自己PRがない。原因と題材の見つけ方、例文、作り方を解説【就活なんでも相談室】Vol.7

自己PRがない原因を解明し、企業が知りたいこと、簡単な作り方、例文と活用法を解説します。アピールできる経験がない、エピソードのネタも見つからない…という人も、就活で避けては通れない「自己PR」。いざ考えてみると何も思い浮かばず頭を抱えている就活生も多いのではないでしょうか?

そこで、今回はキャリアアドバイザー(CA)が自己PRのエピソードを見つける方法から丁寧に紹介します。ワークシートやポイントもまとめてあるので、記事を参考にしながら、あなただけの自己PRを完成させましょう。

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就活生の悩み「特別な経験のない私には、自己PRできることがありません。このままでは就活がうまくいかない気がします」

《大学3年生のMさんからリクナビCAへのご相談》

就活に当たって自己分析に取り組んでいますが、自己PRがどうしても思い浮かびません。周りにはボランティアのリーダーをしたり、留学した友人もいます。でも私は勉強もそこそこだし、バイトも普通にやってきただけ。何かに強く没頭してきたこともありません。一体どうしたら、自己PRが作れるんでしょうか?

※相談内容の掲載および本記事に掲載した内容については、ご本人の了承を得ています。

自己PRがない原因を解明

「自己PRがない」と感じる就活生は少なくありません。では、なぜそう感じてしまうのか、主な原因2つを解明していきましょう。

自己PRがない2つの原因

  1. 自己PRには特別な経験や実績が必要だと勘違いしている
  2. 企業が自己PRに求めることを理解できていない

【自己PRがない原因1】自己PRには特別な経験や実績が必要だと勘違いしている

CA渡辺 Mさんの考える自己PRとはどんなイメージですか?

Mさん 留学したり、リーダーとしてサークルを引っ張ったり、販売のアルバイトで売り上げトップになったり。そういった実績や成果を語っているのが自己PRというイメージです。ただ私はそういう経験が何もないんです。

CA渡辺 自己PRというと「特別な経験や実績がなければ」と考える学生が多いですよね。もちろんあればいいのですが、トップを取ったとか、海外にいたなどの特別な実績がなくたっていいんです。企業は自己PRに、特別な経験は求めていません。

Mさん そうなんですね!少し気持ちが楽になりました。

【自己PRがない原因2】企業が自己PRに求めることを理解できていない

Mさん ただ、特別な経験は必要ないと言われても、以前にインターンシップで一緒になった就活生はすごい人ばかりで自信がありません。

CA渡辺 就活をしていると、周りと比べて落ち込んでしまうこともありますよね。でも大丈夫!「自分には自己PRできることがない」と思ってしまうのは、企業が自己PRで本当に聞きたいことを理解できていないだけかもしれません。

自己PRがないと感じている人は、苦手意識を薄れさせるためにも、企業が自己PRに求めていることを知ることから始めましょう。

企業が自己PRに求めること

「自己PRすることがない」と悩まずとも大丈夫です。企業が自己PRに求めるものは、主に3つ。実はとてもシンプルなのです。そして自己PRでは、企業の知りたいことに答える内容でなければ意味がありません。

ここでは、企業が自己PRで見ている3つのポイントを解説します。

ポイントまとめ「企業が自己PRで求める3つのこと」

  1. その人らしさを知りたい
  2. これまで熱心に取り組んできたことを知りたい
  3. 「自分はこんな人です」と自己分析できているかどうかを知りたい

【企業が求めること1】その人らしさ

CA渡辺 企業が自己PRに求める1つ目は、その人らしさです。企業は、純粋にその学生がどんな人かを知りたいと考えています。

Mさん 「自分らしさ」というと、具体的にはどういうことを伝える必要がありますか?

CA渡辺 人と比較してすごいことではなく、あなた自身を表す言葉や経験を自分の言葉でアピールして伝えることが大切です。自分なりのエピソードを掘り下げて考えましょう。

【企業が求めること2】熱心に取り組んできたこと

CA渡辺 企業が自己PRに求める2つ目は、何に取り組んできたかです。企業は、学生がこれまで熱心に取り組んできたことを知りたいと考えています。

Mさん 自己PRがないと感じる人の中には、私のように熱心に取り組んできた経験がない人もいると思います。その場合はどうすればいいですか?

