大学に入学してから、大学内やアルバイト先などに本音で話せる友人はできましたか?
大学1年生に、大学に入学してから、大学内やアルバイト先などに本音で話せる友人ができたかどうかを尋ねたところ、55.9%の学生が「はい」と回答し、半数以上の学生に本音で話せる友人ができたことがわかった。
属性別に見ると、理系学生よりも文系学生の方が「はい」と回答した学生の割合が高い傾向が見られた。
現在、本音で話せる友人は何人いますか?
次に、現在、本音で話せる友人が何人いるかを尋ねたところ、全体の約7割が1~5人以下という結果に。「0人」という人も約2割に上った。平均は3.1人で、属性別では文系学生よりも理系学生の方が、本音で話せる友人の数が若干多い傾向が見られた。
●自分の夢や、周りの大学生と自分との間に感じるズレについて、子どものころからの友人に話している。共感してもらえるので心が軽くなる。(本音で話せる友人は1人・医薬保健学域医学類)
●親元を離れた同士で、落ち込んでいるときに励ましあっている。一緒にいるとほっとする大事な友達です。(本音で話せる友人は3人・社会学部)
●大学の友人とは、将来への不安や進路に関する悩みについてよく話す。同じ悩みを共有できるので、話すだけでも気分が楽になる。(本音で話せる友人は4人・教養学部)
●気が合わない友達とどう付き合うかを相談すると、共感してくれるし、解決策を考えてくれるのがありがたい。(本音で話せる友人は8人・人間科学部)
●高校まで女子校だったので、大学でいきなり共学になって戸惑うことばかり。だから、同じクラスの女子校出身者や高校で同級生だった子たちと、「共学ってなじみにくいよね~」と愚痴りあえるとホッとする。(本音で話せる友人は10人・教養学部)
●「一人暮らししたい」と言うと、「そうだよね、親がいろいろうるさいよね」と言ってくれる友達がいて、「親がウザいのは僕だけじゃないんだ」と安心します。(本音で話せる友人は6人・工学部)
●親の離婚によって母との間に距離を感じるようになったので、母とのことを話せる友達がいて良かったと思っている。(本音で話せる友人は1人・外国語学部)
●「親に言ったら心配するだろうな」ということは、友達なら言いやすいのでよく話します。(本音で話せる友人は10人・社会福祉学部)
●恋愛相談は高校の時の親友に。こちらの気持ちに寄り添いながら客観的な意見を言ってくれるので、参考になる。(本音で話せる友人は5人・工学部)
●家族の問題については、同じ境遇の子に話すのが一番。同じようなことを感じているので、リアクションしてもらえるたびに、涙が出てくる。(本音で話せる友人は2人・看護学部)
●好きな女の子の話を親友とよく語り合う。「今日は会えなかった」と言うと、「焦るなよ」と励ましてくれてありがたい。(本音で話せる友人は2人・経済学部)
●中学・高校時代を通じて一緒だった友人に、親やそれほど親しくない人には絶対に話せないような恋愛や性的な悩みを話して気持ちを和らげている。自分の性格を知っていてくれるので、とても話しやすい。(本音で話せる友人は3人・外国語学部)
本音で話せる友達は、平均約3人。中学・高校時代からの友人だけでなく、大学に入ってからの約3カ月でできた友達にも本音で話せるようになっていると聞いて、なんだかうれしかったよ。本音で話せる友達がいると、相手に話を聞いてもらうことで自分の考えを整理できたり、アドバイスをもらえたりと、悩みを一人で抱え込むよりも事態が良い方向に向かうことが多いから、心を開ける友達の存在を、これからも大事にしてほしいな。
文/日笠由紀 イラスト/中根ゆたか