インターンシップに参加したことがありますか?
大学2年生~大学院2年生に、インターンシップに参加したことがあるかどうかを尋ねたところ、「はい」と答えたのは、約7人に1人にとどまり、インターンシップに参加した経験のある学生は、ごく少数であることがわかった。
属性別に見ると、大学2年生・大学3年生には参加経験のある学生が少ない一方で、大学4年生~大学院2年生の平均参加率は2割前後に上り、大学3年次に初めてインターンシップに参加する学生が多いことがうかがえた。同時に、理系学生よりも文系学生の方が、参加したことのある学生の割合が若干多い傾向が見られた。
●市会議員の元で市の役割について学ぶという内容。3カ月間と長期だった。(事業構想学部3年)
●インターネット広告を中心に扱う企業での4日間のインターンシップ。グループで新企画を考案しようとしたが、メンバーがぶつかり合うことが多く、集団をまとめるのは一筋縄でいかないことがわかった。(文系学部4年)
●スーパーでの10日間のインターンシップで弁当の企画・製造・販売をした。自分たちだけで一から考え、作って販売まですることは初めての経験で、新鮮! 弁当を並べる場所や並べ方を少し変えるだけで、売れ方が変わるのが目に見えてわかり、面白かった。(経営学部4年)
●知的障がい者の生活支援施設で1週間、支援スタッフを体験した。入所者の方の中には、映画好きの方もいれば、社会情勢に関心が高くニュースを熱心に見る方もいて、実にさまざま。ひと口に知的障がい者と言っても、一人ひとり違う個性を持っていることを、体感的に学ぶことができた。(人文学部4年)
●中国に留学中、現地のフリーペーパーの会社で半年間、編集者の実務を経験するインターンシップに参加した。現地の美容関係の店に中国語で取材を行わなければならなかったのは大変だったが、やり終えた後はとても充実感があった。(文学部4年)
●テレビ局のイベントインターンシップに参加した。いつもテレビで見ていたキャラクターの着ぐるみの中に入ることとなり、なかなか普段できない体験だったので、うれしかった。(人文学部4年)
●建設会社での1週間のインターンシップで、現場に行って滅多に経験できないコンクリートの練り混ぜをやることができた。初めてだったにもかかわらず、社員の方から、「うまいな!」と褒められ有頂天になった。(大学院工学研究科1年)
●ドイツの化学メーカーの社長室での1カ月間の就業体験。社員に何かお祝いごとがあると、本人が会社にケーキを持ってきて、皆にふるまうという習慣があったので、私も最終日にケーキを差し入れ。異文化を体験できたのが面白かった。(文教育学部4年)
●コンビニエンスストアでの5日間のインターンシップ。内容はそのコンビニエンスストアについての座学と店舗実習、店舗回りだった。店舗回りの際、同行させていただいた社員の方が、僕に足りないところを、会話の中でそれとなく注意してくれた。それがこのインターンシップでの一番の成果だと思った。(経営学部4年)
●2013年の夏、弁護士事務所で2週間のインターンシップに参加。裁判所などいろいろな場所を回るのに忙しく、事務所で椅子に座っている間もないほどだったのが印象的だった。(大学院法務研究科2年)
●漬け物工場で、漬け物のパッキングなどの実作業を1週間経験した。一緒に働いたのは、ほとんどが祖父母に年齢の近い年配の方たち。優しく作業を教えてくれたり、休憩中には必ず社長がお菓子を配ってくれた。楽な仕事ではなかったが、アットホームな雰囲気で最後まで楽しかった。(文学部2年)
●情報システム設計会社のインターンシップに、学部4年生の時と、大学院1年生の時に1カ月間ずつ参加。ユーザー・インタビューに同行したところ、偶然に姉の友達と再会! インタビューどころではなくなり、同行の社員の方にあとで大目玉をくらっちゃいました。(大学院工学研究科2年)
インターンシップって、実にいろいろなプログラムがあるのね。場所も、海外だったり、議員事務所だったり、工場だったり…。参加した先輩たちも、褒められたり、優しくされたり、注意されたり、叱られたり、さまざまな経験を通じて成長したことが伝わってくるわ。みんなも、比較的時間のある1年生のうちにインターンシップを経験しておくと、そのあとのシゴト観が全然違ってくるかも? 『リクナビ』には、多くの企業のインターンシップ情報が載ってるから、ぜひ今すぐチェックしてみて!
文/日笠由紀 イラスト/中根ゆたか