CA渡辺 「熱心に取り組んできたこと」というとハードルが高いと感じるかもしれませんが、前述の通り特別な経験や実績は必要ありません。時間を忘れて取り組めるような趣味とか、頑張った勉強とか、どんなことでもいいのです。

それでも思いつかなければ、今までの人生で楽しかったこととか、モチベーション高く取り組んできたことを思い出してみてください。必ず何かが見つかるはずです。

【企業が求めること3】自己分析できているか

CA渡辺 企業が自己PRに求める3つ目は、自己分析できているかです。企業は、学生が「自分はこんな人です」と分析できているかどうかを知りたいと考えています。

Mさん どうして企業はそれを知りたいのでしょうか?

CA渡辺 企業からすると自己分析がしっかりとできていると感じられる学生は、自社との相性も考えた上で応募している可能性が高いと期待が持てるからです。つまり、企業選びのためにも自己分析は不可欠、ということです。

自己PRがない人は、4つのステップに沿って作ると簡単!

自己PRがない人でも簡単にできる自己PRの作り方を4つのステップで解説します。各ステップの概要は以下の通りです。

「自己PRの作り方」4つのステップ

ステップ1  モチベーショングラフで過去を振り返って題材を探す
ステップ2  過去の体験・エピソードを掘り下げる
ステップ3  やりがいや喜びの共通点を整理して自分らしい強み・エピソードを選ぶ
ステップ4  自己PRの基本構成に当てはめて書いて伝える

 

【ステップ1】モチベーショングラフで過去を振り返って題材を探す

Mさん 自己PRがないと感じた場合は、まず何からすればいいですか?

CA渡辺 自己PRを作るときは、まず過去を振り返ることから始めます。モチベーショングラフという手法を使うのがオススメです。

【ステップ2】過去の体験・エピソードを掘り下げる

CA渡辺 モチベーショングラフを作成した後、過去の体験を掘り下げて、自分はどんなときにやりがいや喜びを感じたのかを思い出していきます。

【ステップ3】やりがいや喜びの共通点を整理して自分らしい強み・エピソードを選ぶ

CA渡辺 これまでの経験で感じてきた、やりがいや喜びの共通点を探しましょう。そうすることで、自分にどんなモチベーションの源泉や性格・特徴があるのかを整理できるのです。

【ステップ4】自己PRの基本構成に当てはめて書いて伝える

CA渡辺 最後は、見つけ出したモチベーションの源泉と性格・特徴を、自己PRの基本構成に当てはめると完成です。

Mさん たったの4ステップで、自己PRは作れてしまうんですね!そう聞くとなんだか簡単そうで、自分にも作ることができそうな気がしてきました。

CA渡辺 そうですね。ステップごとに一つひとつやっていけば、難しいことはありませんよ。次は、自己PR作成の各ステップについて、詳しいやり方を解説していきますね。

自己PR作成ステップ1「モチベーショングラフを使って自己PRする題材を探す」

自己PRがない人のための作り方「ステップ1」として、題材を探すためにモチベーショングラフで過去を振り返る方法を詳しく解説します。

ポイントまとめ「自己PR作成ステップ1 題材の探し方」

  1. モチベーショングラフのフォーマットをダウンロード
  2. 過去の満足度やモチベーションの変化を線でつないで「見える化」する
  3. 特にモチベーションが高かった時期の出来事を思い出す

【1】モチベーショングラフのフォーマットをダウンロード

CA渡辺 自己PRの題材・エピソードが見つからないから書けないと悩んでいる場合は、まず過去を振り返ってみましょう。そのときにオススメなのが、「モチベーショングラフ」を描くことです。まずは、フォーマットをダウンロードしましょう。

※モチベーショングラフはこちらからダウンロードできます(PDF)

【2】過去の満足度やモチベーションの変化を線でつないで「見える化」する

Mさん ダウンロードしたモチベーショングラフのフォーマットはどうやって使うんですか?

CA渡辺 モチベーショングラフは、心の動きを縦軸に、幼少期から現在までの時間を横軸にしたグラフのことです。これまでの人生を思い出しながら、その時々の満足度やモチベーションの変化を描いてみましょう。楽しくてモチベーションの高い時期なら上へ、逆につらくてモチベーションの低い時期なら下へと、1本の曲線でつないでみてください。

Mさん モチベーショングラフで自分の人生を1本の曲線で描くと、何がわかるんですか?

