インターンシップ中に言われた、人事からのキツイひと言で自信喪失して引きこもっていたのですが…【就活なんでも相談室】Vol.6

「就活したいけど自信がない…」「就活中に自信喪失してしまった…」さまざま理由で就活に対して不安を感じている学生がいます。就活では、これまで経験したことのない出会いや出来事に戸惑い、思わず立ち止まってしまうケースは少なくありません。

そんな就活生の相談を、仏のような慈愛の心で受け止め、女神のように温かく励ましながら、これからのことを一緒に考えてくれるキャリアアドバイザーがいます。今回は彼らの元を訪れる就活生とリクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーとのやりとりを公開。同じ迷いや悩みを抱える就活生は、きっとヒントが見つかるでしょう。

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今回のご相談「インターン中のある出来事がトラウマに。就活したいけど、何も準備できていません」

3年秋のインターンシップで経験したできごとがトラウマになって、引きこもっています。でも、やっぱり就職したくなって…今からでも間に合いますか。
私立大学経営学部4年生のDさん。「3年の秋に参加したインターンシップ中に人事担当者から言われた言葉が胸にささり、家から出られなくなって、アルバイトにも行かずに家で毎日ゲームをしていました。『自分なんかを受け入れてくれる企業はない』と思って…。でも、やっぱり就職したくて…。こんな自分でも、道はひらけるでしょうか」

「自分なんかを受け入れてくれる会社はない」と思ったら、何も手につかなくなり、引きこもりに・・・

キャリアアドバイザー 私どものリクナビ就職エージェントに登録くださった就活生の方には、ご希望に応じて求人情報や応募にまつわるご相談にお答えしています。Dさん、以前お話を伺った際は3年生秋のインターンシップ参加後は特に就活をしていないと仰っていましたよね。その後いかがですか。

Dさん はい、実は今は何も…、就活していないんです。

キャリアアドバイザー 何かあったのですか?よかったら聞かせてください。就活の途中ではいろいろなことがあります。力になれることがあるのではないかと思います。

Dさん ありがとうございます。僕は3年の夏のインターンシップから就活をスタートさせたのですが、秋に参加したインターンシップの企業の人事の方から、これまで誰にも言われたことのないキツイことを言われて、すっかり落ち込んでしまって…。

キャリアアドバイザー そうでしたか。

Dさん ゲームの会社やIT企業など、あまり業種を絞らずにエントリーしたうちの1社でした。第1志望というわけではなかったのですが、有名な企業でしたので期待も大きかっただけに、その分ショックで…。「きっと自分なんか受け入れてくれる企業なんかないんだ」と思うと、何もする気になれなくなってしまいました。

キャリアアドバイザー 半年近くも、引きずってしまったのですね。

Dさん まったく自信がなくなって、塾のバイトもできなくなって、家でゲームばかりしていました。でも、やっぱりフリーターではなく就職したいと思うようになって…。

キャリアアドバイザー それは大変でしたね。気持ちを切り替えるどころではなかったのですね。でも、よく連絡くださいました。

就職できるか自信がなく悩む就活生のイメージ画像

就活で落ちても、それは存在の否定ではないし、ましてや人格否定ではない

Dさん もともと僕にはブランド志向があって、大学も、希望したところに行きたくて、何年浪人してでもここしかないと決めて入学しました。知名度のあるそのコンサル会社でダメなら、きっと、どの業界でも自分が望んでいる名の通った会社は全部ダメだろうなと思ったんです。そもそも自信があったわけではないので、もうダメだなと思うと、何をするにもまったく自信がなくなりました。

キャリアアドバイザー そうだったんですね。でも、就活の結果や面接での評価は、決して人格の否定ではないんですよね。人事担当の方にDさんの魅力や能力が伝わらなかった、あるいはその企業と合わなかった、ただそういうことなのです。

Dさん 「全否定ではない」か…。そうですよね。きっと、自分が自分にとらわれているんでしょうね。話を聞いてもらえて、気がラクになってきました。

キャリアアドバイザー 何でも思うことを話してください。きっと今は自分のダメな部分だけが心を占めていると思いますが、ここでは、その会社には伝わらなかったけれどもDさんが本来持っている強みを、はっきりと自覚できるよう整理していきましょう。

自分の強みを、実際のエピソードを基に客観的に見直してみる

キャリアアドバイザー Dさんは、ご自分の強みはどんなところだと思いますか。

Dさん 忍耐力、継続力ではないかと思います。大学も、絶対に合格すると決めて実際に浪人しましたし。

キャリアアドバイザー なるほど。課題に対する解決策を考える力がありますね。ほかにも、うまくいかないことがあったときに、試行錯誤して課題を解決したご経験はありましたか?

