就活中は、エントリーシート(ES)を書いたり、就活ノートを作ったり、文房具を使う機会がたくさんあります。せっかくなら、機能性が高いけれど、手ごろに買えて就活時に役立つ文房具を使ってみませんか? お話をうかがったのは、Webマガジン『毎日、文房具。』の編集長・髙橋拓也さん。文房具のプロが就活生にオススメする文房具とは?
プロフィール
『毎日、文房具。』編集長・髙橋拓也(たかはし・たくや)
平日はIT企業に勤務しながら、日本の文房具の素晴らしさを日本中、世界中に伝えることをライフワークとしている。雑誌・新聞の文房具特集への掲載も多数。
「学生時代から文房具は好きで、就活時は文房具メーカーを志望していましたが、その時はご縁がなく…(苦笑)。ただ、新卒で入社したIT企業でさまざまな経験をする中で仕事の面白さ、やりがいを感じました。仕事での経験が文房具関連の活動に生きることもあり、企業勤めと個人での活動を両立している今の状態が、自分にとってはベストですね」
ウェブマガジン『毎日、文房具。』https://mai-bun.com/
ESや履歴書をきれいに仕上げるための文房具
企業にESや履歴書を提出するとき、せっかくなら書類をしっかりと見てもらいたいですよね。使う文房具で、ぐっと見た目に差が出るんです。
くっきり濃い線で読みやすい書類が書ける
1.エナージェルユーロ 170円(ぺんてる)
http://www.pentel.co.jp/products/ballpointpens/gelink/energeleuro/
濃くてはっきりとした文字が書けるのが魅力のこのペンは、インクがかすれないので、読み手にストレスを与えずにきれいな書類が作れます。
また、キャップ式のペンは筆致が安定するのも特徴。ノック式やツイスト式と比べて軸がグラグラしにくいんです。
ペンの太さも0.35・0.5・0.7・1.0mmと4パターンあります。見出しや目立たせたい箇所は太いものを、本文は細いものを使用すると、より読みやすい書類を作ることができます。
自分に合うペンの太さを選ぶときは、以下の3つのポイントに気をつけてみてください。
・自分の名前を何も意識せず書いてみる。
・一文字の大きさが1.5cm以上であれば、0.5mm以上を選ぶと良い。
・反対に、1.5cm未満であれば、0.5mm未満がオススメ。
文字が大きい人は、本文は0.5mm、見出しは0.7mm以上のものを使うとバランスがいいです。また、文字が小さい人は本文を0.35mm、見出しを0.5mm以上にするといいと思います。
その1「くっきりと濃い線で書ける」
その2「安定感がある」
封筒のあて名書きは、筆ペン“風”の美文字に
2.筆タッチサインペン 150円(ぺんてる)
http://www.pentel.co.jp/products/signpen/fudetouchsignpen/
このペン、書きやすさはサインペンのままで、簡単に筆ペンで書いたような文字を実現できるんです。筆ペンは、漢字の美しさを引き出せるものの、使いこなすのが難しい。けれど、このペンは手軽に美文字が書けるのでオススメです。ESや履歴書などを郵送する際、封筒のあて名書きに使ってみてください。
その1「サインペンなのに、筆ペンで書いたような文字が書ける」
その2「書いたらすぐに乾く速乾性」
テープのりは、貼り直しができるものをチョイス
3.ピットリトライエッグ 180円(トンボ鉛筆)
http://www.tombow.com/products/pit_egg/
「ESのコピーを取る前に、封筒をのり付けしちゃった!」なんて経験がある人もいるのでは? そんなときも安心なのが、このテープのり。貼った後1分間はのりが紙に浸透しないので、何度でも貼り直しができるんです。
またESや履歴書に写真を貼るとき、「スティックのりがはみ出しちゃって汚くなっちゃった」なんてこともありますよね。けれどテープのりなら、そんな心配もいりません。しかも、手のひらサイズなので、筆箱にも入るので持ち運びにも便利です。
その1「貼ってから1分間は、貼り直しができる」
その2「筆箱に入るコンパクトサイズ」
就活ノートを作るときに便利な文房具
自己分析や業界・企業研究をしたり、説明会で聞いたことをメモしたり、就活関連のことをまとめた「就活ノート」を作っている人も多いのではないでしょうか? メモを整理したり見返したりするときのことも考えた、オススメの文房具があるんです。
ノートはサイズと使いやすさを意識して選ぼう
4.リングノート テフレーヌ A5サイズ 9854TTE 480円(キングジム)
