大学内やバイト先など自分の周りに、「すごい!」と思う人はいますか?
大学2年生~大学院2年生に、大学内やバイト先など自分の周りに「すごい!」と思う人がいるどうかを尋ねたところ、57.9%が「はい」と回答し、半数以上の学生に「すごい!」と思う人がいることがわかった。
属性別に見ると、文系学生よりも理系学生の方が「はい」と答えた学生の割合が高かった。
その人には、どこで会いましたか?(複数回答)
身近に「すごい!」と思える人がいると答えた学生に、どこでその人に会ったかを尋ねたところ、約4人に3人が「大学や卒業した小中高などの学校」と答えて飛びぬけて多く、「アルバイト先」「現在・過去に在籍した部活・サークル」も約4人に1人となった。「家庭(両親や兄弟姉妹・親戚など)」も約1割となり、「その他」では、「ボランティア」「ワークショップ」「留学先」「旅先」「姉の友人の知人」など、さまざまな答えが挙がった。
●中国から日本に留学している部活の友達。アルバイトに加えて部活の部長をこなし、第1志望の企業に内定した上、現在はカナダに留学している。言葉の壁を感じさせない日本語力と、活動的で社交的な性格は、とてもじゃないがまねできない。(文学部4年生)
●毎日バランスのとれた食事を作る祖母。家族の好き嫌いを把握しつつ、限られた予算の中で何品か必ずおかずを作ってくれる。食事の時間は絶対にずらさない。毎日繰り返しているところがすごい。(事業構想学部4年)
●引っ越しのバイトをしているのですが、その運送会社の社員さんがスゴイです。梱包(こんぽう)するものはその都度いろいろなのに、すぐにアイデアが湧いてくるようで、あっという間にきれいに梱包してしまいます。(工学部4年)
●論文執筆のために、土日でさえ朝から夜中まで研究室にいる友人。疲れているだろうに、後輩への指導も丁寧で、研究室内の仕事までこなしていて、まさに「非常の人(常識を超えている人)」だと思う。(大学院文学研究科1年)
●留学先で出会った友人。学生の立場ですでに起業していた。(経営学部4年)
●祖母の介護を一人でしながら家族の世話もパーフェクトにこなしている母。(文理学部4年)
●大学の同級生。教育実習の時、初めての授業にもかかわらず、とてもわかりやすい話し方で、内容もしっかりしていて、かつ児童たちを飽きさせずに惹(ひ)きつけ続ける手腕に唸(うな)った。自分自身で夢のためにかなり勉強しているところがスゴイ。(教育学部3年)
●大学の助教の先生。いつも周りを見ていて、学生が困っていればすぐに助けてくれるし、授業以外のことでも気軽に接することができる方です。(現代生活学部4年)
●大学の同級生。数学の問題を自力で解き、教授から「この解法は思いつかなかった」と驚かれていた。(大学院理学研究科1年)
●自ら劇団をつくって活動している友人。とにかくアグレッシブで、人を惹き付けて引っ張っていく人。自分とは正反対ですごいと思う。(美術大学大学院1年)
●NPO法人の活動に積極的に参加している先輩。学業が忙しい中でさまざまな事業にかかわっており、なかなかまねできないと思う。(文学部3年)
●後輩に、生活費と学費をまかなうためにアルバイトしている子がいる。欲しいものを買うためにテスト前やレポート提出の前でも土日は必ずアルバイトをしているのに、レポートは必ず提出期限を守っている。サークルの代表も務めており、毎回休まずに参加していてすべてに一生懸命。(生物資源科学部3年)
みんな、周りの人のことをとってもよく見ているのね。私はまずそこに感心しちゃったわ。それだけきちんと観察できているってことは、全部は無理でもどこか1点まねできることがありそう。「なかなかまねできない」なんて言わないで、取り入れられそうなやり方は試してみるといいかも。私も、同僚の主任研究員Fの理路整然とした話し方や、Kの仕事(と食べ物)に対する貪欲な姿勢については、いつも「すごい!」と思っていて、なるべくお手本にするようにしているのよ!
文/日笠由紀 イラスト/中根ゆたか