アルバイトをしていますか?
大学生活の先輩である大学2年生~大学院2年生に、アルバイトをしているかどうかを尋ねたところ、約半数が「はい」と回答し、そのうちの1割強は2種類以上のアルバイトをかけもちしていることがわかった。アルバイトをしている学生の割合は、大学院生よりも学部生、理系学生よりも文系学生の方が多い結果となった。地域別では、首都圏・中京圏の学生のアルバイト率が全国平均を上回った。
「はい」とお答えの方におうかがいします。月にいくら稼いでいますか?
アルバイトをしている先輩たちに、月にいくら稼いでいるかを聞いたところ、平均額は4万4775円となった。
属性別に見ると、学部生4万5815円に対して大学院生3万7579円、理系学生4万1111円に対して文系学生4万7171円と、それぞれ違いが見られた。地域別では、首都圏が4万7132円、近畿圏が4万6043円となり、中京圏4万3037円とそのほかの地域の平均4万910円よりも高い傾向が見られた。
どんなアルバイトで月にいくら稼いでいますか?(複数回答)
1カ月に稼ぐ額をアルバイトの種類別に見ると、「飲食店店員」の平均額が最も高くて4万9657円。次いで、コールセンタースタッフなどの「その他販売・接客」「コンビニ・スーパー店員」も4万円台半ばの水準で続き、総じて接客系のアルバイトの平均額が高いことがわかった。
なお、人数としては、「塾講師・家庭教師」が一番多くて全体の約4分の1を占め、「飲食店店員」も2割台で続いた。
●スーパーのレジで、お金を数えているとき。集中して無心になることでストレスが発散されて、終わった時はスッキリとした気持ちになる。そして、最後に収支が合うと、とてもやりがいを感じる。(スーパー店員/大学院国際地域研究科2年)
●薬局の店員で品出しやレジでの接客を行っています。お客さまの相談に乗ったり、期待に応えられたときに、特にやりがいを感じますね。薬や健康食品などに詳しくなれるのもうれしいです。(その他販売・接客/医療健康科学部4年)
●施設をきれいに清掃し終わった時。(清掃/法学部4年)
●オープンキャンパスや入試のスタッフとして働く際は、高校生と接することになるが、大学についていろいろ教えてあげると、笑顔で「ありがとうございます」と言ってくれるのがたまらない。(大学事務補助/芸術文化学群2年)
●額を梱包しているので、きれいに手早くできたときの喜びはひとしおです。(梱包スタッフ/教育学部3年)
●コンビニによく来るお客さんのタバコを覚えておいて、レジに来たらすぐにタバコを出してあげると、褒められる。(コンビニ店員/大学院文学研究科2年)
●塾で自分が担当している生徒の成績が上がり、生徒に「先生の教え方がわかりやすいから成績伸びたよ! ありがとう!」と言われた時。(塾講師/福祉学部2年)
●郵便局でゆうパックの仕分けをしています。肉体労働なのできついこともありますが、大切な郵便物を扱っていると思うと、責任感と同時にやりがいを感じます。(郵便事務/教養学部2年)
●院長に指示される前に率先した行動をとれたときは、十分に気配りができたという手応えを感じる。(病院事務/教育学部4年)
●ライターとして、文章を書いたり、校正したりしています。人に伝わりやすい文章を考えるのはとても難しいけれど、たくさんの人に読んでもらえたときは非常にうれしいですね。(ライター/大学院心理学研究科1年)
●家庭教師のアルバイトで、生徒に合わせた指導法を自分で考えた結果、生徒の成績が上がったとき。(家庭教師/大学院工学研究科2年)
●給与明細を見て、自分が稼いだ額を自覚した時。(飲食店店員/文学部3年)
うーん、先輩たちの約2人に1人は、アルバイトをしていないのね…。みんなはどうかな? アルバイトをしている先輩たちのリアルボイスを読んでいると、アルバイトは、「仕事」の進め方を学んだり、やりがいを実感したりと、とても貴重な「プレ社会人トレーニング」になるみたい。加えて、就活時の自己アピールにも使えるし、自分がどんな仕事を通じて喜びを感じるのかを見極める自己分析の機会にもなるのよ。まずは、この夏休みに短期のアルバイトを試してみては?
文/日笠由紀 イラスト/中根ゆたか