http://www.kingjim.co.jp/products/file/brand/tefrenu/ring
説明会で配布される資料などで荷物が多くなる就活生には、ぜひこのA5サイズのリングノートを使ってほしいですね。小さいサイズなのでかさばらず、ルーズリーフのレフィルの量も調整できます。
さらにオススメしたいのが、“片面使い”。就活中は一日に複数の企業の説明会に行ったり、OB・OG訪問をしたりすることもあるでしょう。そんなとき、午前中のA社の説明会でノートを取ったものを、午後B社の人に見られたら気まずい…。けれど片面にメモを取るようにしていたら、見られたくない情報はうまく隠せるんです。リングも真ん中が抜けているので、持ちやすいのも特徴ですね。
▼テフレーヌの“片面使い”を再現してくださった髙橋さん。
その1「荷物が多くてもかさばらないA5サイズ」
その2「片面でも使えるから、人目も気にならない」
ノートを作るときは、ペンの“色分け”を心がけて
5.リポーター4 4色ボールペン 350円(トンボ鉛筆)
http://www.tombow.com/products/reporter/
私が社会人になりたてのころから心がけているのが、「色分けしてメモを取ること」です。
明治大学教授の齋藤孝さんの著書『三色ボールペン情報活用術』を読み、「青:普通のメモ」「赤:大事なポイント」「緑:自分が興味を持ったこと」で色分けをする癖をつけておくと、後から見返したときに、思考が整理できると知りました。黒は印刷されている文字と同化してしまうので、3色なんだそうです。
この方法でメモを取ると、後から振り返ってノートを見たとき、「相手が話をして強調していたポイント」「自分が気になったこと」がひと目でわかるので、志望動機や自己分析にも役立てることができると思いますよ。
数ある4色ボールペンの中からこれを選んだのは、ノック音が少ないから。メモを取っていて色を切り替えるとき、「カチカチ」音を気にせず使うことができます。
またノートを作るときは、「全部消さない」ことを意識してほしいですね。後から振り返ったとき、消したかった部分に志望動機や自己分析のキーワードがある可能性も。ノートが汚くなってもいいので、あなたの思ったこと、感じたことをすべて書き残しておくようにしてみてください。
その1「色を使い分けて思考の整理をする」
その2「ノック音が少ないから、周りが気にならない」
見た目も機能もGood! 説明会に持って行きたい文房具
説明会や選考会場は、スーツを着て参加したり社会人と接したりする機会が増えますよね。服装だけでなく、文房具もビジネスシーンに合うものを選んでみましょう。
機能性ファイルで、説明会でもスマートに
6.スーパーハードホルダー 5山インデックス ワイドオープン透明タテ 390円(キングジム)
http://www.kingjim.co.jp/products/file/brand/_top_500000
説明会のときに困るのが、机のない場所でメモを取ること。そんなときは、このファイルを使ってみてください。このA4サイズのファイルの裏面にはペーパーストッパーがついているので、メモを取るときに紙が落ちる心配がありません。
また、一般的なファイルより厚みが3倍もあるので、下敷き代わりとしても頼もしいです。説明会の会場で配布されたESも、きれいに保管することができます。ポケットも5つあるので、会社ごとに資料を一時的に分けておくこともできますね。
その1「下敷きとしても使える」
その2「丈夫なので、書類をしっかり保護」
さっと入れられるポケットが3つついた優秀ファイル
7.パスティ クリアーファイルA4サイズ 10ポケット 250円(プラス)
https://bungu.plus.co.jp/product/file/new_concept/pasty/
提出済みのESや履歴書、説明会の配布資料などを保管するにはクリアーファイルが便利です。
このファイルには、表面に2つ、背面に1つポケットがついているので、急いでいるときにファイルを開かなくても書類を一時的にきれいに保管ができるんです。
見た目はシンプルですが、表紙の色が8種類あるので自分の好きな色を選んでもいいですね。
ちなみに、インデックスを作る際は「油性ペン×マスキングテープ」を使うのがオススメ。強度はあるけど簡単にはがせるので、1つのファイルでも中身を整理しながら使い続けることができますよ。
その1「便利な外ポケット付き」
その2「豊富な8色展開で見た目もかわいい」
ビジネスシーンでも使えるペンはプチプラで手に入る!
