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海外駐在員ライフ

Vol.282 【香港編】香港の住宅事情と交通事情

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Reported by HM
メーカーでの海外技術営業の豊富な経験を生かし、香港現地法人の日本側責任者として出向中。週末には、トレッキングなどのスポーツを家族で楽しむ。

業種やライフスタイルによって住む場所を選ぶのが香港流

こんにちは。HMです。今回は、駐在員の目線から、不動産と通勤事情についてレポートします。

 

香港は、東京23区の約2倍の面積で、南に香港島、北に九龍半島、新界、東にランタオ島と周囲に浮かぶ大小256の島々で成り立っています。日本からの駐在員の大多数は香港島か九龍半島に住んでいます。一般的に、金融機関は香港島の中環(通称Central)に集中しているため、金融関係の仕事をしている人は香港島に、メーカー勤務の駐在員は中国本土に工場があることが多いことから、九龍半島に住む傾向があります。

 

また、平日は工場や支社がある中国本土に単身赴任をし、週末になると治安がよく教育設備が整っている香港に戻り、家族と一緒に過ごすという駐在員も多く見受けられます。

 

ランタオ島には、ディスカバリー・ベイという高級住宅地で名高い特別居住区があり、ハワイさながらの低層住宅が連なります。香港国際空港が近いことや、2005年に香港ディズニーランド(R)が開園したことで、いっそうリゾート色が強まり、騒がしい香港中心街から離れ、オンとオフをはっきりさせたい各国の駐在員が好んで住んでいるようです。

香港は狭い地域ですが、このようにライフスタイルや家族構成、勤務に合わせて多様な生活ができるところが魅力の一つです。

 

私は、香港島にある49階建ての高層マンションに住んでいます。敷地内にフィットネスセンター、プール、プレールームや会議室、図書館などがあり、共有施設がとても充実しています。近所には、無料のバドミントンコート、公共のテニスコートやスカッシュコートがあり、政府系サイトから簡単に予約することができます。

 

香港では数字の「4」は縁起が悪いとされていて、私のマンションも多くのマンション同様、4階は存在しません。17階と32階が防火用のフロアとして空中庭園になっていて、そこから遠く南シナ海を眺めることができます。

 

マンションはオートロックで、日本人駐在員の住居棟には必ずウオッチマンと呼ばれる警備員が24時間在駐しているので安心。私のマンションのウオッチマンは、備品の調達や不具合の調整からタクシーの予約まで英語で対応してもらえるのでとても助かっています。旧正月には、いつもお世話になっている人に、お年玉のように「利是(ライシー)」というお金が入った赤い袋を入れて渡す習慣が香港にはあるのですが、日々の感謝を伝えるために家族全員で渡しに行っています。

 

家賃が高いことで有名な香港ですが、駐在員が多く住む香港島東側の中間層のマンションの平均的な家賃は、70平米前後の3LDKで月約60万円です。高級マンションになると、100万円以上の物件も。契約は日本同様、2年が基本です。ただし、12カ月以上住むと家主は家賃を上げることができるため、更新時には、20~40パーセント上がる物件もあり、家賃高騰に耐えかねて、契約更新時に引っ越しを考える駐在員も少なくありません。

 

 

マイカーより地下鉄、トラム、バスを上手に使い分け

通勤には、地下鉄(MTR)を使います。2014年12月には、香港島を東西につなぐ地下鉄路線が延伸し、一層便利になりました。香港は公共交通機関が充実していて、値段が安いので移動には苦労しません。タクシーの初乗りは330円程度(22香港ドル/15年1月時点)。ただし、慢性的な渋滞を覚悟する必要が。また、運転マナーに問題があるせいか、事故も多発。私の会社を含め、駐在員に自家用車を持つことを禁じている会社が少なくありません。駐車場や税金など維持費を考えると、タクシーで移動した方がずっと割安感がありますね。

 

地下鉄、タクシーと並んで、香港島の足になっているのは、トラム。東西全長13.5キロメートルを横断する2階建ての路面電車です。200~300メートルごとに駅があり、ゆっくり風景を楽しみながら街を探索するにはとても便利。料金はどこまで乗っても約35円(2.3香港ドル)と格安なので観光客にも人気があります。

 

トラムは、車体側面が広告宣伝スペースになっていて、目を楽しませてくれます。時々、「?」と思うような日本語を見かけることもありますが、それがいっそう香港らしさを醸し出していますね。ただし、時刻表通りに動く交通機関に慣れている日本人にとって、運行計画はかなりずさん。14年は、デモのような突発的な道路封鎖もあり、線路上を簡単にUターンできなくなったため、多くの人を巻き込んで混乱を極めていました。

 

世界三大夜景の一つとされるビクトリアピークからの「100万ドルの夜景」ですが、最近は中国からの大気汚染の影響でガスがかかることが多く、特に冬場は澄んだ夜景を見ることができなくなってきました。カラフルでちょっとレトロな中心街のネオンは、眠らない街、香港の象徴。夜、屋根なしのオープントップバスで、街中にあふれるネオンすれすれに走り回り、香港の夜景を楽しむのもいいですよ。

 

次回は、駐在員ならではの香港のディープな楽しみ方を紹介します。

 

 

 

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駐在員の多くが住む高層マンションにはテニスコートなどが付いていることが多い。

 

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住民の足であるトラムやバスは、長い時間待っても来なかったり、続けて3台来たりと運行間隔に偏りがあるのが難。

 

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建設中のマンションで一般的に見られる風景。日本と違い、足場が竹で組まれている。

 

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中央図書館。日本語、英語、中国語の蔵書が多く、バーコードで管理されていて利用しやすい。貸出期限を過ぎると課金されるシステムになっている。

 

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ネオンを縫うように走るトラムは異国情緒にあふれている。

 

 

構成/釣田美加

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