CA渡辺 人は誰でも常にやる気があるわけではなく、必ず浮き沈みがあります。言い換えれば、どんな人生でもその人なりに頑張っていた時や、充実した時期があるんです。1本の曲線でグラフ化することで、それがわかりやすくなります。

【3】特にモチベーションが高かった時期の出来事を思い出す

CA渡辺 モチベーショングラフが描けたら、曲線の頂点に注目します。自分が楽しかったときに何があったのかを思い出しましょう。さらに「なぜモチベーション高く取り組めたのか」を考えることで、自分がどんなとき、なんのために頑張れる人なのかが見えてきます。それが自己PRの手掛かりになるはずですよ。

Mさん わかりました。やってみます…。

(しばしグラフ作りに熱中)

Mさん うーん…。

Mさん、モチベーショングラフ作成中の画像
▲初めの部分だけ撮影させていただきました。

Mさん できました!こんな感じです。

自己PR作成ステップ2「体験・エピソードの掘り下げ方」

自己PRがない人のための作り方「ステップ2」として、モチベーショングラフで振り返った過去の体験を掘り下げる方法を詳しく解説します。

ポイントまとめ「自己PR作成ステップ2 体験・エピソードの掘り下げ方」

  1. グラフを俯瞰(ふかん)して、上下したタイミングを「なぜ?」と深掘りする
  2. 「頑張れた理由(モチベーションの源泉)」を掘り下げる
  3. 「今の自分にとって良かったと思えるか?」などの観点でも掘り下げる

【1】グラフを俯瞰して、上下したタイミングを「なぜ?」と深掘りする

CA渡辺 ありがとうございます。波がありますね。ではこれを基に少し質問させてください。

Mさん お願いします。

Mさんのモチベーショングラフ参考
▲本人が書いたモチベーショングラフを模したイメージ画像です。

CA渡辺 小学校の時に何度も浮き沈みがありましたね。

Mさん 小2の時に引っ越しして、寂しくて落ち込んだんですが、友達ができて盛り返しました。小4でへこんだのは入院して1カ月も学校に行けなかったから。でも看護師さんがいい人ですごく楽しくて、友達もお見舞いメッセージをくれたので元気になりました(笑)。

CA渡辺 中学校に入ると一度落ち込み、後は高い状態が続いたのはなぜですか?

Mさん 中学校では友達と一緒に運動部を選びましたが、入ってみると上下関係が厳しくてつらかったんです。でも友達と励まし合いながら続けるうちに楽しくなりました。良い成績は残せませんでしたが、チームとして頑張れたので良かったです。

【2】「頑張れた理由(モチベーションの源泉)」を掘り下げる

CA渡辺 上下関係がきつくても、辞めずに続けられたのはなぜだと思いますか?

Mさん 辞める勇気がなかったのと、友達がいたから。朝練に一緒に出たり、部活の後におしゃべりしたり、そういう小さな日常が心の支えになって続いたんです。後は、部活中の長距離走で「今日はこの子に勝てた!」とか…そんなことを日々の糧にしていました。

CA渡辺 高校時代もモチベーションが高いですが、その前後が落ち込んでいますね。

Mさん 実は中学で部活と勉強の両立がうまくいかずに成績が落ちてしまい、第3志望の高校にしか進めず…それでへこみました。その後復活したのは、美術部に入って今でも仲のいい友達ができ、部活が楽しかったからです。次に下がったのは進路を決める時。本の装丁に興味があり、美術系の専門学校に行きたかったんですが、親に「大学は出ておきなさい」と反対されました。でも受験も失敗してしまい、第2志望の大学に進みました。

CA渡辺 大学でまたモチベーションが上がっていますね。

Mさん 授業で一緒になった子が誘ってくれて、絵本の読み聞かせをするサークルに入ったんです。病院や地域のイベントで子どもたちに読み聞かせをして、子どもたちの喜ぶ顔を見るのが楽しくて、充実した日々でした。局所的に下がっているのは恋愛の挫折です(笑)。そして就活を始めた今は、やりたいことが見つからず落ちています。以前は本の装丁などを手掛けるブックデザイナーになる夢があったんですが、専門学校への進学をあきらめてからはまったく考えていなかったので…。

【3】「今の自分にとって良かったと思えるか?」などの観点でも掘り下げる

CA渡辺 高校、大学と希望通りの進路に進めなくても辞めずに続けたことは今のご自分にとって良かったと思えますか?

