何社の面接を受けましたか?
就活を経験した先輩たちに、面接を受けた会社の数を尋ねたところ、一番多かったのが「1~5社」で全体の約3分の1。次いで「6~10社」が2割強、「11~20社」が2割ちょうどで続いた。平均の社数は14.0社で、昨年同時期の調査「13.8社」よりも微増していることがわかった。
属性別には、理系学生よりも文系学生の方が、面接を受けた会社の数が若干多い傾向が見られた。
そのうち、内定をもらったのは何社ですか?
次に、面接を受けた会社のうち、内定をもらった会社の数を尋ねたところ、一番多かった答えは「1社」で全体の半数強。次いで「2社」という先輩も全体の約4分の1に上った。平均の社数は1.77社となり、昨年同時期の調査結果1.51社を上回る結果となった。属性別では、学部生よりも大学院生の方が若干平均内定社数が多い傾向が見られた。
また、「面接通過率」として、面接社数に対する内定社数の割合を計算したところ、平均は29.8%となり、昨年同時期の調査結果24.4%を上回る結果に。属性別では、学部生よりも大学院生、文系学生よりも理系学生の方が面接通過率が高い傾向が見られた。
●答えがすぐに見つからない場合は、最初にそう言ってしまうこと。「えーっと」「そうですね~」などとどうでもいい言葉を言いながら考えるよりも、ずっと好印象だし、率直な人柄も伝わる。(大学院教育学研究科)
●相手の質問をしっかりと聞いて答えることは思った以上に大事だった。たまに、面接担当者から「そうではなくて」と答え直しを要求されている人がいるが、その人たちを見ていると、質問をよく聞いていないように思えた。(文学部)
●笑顔や話し方でコミュニケーション能力をアピールして大成功! 「私の強みはコミュニケーション能力です」などと言うよりも、よっぽど説得力があったみたいです。(社会イノベーション学部)
●面接担当者にちょっぴり嫌味なことを言われても、表情を変えずに話した。ストレス耐性アリと思ってもらえたかも?(教育人間科学部)
●質問に対して簡潔に答えるのがポイント。まず結論を最初に答え、そのあとに理由や背景を説明したのが勝因だと思う。(法学部)
●「いいことを言おう」と気負わずに、笑顔ではきはきと伝えることをより重視した。内容よりも、自分の雰囲気やキャラクターの印象を面接担当者に残そうと努めたら、うまくいった。(法文学部)
●文章を暗記して、面接の場で思い出しながら話すのは不自然。最低限、キーワードだけは押さえておき、それ以外は、型にはまった言葉を使わないことで、その場の空気に合った話し方ができたと思う。(経済学部)
●内定が出た会社は、面接の雰囲気がよくて、会社や面接担当者との相性がいいなと思ったところでした。やはりこの会社と縁があったんだ~とうれしくなりました。(文学部)
●とにかく面接担当者を笑わせることに重点を置いた。笑わせたからうまくいったというわけではないだろうが、笑いが取れた時点で気分がほぐれてリラックスできたのがよかったのかも。(文学部)
●服装やみだしなみに関しては細心の注意を払ったが、面接では「自分をよく見せよう」という気持ちを捨て、ありのままの自分でぶつかるようにした。(大学院薬学研究科)
●ある程度緊張するものと割り切って、できるだけ自然体で臨む。面接の前にあれこれ考えないポジティブな姿勢が功を奏したと思う。(スポーツ健康学部)
●第1希望の企業から内定を頂いたが、やはりその会社に入りたいという気持ちを一生懸命表現したからこそうまくいった気がする。(経営学部)
なるほど、「14社の面接を受けて、1~2社から内定をもらう」というのが、内定した先輩たちの平均的な面接通過パターンだったんだね。先輩たちの声から伝わってくるのは、自分を偽らずに自然体で面接担当者とコミュニケーションがとれたときほど手応えがあり、内定につながっているということ。みんなも、普段の大学生活の中で、大学の先生やアルバイト先の社員といった社会人とのコミュニケーションを見直してみるといいかもしれないよ。
文/日笠由紀 イラスト/中根ゆたか