今週は、就活を経験した先輩たち513人のアンケートを紹介します。
先輩たちは面接の最後に質問したのでしょうか?
約8割が面接の最後に「質問したいこと」を聞かれたと回答
■面接の最後に「言っておきたいこと」「質問したいこと」を聞かれましたか?
就活を経験した先輩たちに、面接の最後に面接担当者から「言っておきたいこと」や「聞いておきたいこと」を聞かれたかどうかを尋ねたところ、「はい」と答えた人が8割弱にのぼり、昨年同時期の調査結果80.6%とほぼ同水準となった。
8割弱が面接の最後に「実際に質問した」と回答
■実際に質問したり、言い足りないことを補足したりしましたか?(複数回答)
面接担当者からの問いかけに対して、質問を返したり、言い足りないことを補足したかどうかを尋ねたところ、「質問した」という人が8割弱にのぼってトップに。次いで自己PRなどの「言い足りないことを補足した」人が3割弱で続いた。
属性別に見ると、学部卒よりも大学院卒、理系出身者よりも文系出身者に「質問した」人の割合が多く、大学院卒よりも学部卒、理系出身者よりも文系出身者に「言い足りないことを補足した」人の割合が多かった。「その他」では、「最後の自己アピールをした」「選考をしてくれたお礼をいった」といった声があがっていた。
みんな最後の質問・発言タイムを有効に使っていた
リアルボイス編では、先輩たちが最後の質問で何を質問・補足したのか、紹介します。
●ここ数年で採用人数を急激に増やしている理由を聞いた。ちょっと心配だったので。(法学部)
●最後のダメ押しと思って「私は御社でこそ輝けます!」と猛烈にアピールした。(大学部工学研究科)
●面接中に、「君はこの仕事に向いてないと思う」と言われたので、なぜそう思うのか理由を聞いた。(文芸学部)
●地方都市に本社を置いている意味について質問しました。東京にオフィスがある方が事業が展開しやすいと思ったので…。(大学院環境人間学研究科)
●面接担当者に、「今までどんな仕事をしてきたか」「仕事のどんなところが楽しくて、どんなところがつらいか」を尋ねた。(経済学部)
●育児休暇制度の詳細や、制度を利用した女性社員のうち、どのくらいが職場復帰したかをききました。(商学部)
●「最終選考まで進めていただき、ありがとうございました」とお礼を言いました。(経営情報学部)
●面接担当者に、「私は学生という立場から会社選びをしているが、社会人の立場の○○さんが今、会社を選ぶとして、学生のときには気づかなかった会社選びの基準などはありますか?」と聞いてみた。(家政学部)
●「私は、現段階で御社のどの部署に向いていますか?」と質問した。(大学院総合理工学研究科)
●「御社の、少数精鋭で2ケタ成長をしているところがすごいと思いました。自分もその一員となって働きたい」とアピールを行った。(文学部)
●最終面接だったが、面接担当者の反応などから、内々定がもらえるような感触が得られたので、「会社に入るまえに、やっておくべきことはありますか?」と聞いた。「明日から十分に遊んでください」という答えが返ってきた。(大学院理工学研究科)
●履歴書の漢字が間違っていたことに後で気づき、面接の最後の時間を利用して訂正しました。(医療福祉マネジメント学部)
先輩たちの大多数が、面接の最後に「言っておきたいこと」「質問しておきたいこと」を尋ねられ、そのほとんどが、質問や発言をしているんだね。特に多かったのは、「入社までに身につけるべきスキルや勉強しておいた方がいいこと」という質問だったけど、ほかにもいろいろな質問の仕方があるんだね。最後の質問・発言タイムは、自分を印象づけるうえでも貴重なチャンス。それだけに、質問などは、事前に考えておきたいもの。特に何もなければ、自分の面接に貴重な時間を割いてくれたことに対してお礼を言っておくだけでも、好感度がアップしそうだよ。
【調査概要】
調査期間:2013年4月5日~4月7日
調査サンプル:2013年3月に4年制大学・大学院を卒業した新社会人513人
調査協力:株式会社クロスマーケティング
文/日笠由紀
イラスト/中根ゆたか