Mさん すべて納得しているとは言えません…。受験でもう少し頑張っていれば、いろいろ変わったと思うからです。でも部活を続けたとか、仲間ができたのは大きな財産です。高校受験の失敗から私を引き上げてくれたのも、放課後に美術室で友達と過ごす時間でした。小学生の時の看護師さんや、周りの友達など、人にはいつも恵まれてきました。

キャリアアドバイザーと就活生の面談風景2
▲和やかに進む面談風景。Mさんも過去の話を掘り下げて、少しずつ書くことが見えてきたようです。

自己PR作成ステップ3:「強みとエピソードの見つけ方」

自己PRがない人のための作り方「ステップ3」として、モチベーショングラフの共通点から強みや性格・特徴を整理し、自分を最も表現できるエピソードを選ぶ方法を詳しく解説します。

ポイントまとめ「自己PR作成ステップ3 強みとエピソードの見つけ方」

  1. モチベーショングラフが変化したときの行動や気持ちに共通点(性格・特徴)を見つける
  2. 自分だけでは気づけないこともある。客観的な視点も取り入れて明確にする
  3. アピールしたい性格・特徴を、最も表現できるエピソードは何かを考える

【1】モチベーショングラフが変化したときの行動や気持ちに共通点(性格・特徴)を見つける

CA渡辺 今までのお話に共通する点を探してみましょう。

Mさん うーん。逆境や困難が多くて、自己PRになるような共通点が見つかりません。

CA渡辺 共通点を探すときは、良い面だけに注目をしなくて大丈夫です。例えば、逆境や困難を感じてもすぐに投げ出さず、行動でモチベーションアップにつなげているところは立派な強みです。部活も辞められたはずですし、進路も変更できたかもしれない。でもまずはここで頑張ってみよう、やりがいを見つけようという姿勢は素晴らしいと思います。

【2】自分だけでは気づけないこともある。客観的な視点も取り入れて明確にする

CA渡辺 社会に出てからも思い通りにならないことは多いと思うのですが、置かれた環境に順応して力を発揮できるのは、Mさんの大きな強みですよ。

Mさん ええっ、そうですか?自分では全然気づきませんでした!

CA渡辺 自己PR作りには客観性も大事です。自分で強みを見つけるのはなかなか難しいものですが、私たちキャリアアドバイザーのように第三者の立場から客観的に話をうかがうと、強みや性格・特徴が浮かび上がってくるんです。

自己PRに必要なアピールポイントの見つけ方や、エピソードの作り方は以下の記事でも紹介しています。

【プロが解説】自己PRで使えるアピールポイントの見つけ方・伝え方

【3】アピールしたい性格・特徴を、最も表現できるエピソードは何かを考える

Mさん でも…アピールしたい強みや性格・特徴は決まっても、嫌になるほど普通の人生ですけど、これで自己PRになりますか?

CA渡辺 大丈夫。アピールしたい性格・特徴を最も表現できるエピソードを絞ってみましょう。Mさんにとってしっくりくれば、それは自己PRになります。後はそれを企業に伝えられるよう磨いていきましょう。

自己PRに必要なエピソードの作り方は以下の記事でも紹介しています。

平凡でOK!「学生時代頑張ったことない」人も必ず見つかる、魅力的なエピソードのつくり方

自己PR作成ステップ4:「基本構成に当てはめた書き方・伝え方」

自己PRがない人のための作り方「ステップ4」として、自己PRの基本構成に当てはめて書いて伝える方法を詳しく解説します。

自己PRの書き方がわからない人は、以下の書き方構成を意識しましょう。この流れに沿って書くと簡潔で伝わりやすくなります。

ポイントまとめ「自己PR作成ステップ4 基本構成に当てはめた書き方・伝え方」

  1. 書き出しは「私の強みは〇〇です」「私は〇〇できます」と、結論(性格・特徴)で始める
  2. 次に「その力が発揮されたエピソード」を具体的に書く
  3. 結びで「この力を貴社でも生かしていきたい」とまとめる
  4. 面接でも同じ流れで話して伝える

【1】書き出しは「私の強みは〇〇です」「私は〇〇できます」と、結論(性格・特徴)ではじめる

Mさん エントリーシート(ES)ではどんなふうに書けばいいでしょうか?

