話題のゆうこすさんに聞きました。「就活でモテるには、どうしたらいいですか?」

ゆうこすさんインタビューカット

プロフィール ゆうこす
1994年、福岡県生まれ。本名・菅本裕子。2011年にアイドルグループHKT48に加入。中心的メンバーとして人気を集めるも2012年に脱退。 2015年、講談社「ミスiD 2016」準グランプリ受賞。2016年初めにインスタグラムを開始し、モテるための自己プロデュース能力の高さがSNSを中心に話題になり再デビュー。自らを「モテクリエイター」と名乗り、全国的に開催しているイベント「ゆうこすモテ教室」は常にチケットが入手困難。YouTubeチャンネル「ゆうこすモテちゃんねる」も話題に。各方面から、その活動に注目が集まる“インフルエンサー”。2016年に自らの会社KOS.inc.を設立し、『#モテるために生きてる!』(ぶんか社)『SNSで夢を叶える ニートだった私の人生を変えた発信力の育て方』(KADOKAWA)『共感SNS 丸く尖る発信で仕事を創る』(幻冬舎)などの書籍も。「アリシアクリニック」のCMや広告でも活躍中。

「モテクリエイター」という独自の肩書で、芸能界やビジネスなど多方面から意見を求められる、ゆうこす(菅本裕子)さん。「モテる」というと受動的に聞こえますが、ゆうこすさんのお話をうかがっていると、とにかく能動的。たくさんの「ギブ」が、たくさんの「テイク」を引き寄せていることに気づかされます。「モテクリエイター」に至るまでのお話はもちろん、就活生や若手社員の悩みにもお答えいただきました。新鮮な発信を続ける彼女の根底には、どんな考え方があるのでしょうか。

自分の「軸」の見つけ方

―ゆうこすさんは「モテクリエイター」という肩書きで活躍されています。就活中は「自分は何が好きなのか」を見つめる時期でもあると思うのですが、好きなことを見つけるヒントをうかがますか?

ちょっとした「好き」ならともかく、一生かけてやりたいぐらい好きなことなんて、簡単に見つからないのが当たり前だと思うんです。特に就活する10代後半~20代前半の人は、そんな判断を下せるほど経験もしていないでしょうし。

―そうですね。

好きなことへの熱量って、いろいろ経験していく中で出てくるものだと思うんですよ。だから、最初は「ちょっと好きかも」ぐらいでいいから、学生時代の時間があるうちに、いろいろ挑戦してみることかなと思います。

―とにかく、やってみるってことですか?

はい。自分が何にワクワクするのかに気づくためには、難しく考えない方がいいと思うんです。お金とか将来性とか、そういうフィルターを1回外して。興味があったらググってもいいし、SNSで人とつながって何かを見つけるのでもいいと思うし。

―その時に大事なことは?

経験しただけだと、ただの「意識高い系」になってしまうので、経験して自分がどう思ったか、自分なりの感想をしっかり持つことが大事だと思います。メモしたりしてもいいし。そうすれば、自分で考える力も人に伝える力も身についてくるし、自分の中での整理もできるので。

―その中で、自分の軸を見つけていくんですね。

そうですね。楽しいなと思うことがあったら、「なんで楽しかったんだろう」と考える。楽しくなかったら、「なんで楽しくなかったんだろう」と考える。それを継続してやっていくと、自分の中で何か見えてくるものがあると思います。

―ゆうこすさんにとっては「モテ」だったわけですね。

相手にモテて必要とされるためには、自然と相手の気持ちを考えますよね。…ってことはマーケッターなのかなとか、美容師にもそういう要素があるなとか。「モテ」という軸が一つ見えてくると、いろいろな選択肢が広がっていくので。

ーその後、「モテ」が仕事になっています。

やりたいことが見つかったけれど、それで食べていくことができないとするじゃないですか。でも、それは逆に将来性があると思うんです。

―というのは?