Dさん そういえば、塾のアルバイトでは、生徒が問題が解けないときや壁にぶつかったときには、同じ方法を忍耐強く繰り返させるより、もっと有効な違う方法があるんじゃないかと考えました。それで、場合によっては塾や学校で指定されていた教材を思い切って変えてみたり、少し早くても過去問を使ってみたりして、その生徒に合った“デキル方法”を考えるとうまくいくことがよくありました。それから生徒が塾で勉強する時間は限られていますから、僕の関与の仕方もティーチングからコーチングに切り替えて、塾にいない時間の勉強の計画を作ってあげたりしました。僕がそばにいない時の方が圧倒的に時間が長いので。これもうまくいった理由のひとつだと思います。

キャリアアドバイザー ご自身の大学受験のときも、何か工夫をしましたか?

Dさん 浪人のときの受験直前になってのことですが、自分なりに短期間で最も効果的だと思う勉強法を作って、自分に徹底しました。これでなんとか合格できたと思っています。

キャリアアドバイザー なるほど。どのお話からも、ご自身で強みだと認識している「時間をかけて愚直に勉強したり課題に取り組む」忍耐力や継続力に強みがあるタイプとは、ちょっと違うようですね(笑)。
では趣味のゲームについて教えてください。個人でプレイして楽しむのですか、それとも、対戦したりソフトを作ったりするのですか。

Dさん ソフト作成もプレイもやります。プレイする方では、短時間に効率よくクリアしていくのが得意です。

キャリアアドバイザー それはすごいですね!塾やゲームのお話からも、Dさんには「これでダメなら違うことをしよう」というふうに、課題に対していくつものアプローチの方法が考えられる、つまり課題解決の提案ができる力があると思いました。この強みは、コンサル業界やIT業界などで、特に求められる能力です。しかも、生徒に本気で向き合ってきたように、対象が必要とするときに効果的な課題解決ができる強みをさらに備えているのではないでしょうか。

インターンシップの時、人事の方の言葉に傷ついたことは事実でしょうが、Dさんのような強み、能力を持っている人材を探している企業は決して少なくありませんよ。

Dさん 本当ですか!どうも、僕は自己肯定感が弱いというか、モチベーションが弱いというか、自分を認めていないところがあって。今日のように、いろいろ聞いてもらった上で僕のことを整理してもらうと、とても素直に自分に向き合うことができて、自分を認めることができます。

「自分の強み」がうまく見つけられない就活生はほかにも…。以下の記事で紹介しています。
自己PRすることがない。悩み過ぎて自己分析が進みません。【就活なんでも相談室】Vol.7
また今回のDさんがキャリアアドバイザーに相談したように、他者の客観的な視点で理解する「他己分析」もあります。詳しい方法は以下の記事で紹介しています。
“他己分析”って誰に何を聞けばいい?ぶっちゃけ、やってどうだった?【先輩アンケート】

能力だけではなく、性格も考慮して、
自分らしく働ける環境の業界・企業を選ぶ

キャリアアドバイザー よかったです!では、エントリーのための整理に移りましょう。Dさんには、必要なときに求められる課題解決の提案力がある、という強みが明らかになりました。さらにお話をうかがっていると、誰も見ていないところで工夫するというより、周囲からDさん自身が期待されているときにそれが発揮されるようですね。

そういったDさんの性格を考慮すると、チーム力で何かを進める環境よりは、一人ひとりの裁量権が大きい環境、そして結果主義ではなくプロセスも評価してくれる環境の企業に応募されると結果を出せるのではないかと、私は思います。この条件でピックアップしてみたところ、この10社ほどでしょうか…(キャリアアドバイザーがコンサル会社、IT業界などの求人情報を提示)。

どの企業も、課題解決のHOWを提案できるやりがいのある企業だと思います。また、社員数も多くないので、いわば少数精鋭で、入社後すぐに結果が出せなくても、期待し続けてくれるような社風もあります。

Dさん 能力だけじゃなくて、性格も把握した上で企業の環境との相性なども考えるんですね。僕はこれまで、自分が認められるのは、所属する組織によるものだと考えてきました。大学名とか、会社名とかだけが重要なんだと。まさにブランド志向、だったんですね。

けれども、今日こうして自分を引き出してもらって、合う、合わないを考えることができて、本当によかったです。
今後は自分自身が力をつけることによって、自信を持って生きていきたいと思いました。引きこもったままでいたら、どうなっていたんだろうと思います。
本当にありがとうございました。

キャリアアドバイザー 勇気を出してご連絡くださってよかったです。これからはさらにDさんらしさを生かして、力を発揮していってください。期待しています!

その後…

Dさんはその後、キャリアアドバイザーが提案した企業の中から内定を取得。Dさんは「面接で、ゲームの話を尋ねられました。そこで正直にエピソードを話せたことで、面接の場がすごく盛り上がりました。企業に、僕のことを少し話してくれていたのですね。ありがとうございました」と話した。


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※本記事は、リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーが実際に就活生とやりとりした相談を参考に再構成しました。

記事作成日:2018年8月15日 記事更新日:2024年6月3日

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「面倒くさい、自信がない、就職したくない。」
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