CA渡辺 自己PRの構成では、最初に「私の強みは〇〇です」と結論をシンプルに書くこと。人事・採用担当者はかなりの数のESを読むので、いきなりエピソードから書きだすと頭に入ってこないこともありますから。

Mさん なるほど。私の場合であれば、例えば「私の強みは、逆境を楽しさに変える力です」から書き始めるといいんですね。

【2】次に「その力が発揮されたエピソード」を具体的に書く

CA渡辺 自己PRの構成では、結論の次にその力が発揮されたエピソードを書きます。モチベーションを上げたときのエピソードにつなげていくといいですね。

【3】結びで「この力を貴社でも生かしていきたい」とまとめる

CA渡辺 自己PRの構成では、結びで「この力を貴社でも生かしていきたいと思います」というのが鉄板ですね。

H3 【4】面接でも同じ流れで話して伝える

CA渡辺 基本的には、面接で伝えるときも同じ流れで話すといいと思います。その際は対人になるので「貴社」ではなく「御社」を使ってください。

Mさん なるほど。自己PRの書き方や伝え方もわからないと悩んでいましたが、基本構成に当てはめればいいんだと思うと、これまでの苦手意識がうそみたいに、書きやすく感じます!

関連記事:自己PRで部活経験を伝える際のポイントは?エントリーシート・面接で伝えるときの例は?

自己PR例文

Mさん おかげさまで書くエピソードも決まって、自分なりの強みも整理でき、文章の構成もわかったので自己PRの完成イメージがつかめてきました!ただ…就活に適した言葉選びや、表現ができるのか不安です…どうしたらいいでしょうか。

CA渡辺 そういうときは、就活情報サイトなどの例文を参考にしてみるといいですよ。就職ジャーナルでも、自己PRの例文はたくさん掲載しています。参考として、Mさんと似たような性格・特徴をアピールした自己PR例文を見てみましょう。

自己PRの例文

私は中学時代から現在までずっと続けているテニスに力を入れてきました。

初めの1年はまったく上達せず、自分よりテニス経験が浅いはずの周りの同級生が大会のメンバーに抜てきされ、「なぜ自分だけこんなにできないんだろう」と悩み、あきらめかけたこともありました。しかし、仲間たちの励ましで「腐ることなく、まずは目の前の練習に没頭しよう」と決意。誰よりも早くコートに行きランニングや素振りの練習をしたり、積極的に球出し・球拾いを行ったりする中で着実に基礎力を身につけ、中学3年生の時には県大会で準優勝することができました。

その後、高校・大学とテニス部に所属し、大学入学後はトーナメント出場に力を注いでいますが、中学時代に身につけた粘り強さ、あきらめない心が私の支えとなっています。最近はコロナ禍で活動の機会も減りましたが、この状況にも折れることなく自己研さんを続けることができるのは私の強みだと思っています。

関連記事:就活の自己PRで使える「粘り強い」の言い換えとアピール方法【例文付き】

自己PRの例文は、以下の記事でも紹介しています。

関連記事:【例文付き】就活で自己PRを聞く意図は?人事に評価される書き方・話し方のポイントは?
関連記事:自己PRでアルバイトのエピソードを伝えるときのポイントと例

就職情報サイトの自己PR例文を活用するときの注意点

自己PRを作る際に就活サイトなどの例文を活用する場合は、以下のような観点に注意しましょう。

ポイントまとめ「就職情報サイトの自己PR例文を活用するときの注意点」

  1. 自分と似たようなことを伝えたい自己PR例文を参考にする
  2. 自己PR例文では、就活に適した言葉選びや表現などを参考にするにとどめる
  3. 自己PR例文のエピソードはそのまま使わない

【1】自分と似たようなことを伝えたい自己PR例文を参考にする

Mさん でも…なんだか少しズルをしているような…こういう例文って自己PRを作るときに参考にしてもいいんでしょうか?

CA渡辺 もちろんです。自己PRの例文を見ることで表現力を磨いて、より伝わりやすい方法を模索するのはまったく悪いことではありません。

Mさん なるほど〜。こうして自分と似たようなことを伝えたい例文を見ると、「こんなふうに表現したらいいんだ」「こういう言い方もいいな〜」など、気がつくことがたくさんありますね!ほかに注意点はありますか?

