからの就活のヒントにしてください。

オンラインで面接をする就活生のイメージ

 

プロフィール 横山仁美(よこやま・ひとみ)リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザー。2018年、株式会社リクルートキャリアに新卒入社し、1年目は東京、2年目以降は関西にて、理系(機械・電子・化学・物理)と文系領域を担当。年間400~500人をサポートしている。学生自身が納得して社会人としての一歩を踏み出せるようにアドバイスすることをこころがけている。

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オンライン就活による変化とは?メリットや失敗しないためのポイントはある?

オンライン就活で変わったことはある?

新型コロナウイルスが流行したことで、2021年卒の説明会や面接のオンライン化が進みました。また、OB・OG訪問や理系学生を対象とした研究室訪問なども対面ではほとんど実施されなくなっています。しかし、オンライン就活でも、基本的な就活の流れやスケジュールは変わっていません

一方で、2021年卒採用では、リクナビ就職エージェントで紹介する企業の多くが、最終面接は対面で行いました。2022年卒採用は、昨年導入したオンラインによる採用活動に慣れたためか、最終面接までを一貫してオンラインで実施する企業も増えているようです。

オンライン就活のメリットは?失敗しないためにはどうすればいい?

オンライン就活のメリットは「交通費や宿泊費などがかからなくなる」ことと「時間の融通が利く」ことでしょう。録画型の説明会を実施する企業も増え、空いている時間に視聴できるようになりました。多くの説明会に参加できるようになり、企業を知るチャンスが増えたことで、豊富な選択肢から比較検討できるようになっていると思います。

2022年卒以降も、企業が採用活動にオンラインを利用する状況は大きく変わらないでしょう。これから就活準備をする学生は、オンライン就活で失敗しないか、注意点はあるのかなど気になることは多いと思います。そこで、2021年卒の先輩たちがオンラインの説明会、面接で失敗事例をアドバイスと合わせて3つ紹介します。参考にして、事前準備のポイントを押さえましょう。

ケース(1) オンラインツールが使いこなせず、説明会に遅刻してしまった

「インターネットの接続がうまくいかず、遅刻してしまった」「企業によって利用する会議ツールが違うことを忘れていて、慌てて接続したが遅刻してしまった」というケースです。
原因としては、自宅のインターネット環境が整っていないこと、参加するための情報をきちんと把握できていなかったこと、時間ギリギリにアクセスしてしまったことなどが考えられます。

アドバイス

余裕を持ってスタンバイしましょう。開始時刻の直前に準備をすると、どうしても焦ってしまいます。企業からのメールには、接続方法や説明会参加の服装といった案内が記載されているはずです。

また、企業によりますが、専用アカウントがないとログインできない説明会などもあります。そうした確認も含めて事前準備は怠りなく。

参加する説明会が複数ある場合は、スケジュール管理も重要となります。スケジュール帳やカレンダーアプリなどに企業名、時間、必要なものを記載する、時間に遅れないようスマートフォンのリマインド機能を活用するなどして、チャンスを逃さないようにしましょう。

ケース(2) 説明会に参加したけれど「聞いているだけ」になり、何も得られなかった

オンラインで説明会を実施する企業が増えて、気軽に参加できるようになりました。そのため、「説明会で何を知りたいのか」を整理するなど事前準備ができておらず、聞いているだけで終わってしまったというケースです。参加学生の様子を企業がチェックしていない、自宅から参加しているなどの理由から、緊張感がなく集中できないということもあるようです。

アドバイス

聞く(見る)だけの説明会でも、事前準備をして臨むことが大切です。参加予定の企業はどんな業界か、どんな事業内容か、採用されたらどんな仕事をするのかなどを企業のホームページやリクナビなどのナビサイトから情報収集しておきましょう。

説明会に参加する場合、必ずメモを取りましょう。その際、調べればわかることを書き留めておいても、あまり意味がありません。事前に調べて気になったことや、パソコンやスマートフォンなどの画面を通して感じたことなどをまとめておくことで、ほかの会社との比較がしやすくなるでしょう。

ケース(3) 言いたいことが伝わっているのか、自信がないまま面接が終わった

「オンラインで言いたいことが相手にきちんと伝わっているのか実感がなく、不安なまま面接が終了してしまった。どうすれば手応えを感じられる面接になるのかわからない」と相談に来た学生も少なくありません。しかし、この不安はオンラインか対面かにかかわらず、多くの就活生が感じるものなのです。主な原因は、きちんと自己分析ができていないこと、自分の就活の軸と企業との接点を明確に言語化できていないことにあります。人によっては、緊張して上がってしまったことが原因とも考えられます。

アドバイス

オンラインでも対面でも、面接がうまくいくポイントは“事前準備”と“実践”です。自己分析や企業研究などの準備はもちろんですが、場数を踏んでアウトプットの練習を積むことも重要です。

オンライン面接になったことで、表情や声の大きさ・トーンなど、画面越しの自分の印象や、相手にどう伝わっているのかが気になる場合は、友人や家族などにも協力してもらい、実際に使用するオンラインツールを使い、面接の練習をしてみるといいでしょう。

オンライン面接の事前準備や練習方法については、以下の記事でも詳しく紹介しています。

【オンライン面接(Web面接)とは?】対面との違い、面接にあたっての準備、練習方法を解説!

就活は一人で進めようと思わなくても大丈夫。オンラインで相談できる先も

ほかにも、相談に来た学生からよく耳にするのは「オンラインは、対面と比べ、企業の社風や雰囲気を感じづらい」といった声です。パソコンやスマホの画面を通した情報でしか、社風やオフィスの雰囲気などを確かめることができないため、不安なのでしょう。また、企業の採用活動とは直接関係ないものの、大学の授業などもオンライン化したため、周りの就活の状況がつかみづらいという話もよく聞きます。実際、就活に出遅れてしまったと相談に来る学生も増えています。

就活は一人で進めようと思わなくて大丈夫です。もし困ったり、迷ったりした場合は、学校のキャリアセンターのほか、リクナビ就職エージェントならオンラインで相談ができます。所属していたゼミやアルバイト先のOB・OGなどに2021年卒の先輩がいれば、オンライン就活の経験者として心強い相談相手になってくれるでしょう。周囲を頼ることでいい方法が見つかったり、サポートが得られたりするはずです。

オンライン就活は経験者が多くないため事前情報が少なく、不安に感じることもあると思います。しかし、オンライン就活により、時間を効率的に使いやすくなりました。いままで通り、対面のみの就活をしていたら出会えなかったかもしれない企業にも出会えるチャンスが増えているとポジティブに捉えてみましょう。納得のいく就職ができるよう応援しています。

取材・文/笠井貞子


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