アルバイトをしていますか?
大学生活の先輩である大学2年生~大学院2年生に、アルバイトをしているかどうかを尋ねたところ、半数以上が「はい」と回答し、そのうちの約2割は2種類以上のアルバイトをかけもちしていることがわかった。アルバイトをしている学生の割合は、学部生よりも大学院生、理系学生よりも文系学生の方が多い結果となった。地域別では、首都圏・中京圏・近畿圏の三大都市圏の学生のアルバイト率が全国平均を上回り、特に中京圏は61.2%と極めてアルバイト率が高いことがわかった。
「はい」とお答えの方におうかがいします。月にいくら稼いでいますか?
アルバイトをしている先輩たちに、月にいくら稼いでいるかを聞いたところ、平均額は一人当たりでは4万2821円となった。
属性別に見ると、学部生4万287円に対して大学院生5万5919円、理系学生3万6554円に対して文系学生4万6429円と、それぞれ違いが見られた。地域別では、首都圏が5万1077円、近畿圏が4万5366円となり、中京圏3万7334円とその他の地域3万1952円よりも高い傾向が見られた。
どんなアルバイトで月にいくら稼いでいますか?(複数回答)
1カ月に稼ぐ額をアルバイトの種類別に見ると、「飲食店店員」の平均額が最も高くて5万3651円。次いで、「コンビニ・スーパー店員」も同じく5万円台となった。コールセンタースタッフなどの「その他販売・接客」も5万円近い水準で続き、総じて接客系のアルバイトの平均額が高いことがわかった。
なお、人数としては、「塾講師・家庭教師」が一番多くて3割弱、「飲食店店員」「その他販売・接客」も同じ2割台で続いた。
●「先生解けた!」と笑顔で生徒に言われたとき。(塾講師・家庭教師/農学部3年)
●コンビニの店員は、多くの仕事をこなすので、計画性や臨機応変さが身についたことを実感する瞬間。(コンビニ・スーパー店員/工学部3年)
●社員の方々が切羽詰まっている締切前の時期に、その人から頼まれた仕事を最後までこなせたりすると、「おかげですごく助かった」と言われることがあります。学生でも役立てるとわかり、うれしくなります。(事務/大学院住環境学専攻1年)
●力仕事なので、作業をしたことで筋肉がついて体が引き締まるとやりがいを感じる。給料が振り込まれた後の通帳を見たときも同様。(イベントスタッフ/心身科学部4年)
●生花店でバイトをしているので、植物の手入れの仕方などを覚えて、お客さまにきちんと説明できたときなど。(その他販売・接客/農食環境学群3年)
●店頭営業しているインターネット回線が自分のトークで売れたとき。(イベントスタッフ/理工学部4年)
●イベントスタッフで、複数回同じ仕事に入って慣れたときに、派遣会社の社員さんや責任者の方から少し難しい作業やイレギュラーなことを頼まれたときなどは、仕事に貢献できているように感じる。(イベントスタッフ/外国語学部4年)
●自分が清掃した電車がきれいになっているのを見たとき。(清掃業/大学院理工学研究科1年)
●通訳員の仕事をしているので、海外のお客さまと日本人の店員の方との間に入って、円滑なコミュニケーションを図ることができたとき。それで、取引が成立したりすると、やりがいを感じる。(通訳員/大学院新領域創生科学研究科2年)
●予備校で受講生の質問に答える仕事をしていましたが、「すごくわかりやすくて理解できました! ありがとうございます!」と言われたときにやりがいを感じます。(事務/法学部4年)
●自分の業務改善アイデアが採用されたとき。(飲食店店員、イベントスタッフ、塾講師・家庭教師/理工学部2年)
●ひたすら入力や作業を行った後に、完成したものを眺めるとき。(事務、博物館資料整理/大学院広域科学専攻1年)
なるほど、アルバイトをしている先輩は全体の半数強で、残りの半数弱は、アルバイトをしていないのね。みんなはどう? アルバイトしてる? 先輩たちのリアルボイスを読んでいると、アルバイトは社会人になる前の仕事のトレーニングとしても役立つことがビシビシ伝わってくるわね。その上、就活のときの自己アピールにもつながるし、自分がどんな仕事を通じて喜びを感じるのかを分析する機会にもなるから、みんなには、ぜひ学業に差しさわりのない範囲でチャレンジしてみてほしいな。
文/日笠由紀 イラスト/中根ゆたか