食べていきたいと思っているということは、自分の中にそれをやっていきたい熱量があるはずだし、今それで稼げないなら、稼げるようにするのがイノベーションだから。そこで食べていけるようになれば、自分が第一人者になれるじゃないですか。

―本当にいろいろな分野と結び付いて、「モテクリエイター」の活動が広がっていますね

いろいろなお仕事のお話を頂きますが、最初からそれを目指していたわけじゃないんです。例えば、「マルチタレント」と言われている人たちも、もともと目指したわけではなく、結果的になった人ばかりだと思うんです。

―本当にそうですね。

最初に小さな肩書をゲットすると、「モテクリエイターのSNSアドバイザー」とか、「モテクリエイターがする料理」とか、肩書が掛け算されて、どんどん分母が1になっていく。だから、最初に自分で面白い肩書を考えるのもいいかなと思います。

ゆうこすさんインタビューカット

苦い経験が教えてくれたこと

―アイドルグループを辞められた直後、イベントに来てくれたファンが3人だった時に、3人の方に直接「私のどこが悪いと思う?」とお聞きになったそうですね。そこまで自分を客観視できるなんて強い…と思いました。

アイドルグループにいた時は、恵まれていたんだと思います。辞めた後に、たった3人という状況になっちゃって。そこまで落ちると、人はプライドも何もかも失って強くなれるんだなと思います(笑)。

―どんな心境でした?

たった3人の中で威張れるわけもなく、落ちて初めて、「すべてを捨てて、1回人の意見を聞いてみよう」「客観的に見てみよう」という気持ちになれたんです。今考えると、1回めちゃくちゃ失敗するというのは大きかったなと思います。

―というのは?

20代や30代の大人になって挫折するのと、10代のうちに挫折するのとではやっぱり違うだろうなと。大人になってからだと社会的な立場が絡んでくるので、相当つらいと思うんです。だから、若いうちにめちゃくちゃ打ちのめされてよかったなと思います(笑)。

―20代の人たちの中には、仕事に違和感を覚えながらも「辞めるのは早いのでは」と辞め時に悩む人も多いようです。ゆうこすさんがグループを卒業される時はいかがでしたか?

ちょうど高校3年生で学校も卒業するタイミングだったので、グループの卒業は数カ月前から考えていました。とにかく忙しかったので、高校の同級生みたいに恋愛したり普通のことがしたかったし、体力的にも続くか不安があったんです。

―卒業後は、いろいろ試したり、迷ったりした時期があったということですが、今の軌道に乗るまで、気持ちの持ち方として大事にされていたことはありますか?

よくポジティブに!と言いますけど、当時は何をポジティブにしたらいいのかわからなかったですね。

―うまくいかないときは、どうやって切り替えますか?

失敗したときは、それをどう面白く話せるかを考えるんです。そういうことが、その人の面白さにつながっていくのかなと思っています。

―ネタにしちゃうんですね。

失敗を面白い話に変えられる人の方がキャッチーだし、応援されやすいと思うんです。特にSNSの世界ではキャッチーな人の方が面白いし。それに気づいたら、失敗することが怖くなくなって、どうしたら自分を面白く伝えられるかなという発想でいられるから、結果として常にポジティブになれたんです。

―自分をネタにできる…客観的な視点を持つってことですね。

それはSNSのおかげだと思っています。どんな小さなことでもいいので、自分のことをコンテンツにして、伝えたいことを伝えたい人に伝えてみる。それをやってみると、いろいろなフィードバックがあるので、他者の視点に立てるんです。そこは大きかったです。

―ほかにSNSで、気づかされたことはありますか?

どんな失敗もネタにしちゃえばいいんだというのも、いろいろな人のSNSを見ることで気づかされたことです。視野も広がったし、SNSが気づかせてくれたなと思うことは多いです。

―SNSで発信をするときは、どのぐらいの人に発信するイメージなんですか?

誰か一人に決めてしまうと私的な情報になってしまうので、みんなが理解できるけれど、その人たちの顔が一人ひとり想像できるぐらいかな。その人たちが、このツイートを見て、お友達にどう伝えるかなって。そこがイメージできて発信している人は、リツイートもされるし、そういう環境が広がっていくと思うんです。

―最初から、そういう感覚をお持ちでした?