ピシッとスーツを着た際には、ボディがスケルトンではなく、黒や白、グレーなどのものを選ぶと、落ち着いた雰囲気になります。ビジネスシーンにぴったりで、書いていて疲れにくいワンコイン以下で買えるオススメのペンを3つ紹介します。
(写真上)
8.スラリ300 300円(ゼブラ)
http://www.zebra.co.jp/pro/surari_300/
くっきりとした文字が書けるのはもちろん、ゼブラ独自開発の「エマルジョンインク」はスラスラとした書き心地で、手が疲れずに書くことができます。また、ボディーの大部分をメタリックにしているので、高級感もあります。
(写真中)
9.アクロ300 300円(パイロット)
http://www.pilot.co.jp/products/pen/ballpen/oil_based/acro300/
なめらかな書き味とカスレのない書き出しが特長の「低粘度インキ」を採用した油性ボールペン。またペン先が細いので、小さな文字を書くのにオススメ。
(写真下)
10.クリックゴールド 150円(ビック)
http://www.bic-japan.co.jp/products/stationery/ballpen_oil_based_knock/
18色のカラーバリエーションがあり、そのすべての金具がゴールドで作られています。モノトーン以外もシックな色味のものは、ビジネスシーンにぴったりです。
ペンケースに入れておきたい! あると便利な文房具
就活中は、ペンやノート、のり以外にも持っておくと便利な文房具があるんです。かばんに入れておいて、いざというときに活用しましょう。
携帯用はさみは、ここまでコンパクトに!
11.フィットカットカーブ ツイッギー 650円(プラス)
https://bungu.plus.co.jp/product/cut/fcurve/twiggy/
見た目はまるでペンのような、スリムなはさみ。筆箱にも入れておける優れものです。セーフティーキャップやロックもついているので、持ち歩いても安全面もバッチリです。
その1「筆箱に入るスリムさだけど、切れ味は抜群!」
その2「セーフティーキャップ付きで危なくない」
リップクリーム型の新感覚ふせんでラベリングをしよう
12.リップノ 500円(カンミ堂)
http://www.kanmido.co.jp/products/lipno.html
見た目もかわいいコンパクトサイズのふせん。見た目は、まるでリップクリームのよう。フィルムふせんは紙のふせんと比べて丈夫なので、貼ったりはがしたりしてもよれません。レフィルも6種類あるので、好きなデザインのものに変えたりしながら長く使うことができます。
その1「フィルムふせんなので、丈夫・よれない」
その2「別売りのレフィルもあり、長く使える」
就活生へのメッセージ
新卒で入った会社が生涯勤める会社になる、という時代ではありませんが、人生を左右する第一歩が決まることは確かです。半年~1年間ほどの短い就活期間ですが、『人生をかけて成し遂げたいことはなんなのか?』を自分に問いかけてみてください。
私自身、就活生だった時は徹底的に自己分析を繰り返しました。自分はどういう人間か? 何をしたいのか?を“自分の言葉”で語れるようになってから、就職活動がうまく前に進んだことを覚えています。頭の中を整理するには、パソコン上ではなく手書きでどんどん紙に書き出すことをオススメします。
プロの文房具選びを参考にして、就活を有意義に
就活中はESを書いたり面接に行ったり、緊張やちょっとストレスを感じることがあるかもしれません。そんなときは、自分の好きな色の文房具をそろえてモチベーションを上げてみたり、便利な文房具をそろえて就活を快適に進めたりするのもいいかもしれません。文房具屋さんで、ぜひプロのオススメする文房具を試してみてください。
※記事中に記載した価格は、税抜・参考価格です。
取材・文/就職ジャーナル編集部 撮影/圷 邦信
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