UAE(アラブ首長国連邦)のドバイ首長国にある日系企業の現地法人に勤務。現地で大切にしているのは、家族と過ごす時間。特に、マンション内のプールで子どもと遊ぶのが楽しみ。
日帰りで砂漠ツアーが楽しめる
こんにちは。シュクランです。今回は、ドバイでの私の生活についてお話しします。
ドバイは、中東の国々の中でも特に都会で、外国人にとってはダントツに住みやすい環境だと思います。サウジアラビアやエジプトといった、周辺の中東諸国への出張からドバイに戻ると、きちんと整備された街並みや洗練された建物、都会ならではの夜景にほっとします。
一方、前々回にお話ししたように、金曜日・土曜日が週末となるため、日本や、木曜日・金曜日が週末となるサウジアラビアとやりとりをしているうちに曜日感覚を失ってしまい、今日が何曜日なのかわからなくなることが結構あります。また、真夏は暑すぎてほとんど外に出られず、さらにイスラム教のラマダン(断食月)が重なると、20時までレストランが開いていないために、外出先で喉が渇いても、飲み物すら飲めなくなってしまいます。こうした環境で暮らし続けると、やはりストレスがたまるものです。
そんなドバイでの楽しみの一つは、デザートサファリ(砂漠ツアー)や砂漠ドライブ。ペルシャ湾に面した砂漠の地にあるドバイだけに、日帰りで楽しめます。例えばホテルで申し込むツアーの場合は、16時ごろにホテルを出発して、22時ごろにホテルに戻るのが一般的。鷹ショーや、砂漠のドライブ、アラビック料理、ベリーダンスなどのショーがセットになり、費用は1人1万円くらいでしょうか。
また、以前、友人たちと砂漠ドライブに行ったときは、朝10時ごろから砂漠をドライブし、途中見晴らしのいいところで昼食をとって、15時ごろに戻ってきましたが、費用はガソリン代くらいしかかからないので、全員分で数千円といったところ。泊まりで行ったことはありませんが、知人に聞いてみたところ、テントを積んで野宿するだけなので、ガソリン代や食費以外はほとんどお金がかからないようです。
砂漠の風景はまさに圧巻。見渡す限り、砂以外に何もなく乾ききった砂漠には、ヨーロッパの歴史ある街並みや、山々や湖のような自然の美しさとはまったく違う趣があり、別の意味で「生」の尊さを感じさせます。現地の人々も、砂漠でオフロード車やサンドバギーを走らせて遊ぶことが大好きなようですね。
日本食材は韓国食材店で調達
私の職場には、社員食堂はありませんが、お弁当を持ってきているスタッフは、会議室に集まって一緒に食べたりしています。私も、近くの店でサンドイッチを買ってきて、みんなと食べるパターンが多いですね。また、職場が、ファストフード店やサンドイッチ店、おしゃれなレストランなど、いろいろな飲食店がたくさん集まっているエリアにあるため、たまに家族が職場に遊びに来たときなどは、一緒にカジュアルなレストランでランチを楽しんだりしています。接待の際はきちんとしたレストランでビジネスランチをとることも。
夕食は、自宅で妻が作ってくれる和食を食べています。大手のスーパーには、納豆や豆腐などの和食材や豚肉も売られているので、ほかの中東諸国と比べて恵まれていますね。また、ドバイには、日本人よりも韓国人が圧倒的に多いために韓国食材店があり、そこでも日本の食材が調達できます。オーガニックの野菜や、UAE産の野菜を売っているスーパーもあり、選択肢は豊富ですね。
ドバイ在住の日本人同士で、外食をすることもあります。日本食は、私たち日本人だけでなく、現地の人にも大人気。その他、イタリアン、中華料理、韓国料理、シーフード、ステーキ、インド料理、アラビア料理…何でもそろっています。料金はそれなりにしますが、おいしいレストランも数多くありますね。
自宅マンション内には、共用プールがあり、夏はほぼ毎週末、冬も月に1~2回くらいは利用しています。子どもと気軽に利用できる点が気に入っていますが、いつも同じプールで遊んでいるので、さすがにそろそろ飽きがきそうな気もしています。
出張でサウジアラビアとエジプトに行くことが多いので、そのほかの国に行く機会はなかなかありませんが、UAE(アラブ首長国連邦)にある7つの首長国を車で回ったことはあります。せっかく中東にいるのだから、ヨルダンや、ホルムズ海峡の先端にあるオマーン領には、ぜひいつか行ってみたいと思っています。
次回は、海外駐在に必要なスキルについてお話しします。
オフロード車が大活躍する砂漠ドライブ。
砂漠にあるリゾートホテル。広がる砂漠を眺めながらプールに浸かれる。
林立するビルの谷間に夕日が沈む光景は圧巻。手前には古代エジプト様式で統一されたユニークな複合商業施設(住宅も含む)「ワフィー・シティ」。
シーズンになると「ワフィー・シティー」には大きなクリスマス・ツリーが。イスラム教国でもこだわりはない模様。
構成/日笠由紀