自分のツイートが、なぜリツイートされないんだろうと思ったことも、もちろんありました。そういう失敗があって気づかされたことですね。SNSはそういう実践・練習ができる場所だと思います。

SNSの活用法

―ゆうこすさんの発信は、参加する人たちが一緒に楽しめて、ファンの人たちをゆうこすさんの向かう方向に一緒に連れていく感じがします。仕事にしても何にしても、自分のやろうとしていることにどう賛同してもらえるかは大事ですが、顔の見えないネットで受け手と一緒に広がっていくために大事にしていることはありますか?

みんなが参加してくれるということは、ゆうこすのファンでいることを心地よく感じてくれているということだと思うんです。私たちが「居心地がいい」と感じるのは、一つのコミュニティーの中で役割が与えられているときだと思うんですね。

―役割、大事ですね。

役割がないと、「私、ここで何をしたらいいの?」って落ち着かないと思うんですよね。クラスの中でも当番ってあるじゃないですか。学校ってよくできているなと思うんです。必ず誰かに役割が与えられて、その子のやるべきことがあって、先生がその子の自信を引き出して。

―どんな役割なんですか?

私は自分のコミュニティーに来てくれるファンのみんなには必ず、「自分の夢」と「なぜその夢をかなえたいのか」、そのために「ファンのみんなにこうやって応援してもらいたい」ということを伝えています。

―何をしたくて、何をしてもらいたいのか、ですね。

例えば、生配信中に「ファンのみんな、よかったら、こういうことをしてほしいんだけど」というお願いをして、その代わり「私はこういうものを返すよ」って。本当に小さいことだけど、そういうことを繰り返しているんです。

―関係性ができていきます。

仲間みたいな感じで、「ゆうこすさんのために、じゃあ私これするわ」って言ってくれるファンの人たちがいてくれるので、文化祭みたいなノリがずっと続いています。だから、ファンの人たちがアイデンティティーを持てるように、「これをしてくれたらうれしい」っていうことははっきり出すようにしています。

―ファンもゆうこすさんに「モテ」ている実感があるわけですね。そういう広がりは、ご自身の活動を会社組織にしたこととつながりがありますか?

会社組織にしたのは3年前ですけれど、当時はインフルエンサーが一人で活動する事例もあまりなかったし、私は炎上もしていて、ツテもなければ仕事もまだなかったんですね。その時に、クライアント目線で考えてみたんです。

―仕事を依頼する側から、ですね。

はい。そうやって見たときに、ちゃんと会社にした方が仕事を依頼しやすいなと思ったんです。ちゃんと大人のスタッフもいて、本も出版していて「今、女性に向けて、こういうことを頑張っています」という姿勢を伝えることで、仕事を受けやすくなるかなと思って。会社組織にした動機は、実はシンプルなんです。

ゆうこすさんインタビューカット

ゆうこすさんが就活するとしたら?

―ゆうこすさんはご自身の会社KOS.inc.を経営されていますが、ご自分が就活するとしたら、どんなことが大事だと思いますか?

どの企業に入りたいかより、どんな事業に挑戦したいかという視点で考えるといいのかなと思います。「こういう事業がしたいから、この企業に入ります」という軸がしっかりしていれば、会社を変わってもやっていけるじゃないですか。小さくてもいいので、自分ならではの人と違う軸を持つと思います。

―面接で緊張したときは、どうしますか?

変な話でもいいですか(笑)?いまだに鮮明に覚えているんですけど、中3の時、相手に好かれるためには、自分も相手のいいところを3つ言えるようにしようと思ったんですよ。なぜかポストから荷物を取り出す瞬間に(笑)。

―そうでしたか(笑)。

そうやって相手を好意的に受け止められると、その人と話すときの笑顔も違ってくるじゃないですか。心からの笑顔でいられるというか。

―そうですね。面接担当者に親近感が持てたら、緊張も和らぎそうです。

面接で何を質問されるかは、ある程度は予測がつくと思うんです。だから、ほかの人とかぶらない、相手の印象に残る言葉を選ぶといいんじゃないかと思います。

―印象に残る言葉というと?

