【イギリス編】日本と違うロンドンのIT・モバイル環境

Reported by REN
イギリスのロンドンにある日系企業の現地法人の経営に携わる。休日の楽しみは、ゴルフや子どもとのサッカー観戦、オペラ鑑賞など。

ショートメールとEメールを賢く使い分け

こんにちは。RENです。今回は、私のロンドンでの暮らしについてお話しします。

ロンドンで暮らし始めてとても驚いたのが、携帯電話を契約しても、そのキャリアのメールアドレスがもらえないこと。その代わり、「テキスト」(text message)と呼ばれるショートメールサービスがよく利用されています。日本では「SMS」と呼ばれていますね。ビジネスではEメールを使いますが、プライベートや、もっとカジュアルな通信手段としては、テキストの方が主流です。スマートフォンの契約でも、「通話90分、テキスト無制限、インターネット通信1.5G」が月額利用料に含まれるものが一般的で、ユーザーにとっては、テキストをいかに多く利用できるかが重要なのだとわかります。

テキストが普及した背景は、なんといってもその簡便さ。短いことが身上なので、ひと言だけ送信しても決して相手に失礼には当たらないのです。また、テキストは電話回線を経由するため、相手が電話と同じ要領で直(じか)に受け取れるのに対し、Eメールは電波状況、メールの受け取り方法の設定によってはすぐに受信されないこともあります。そこで、今すぐに連絡を取りたいとか、簡単に済ませたい連絡はテキストで、長文をパソコンで入力したいときや、もともとEメールとして受信したメールへの返信、Wi-Fi環境でメールが無料で送信できる状況であればEメール、といった具合に使い分けています。

また、イギリスにいると、オフィスではMicrosoft製品のWindowsが主流である一方、カフェや空港、ジムなどの公共エリアで見かけるPCは、ほとんどがMacやiPadなどのApple製品という印象を受けます。子どもの学校もPCはすべてMac。日本ではWindowsが優勢なので、つくづく違いを感じます。

なお、ロンドンの治安は、残念ながらあまりよくありません。最近、知人が帰宅途中に暴漢に襲われ、カバンを取られそうになったので抵抗したところ、無理やりカバンを奪われた上に、手の指を骨折しました。日本人も多く住む治安の良いはずの住宅街でのことだったので、驚きました。私たちと同じフラット(マンション)に住む方も、地下駐車場で襲われ、腕時計を奪われたとのこと。鉄格子のゲートを巧みにくぐり、防犯カメラもものともしない犯行でした。有名なティーサロンでスマートフォンを盗まれた友人もいます。

とはいえ、私たちが住むフラットに関しては、あまり心配はしていません。フラットには、「ポーター」と呼ばれる人が常駐しているからです。ポーターは、日本のマンションにいるフロントデスクのような存在であり、建物内の監視モニターも常に彼らの目に入る位置にあります。住戸が1階(Ground Floor)ではないという安心感もあって、長期間留守にするときも、不在期間をポーターに伝えておくだけで大丈夫です。

本場のサッカー観戦で大興奮

こちらでの楽しみの一つにゴルフがあります。日本から来た顧客や、現地の顧客、社内の仲間と回ることが多いですね。平均して年40回弱くらいは回っています。メンバーになっているゴルフ場のうち、日本式のお風呂がある日本企業経営のゴルフ場が特にお気に入りです。

本場だけにサッカー観戦も楽しいですね。ロンドンのチェルシーFCファンクラブのメンバーになっており、2012年は2回ほど試合を観に行きました。マンチェスターユナイテッドの試合も1回ほど。12年のオリンピックでは、女子サッカーも観戦しました。もちろん、日本人選手が出ていればとても盛り上がりますが、いないときでも、プレミアムリーグのスピード感を味わえるだけで大興奮。あまりサッカーに詳しくない私にも十分楽しめますし、一緒に観戦しに行く子どもも喜んでいます。

ロンドンのロイヤルオペラハウスでオペラを鑑賞したときも、やはり感動しました。加えて、非常に心打たれたのが、6~7月にロンドン郊外で行われるGlyndebourne Operaです。イギリスならではののどかな田園風景の中に会場があり、ロンドンの市街地にあるオペラハウスとはまったく異なる雰囲気で、良い思い出となりました。

次回は、海外駐在の意義についてお話しします。

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「テキスト」でのやりとり。相手が日本人で、日本語が扱える端末であれば日本語同士になるし、相手が日本人でも、端末が日本語対応でなければ、日本語をローマ字書きするか、あるいは英語でのやりとりになる。これは相手が日本人ではないときの英語でのやりとり。

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近所のスーパーにあるワインコーナー。スーパーの中でも、ワイン売り場はかなりのスペースを占めている。

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休暇中に訪れたUAEの首都ドバイ。世界一高い超高層ビル「ブルジュ・カリファ」の前で。飛行機で約7時間ほどなので、日本からよりも気軽に行くことができる。

構成/日笠由紀

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