【2】自己PR例文では、就活に適した言葉選びや表現などを参考にするにとどめる

CA渡辺 自己PR例文で参考にするのは、就活に適した言葉選びや表現などにとどめましょう。自己PRはあくまでも「自分のこと」を伝えるものです。例文をまねし過ぎると、誰かの二番煎じになってしまい、企業に「どこかで見たことある内容だ」「オリジナリティーがないな」と思われる可能性があります。

Mさん わかりました。例文はあくまでも参考にする程度ということですね!

【3】自己PR例文のエピソードはそのまま使わない

CA渡辺 最後の注意点として、サイトに掲載された自己PR例文のエピソードをそのまま使ってはいけません。

Mさん 似たような経験がある場合も使わない方がいいんですか?

CA渡辺 そうですね。似たような経験であっても、まったく同じ経験ではないはずです。面接で自己PRを深掘りされたときに、詳しく答えられなくなってしまいます。例文エピソードをそのまま使うことは、絶対に避けましょう。

自己PRを作るときの心構え

自己PRがないと悩んでいる就活生は、自己PRを作るときに以下のような心構えで取り組んでみるといいでしょう。

ポイントまとめ「自己PRを作るときの心構え」

  1. 同じ自己PR内容でも企業によって受け取り方は違うと心得る
  2. 自分なりのPRを表現したら、後は企業側が判断するものと割り切る
  3. エピソードのすごさよりも、「いかに相手にわかりやすく伝えるか」を意識する

【1】同じ自己PR内容でも企業によって受け取り方は違うと心得る

Mさん ありがとうございます。自分のPRポイントが少しクリアになったみたい。教えていただいた構成や例文を参考にして作ってみます!でも…。

CA渡辺 何か心配なことがありますか?

Mさん 頑張って作っても、、面接で落とされたりこともあるんですよね…。

CA渡辺 もちろんないとは言えません。企業が採用に当たって学生に求めることは本当にいろいろだからです。同じ自己PR内容でも企業によって受け取り方は違うということを、最初から心得ておくと良いでしょう。

【2】自分なりのPRを表現したら、後は企業側が判断するものと割り切る

Mさん 同じ内容でも企業によって受け取り方が違うのであれば、どう自己PRを作っていけばいいのでしょうか。

CA渡辺 自己PRは企業の基準に合わせようと意識し過ぎるよりも、素直に自分なりのPRを表現してみることをオススメします。自己PRで大切なのは、その人らしさ。後は企業側が判断するものと割り切りましょう。

【3】エピソードのすごさよりも、「いかに相手にわかりやすく伝えるか」を意識する

CA渡辺 次に大切なのは、内容がどうというより、「いかに相手にわかりやすく伝えるか」を考えてブラッシュアップしていくことです。

Mさん なるほど。自分らしい自己PRを書けるか、まだ少し不安ですが、挑戦してみます。

CA渡辺 きっと大丈夫!初めにも話しましたが、どんな人にもPRできることがあり、Mさんを求めている企業はあります。それを忘れないでくださいね!

Mさん ありがとうございました。頑張ります!

自己PRがないと悩んだときはリクナビ就職エージェントのサポートを活用しよう

自己PRがないと悩んでいる人は、気軽にキャリアアドバイザーに相談してみてください。就活は自分1人で乗り越える必要はないのです。

ここでは、リクナビ就職エージェントのサポート内容を紹介します。

ポイントまとめ「リクナビ就職エージェントのサポート内容」

  1. 就活前半から内定後まで、専任アドバイザーがマンツーマンでサポート
  2. OpenESの添削、面接アドバイスを何度でも受けられる
  3. 希望や適性に合う企業選びを一緒に考え、非公開求人も含めて企業を紹介
  4. 面接を受けて不採用の場合は理由をできる限りフィードバック

【サポート1】就活前半から内定後まで、専任アドバイザーがマンツーマンでサポート

Mさん いろいろと教えていただきありがとうございました。就活って、つらいことがあっても1人で乗り越えないといけないと思い込んでいたので…こうして悩みを実際に聞いてもらえてすごく心強かったです!

CA渡辺 それは良かったです。初めての就活では、誰しもが不安になるものです。すべてのことを1人で乗り越える必要はないんですよ。困ったときに相談するために、私たちキャリアアドバイザーはいるんです。自己PR作成に限らず、いつでも相談してくださいね。

Mさん えっ、そうなんですか?