昨日、テレビ番組の収録があったんですけれど、「ぶりっ子だね」って言われた時に「はい、そうなんです」だと普通だけど、「私、産道から出てきた瞬間から、ぶりっ子なんですよ」って言うと覚えられ方が違うかなと(笑)。

―そうですね(笑)。

「私、モテたいんです」も、「モテるために生きているんです」って言った方が覚えられやすいと思うんです。ひと言をキャッチーにするのは、私もいつも気をつけていることです。

―印象に残ります。

特にタレントだと、後からネットニュースにされやすかったりするし、面接でも、あの「産道から出てきた子、面白かったよね」と覚えてもらえるかもしれない(笑)。やっぱり自分のストーリーを面白く語れるといいですよね。

―では、晴れて就職して、ゆうこすさんが1年目の新入社員だとしたら…1年目は希望の部署に行けなかったり、人間関係に悩んだり、「こんなはずじゃなかった」にぶつかる時期だと言われています。ゆうこすさんなら、どうしますか?

そうかぁ…私なら、自分にしかできない何かを身につけるかな。

―自分にしかできない何か、ですか?

会社なので、まずは上司に言われた仕事をこなしながら、その中で「あれは、ゆうこすに頼むといいよね」ということを、どんなに小さなことでもいいから、会社の中で築いていくと思います。または怒られない範囲で、社外で勉強するなり実績を作ってから、プレゼンするかな。それは確実にしますね。

―「やりたい」と言えるだけの実績を提示できるようにすると?

私はもともと全然ツテがなかったので、自分で実績をSNSで無料公開しまくって、その結果、テレビ出演や雑誌の取材やいろいろなお話を頂けるようになったんですけど。まだ実績が知られていないうちは、とにかくギブ、ギブすることだと思います。

―そういう時の心構えで大事なことは?

芸能界にいるっていうこともありますけれど、最終的には面白い人生を歩んできた人が勝つと思っているんです。楽しんだ者勝ちだなと。失敗したら「来た来た、ネタになる!」と思うし、普通が続くと、ヤバいなと思うし。

―ヤバい?

面白くないなと思っちゃうんですよね。成功が続くと、終わりの始まりだなと思うので、「ヤバい」何か新しい挑戦しなきゃ」と思うし。そんな感じでいると、常にモチベーションが高くなっていくんです。

―常に新鮮に変化していけますね。

それを今は楽しいと思いながらやっているので。企業で働く人も仕事の中で何か楽しみを見つけられたらいいのかなと思うんですけど、どうやって見つけるかは、その人次第ですよね。例えば私の場合は…。

―ぜひ聞かせてください。

今、こういう面白いことをやっているよって、常に誰かに話したいんですよ(笑)。でも、そういうのって自慢っぽく聞こえるし、日本人って自慢しちゃいけない風潮があるじゃないですか。だから、上司でも彼氏でも、誰でもいいので、気持ちよく自慢させてくれる人をつくるんです。「それ、すごいね~!」って聞いてくれる人(笑)。

―(笑)。

逆に、勝てないライバルがいるのもいいと思います。私にも「自慢しに行ってくる!」って会いに行くんだけど、全然勝てない人がいるんですよ。そういう人をつくるのもいいと思います(笑)。

―目からウロコのお話、たくさんありがとうございました。最後に、就活生へのメッセージをお願いします。

私は就活をしたことはないのですが、自分の会社で面接をしたことがあるので、その立場からお話しすると、採用できなかった人たちは、たまたまその時にうちの会社が求めている人材ではなかっただけなんです。だから、気負わないで、自分のことを応援してくれる会社に入って、幸せに働いてほしいです。

 


『共感SNS 丸く尖る発信で仕事を創る』書影
『共感SNS 丸く尖る発信で仕事を創る』(幻冬舎/1400円+税)

応援される人になるのが成功の最短ルート!失敗も成功も味わったから語れる、ファンづくりから仕事を切り拓くまでのすべてSNSでいちばん大事なことを、教えてくれる一冊。ゆうこすさんの最新の著作です。

ライター/多賀谷浩子
カメラマン/中川文作

 

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