CA渡辺 リクナビ就職エージェントでは、就活前半から内定後まで、専任アドバイザーがマンツーマンでサポートします。選考中の企業に全部落ちてしまったというタイミングよりもずっと手前の、例えば就活初期に「自分にはどんな企業が合っているかわからない」という方にもたくさんご利用いただいています。

【サポート2】OpenESの添削、面接アドバイスを何度でも受けられる

Mさん 実は、就活エージェントのキャリアアドバイザーさんが、どういうことをサポートしてくれるのかあまりよくわかっていなくて…。就活のプロとは知っているんですが、自己PR作成以外に具体的にはどんなことを相談していいんでしょうか?

CA渡辺 就活にまつわることなら、なんでも聞いてください。例えば、私たちリクナビ就職エージェントでは、面接アドバイスや履歴書・OpenESの添削などもしています。専任アドバイザーが、内定まで何度でもフォローとアドバイスをするんですよ。

Mさん そんなことまでサポートしてくれるんですね。

【サポート3】希望や適性に合う企業選びを一緒に考え、非公開求人も含めて企業を紹介

Mさん 実は…就活エージェントは選考過程にある企業がなくなったときに、同じく学生を採用できなくて困っている企業を紹介してもらうなど、就活の後半戦でお世話になるところだと誤解していました。すみません…。

CA渡辺 もちろん、面談内容を基に、その人に合いそうな企業を選定して紹介もしています。ただ、就活エージェントが紹介する企業が、学生を採用できなくて困っている企業だというのはよくある誤解の一つです。国内大手・外資系・優良ベンチャーなど有名企業や人気企業も多く、リクナビ就職エージェントだからこそ紹介できる非公開求人情報もたくさんあります。

【サポート4】面接を受けて不採用の場合はできる限り理由をフィードバック

CA渡辺 もしも紹介企業に応募して不採用となった場合は、できる限りその理由をフィードバックしています。就活初期にリクナビ就職エージェントを活用いただくと、改善するべきことを明確にするためにも役立つと思います。

Mさん 面接不合格の理由をフィードバックしてくれるんですか!私は不合格が続くと、何が駄目だったのかわからなくて自信喪失して落ち込んでいたのですが、理由がわかれば確かに改善策を練れますし、少しは前向きになれそうでいいですね。今作っている自己PRが完成したら、ほかにも就活全般についていろいろと相談させてください。

CA渡辺 もちろんです。一緒に就活を頑張っていきましょう。

自己PRがないと悩んでいた就活生がリクナビ就職エージェントのサポートを受けた結果…

その後Mさんは、リクナビ就職エージェントのCA渡辺のアドバイスを求めながら自己PRの表現をブラッシュアップ。ある出版社の制作部門で、無事内定を得ることができました。


\リクナビ就職エージェントをご存じですか?/

『リクナビ就職エージェント』は就活を無料で支援するサービス。
会員登録後、専任のアドバイザーが個別に電話相談を行い、あなたの希望や適性に合う企業選びを一緒に考えます。
エージェントだからこそできる求人情報の紹介、面接アドバイスやOpenESの添削なども行っています。

『リクナビ就職エージェント』に相談する

リクナビ就職エージェント 渡辺真弓さんプロフィール画像プロフィール 渡辺真弓(わたなべ・まゆみ)リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザー。主に理系学生を担当。企業の採用支援を行うリクルーティングアドバイザー、学生の就業支援を行うキャリアアドバイザーを歴任。学生が自分でも気がつかないような「その人自身の良さや適性」を見つけるのが得意。情報は多いが正解がない就職活動において、少しでも前向きに社会に出てもらえるよう、学生の悩みと日々向き合い、その人の希望や適性に合う求人情報を紹介しながら、数多くの学生の就活を支援している。休日は子どもと映画を見たり、サイクリングをしたりして過ごす。

→リクナビ就職エージェント

記事制作日:2018年8月6日 更新日:2024年11月20日

就活をはじめる以前に、本当はいろんな不安や悩みがありますよね。
「面倒くさい、自信がない、就職したくない。」
大丈夫。みんなが最初からうまく動き出せているわけではありません。

ここでは、タテマエではなくホンネを語ります。
マジメ系じゃないけどみんなが気になる就活ネタ。
聞きたくても聞けない、ホントは知りたいのに誰も教えてくれないこと。
なかなか就活を始める気になれないモヤモヤの正体。
そんなテーマを取り上げて、ぶっちゃけて一緒に考えていきましょう。

みなさんが少しでも明るく一歩を踏み出す気持ちになれることが、
私たちの願いです。