就職が決まらない人がやりがちな13個の行動・特徴を、企業目線でどう改善すればいいのかを解説。内定ゼロ・選考中企業ゼロのときは、就活をどう見直すべきかの対処法などを、キャリアアドバイザー経験がありエントリーシート(ES)添削や面接準備に詳しい専門家に聞きました。
山田 英子さん(やまだ・えいこ)早稲田大学教育学部社会科社会科学専修卒業。
大手ファーストフードサービス企業、人材サービス企業を経て、IT系コンサルティングファームに入社。採用部門のリーダーとして新卒・中途採用業務全般に加え、就職セミナーでの講演等の広報活動や人事制度設計等に携わる。2005年5月に個人事業主として独立し、大学生の就職活動支援、社会人の転職支援などを中心に活動中。
【保有資格】国家資格キャリアコンサルタント。米国CCE,Inc.認定GCDF-Japanキャリアカウンセラー。
就職が決まらない人にありがちな行動や特徴13個を、企業目線で解説・改善
就職がなかなか決まらない場合、「なぜ選考を通過できないのか」原因を把握することから始めましょう。ここでは、就職が決まらない場合によくある13の原因を紹介し、企業目線でどう改善したら良いのかを解説します。
1. 就活に対するモチベーションが低い
<企業の採用担当者目線>
一部の専門職や技術職を除いて、新卒採用では学生のポテンシャルを重視する傾向にあります。具体的には、自己管理ができて主体的に動ける人、早く戦力になれるよう努力する自走力がある人かどうかを確認しています。そのため、社会に出る覚悟や働く意欲を感じられない学生には厳しい評価が付きがち。売り手市場であっても、「困ったときは会社や上司がなんとかしてくれるだろう」という考えが透けている人は、なかなか就職が決まらないかもしれません。
<こう改善すればうまくいく>
心構えは、就活の基本です。まずは、モチベーションが低くなっている原因を考えてみましょう。「働く意欲が湧かない」「何から進めればいいかわからない」「どうせ自分なんてどこの会社にも相手にされないだろうと自信が持てない」など原因がわかれば、それに応じた就活プログラムに参加することができます。例えば、働く意欲が湧かない場合は、学校のキャリアセンターにOB・OGを紹介してもらうのも一つの方法。就活の進め方がわからない場合や、自分に自信が持てない場合は、就職エージェントのキャリアアドバイザーと一緒に二人三脚で就活を進めていくのも良いでしょう。
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2. 企業選びが大手企業や有名企業などに偏っている
<企業の採用担当者目線>
就活動向が売り手市場であったとしても、大手企業への就職は狭き門です。優秀な学生でも、大手企業の内定を取れないことは珍しくありません。また、企業選びが大手企業や有名企業ばかりに偏っている場合、「大手企業に就職できれば自分の将来も安定・安心だろう」と考えてしまっているケースもあります。こういった考え方をしている人は、自主性や志望意欲が伝わりづらいため就職が決まらない可能性があります。
<こう改善すればうまくいく>
自分が気になるキーワードを起点に、どんな仕事があるか、どんな会社があるかを幅広く情報収集して、視野を広げましょう。具体的には、インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムに参加したり、多くの企業の情報収集を同時に行いやすい合同企業説明会に行ったりすると良いでしょう。特に学校内で開催される会社説明会は、OB・OGが参加しているケースも多く、リアルな話を聞きやすいため、可能な限り参加してみることをオススメします。
※「自分に合う企業の選び方」について、詳細はこちらの記事を参照ください。
3. 業界・企業について深く掘り下げて理解する努力をしていない
<企業の採用担当者目線>
なかなか就職が決まらない学生の業界・企業研究でありがちなのは、企業概要や給与・勤務地などの労働条件をインターネットで調べただけで満足し、深く掘り下げて考えていないことです。企業は、面接やグループディスカッションの受け答えを通して、「事業内容や社風をきちんと理解しているか?」「業界周辺のトレンドにもアンテナを張るなど、働く意欲が高いか」なども確認しています。企業理解が浅い場合は、入社後にミスマッチが起きる可能性が高いため、内定に至りづらいでしょう。
<こう改善すればうまくいく>
業界や企業について深く掘り下げて理解するためには、リアルな情報が必要です。OB・OG訪問をしたり、インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムに参加したりして、実際に働いている人の「生の声」を集めましょう。例えば、「入社してすごく良かったと思うことは?」「内定承諾をした一番の決め手は?」「実際に働いてみてギャップを感じたことは?」「ギャップを埋めるために工夫したことは?」などを聞いてみましょう。その企業の若手社員がどのような気持ちで働いているか、どんな働き方をしているのかがわかり、「それは自分に合うのか」を判断しやすくなるでしょう。
4. 自分が何をやりたいか、何ができるか(強み)を深掘りできていない
<企業の採用担当者目線>
企業の採用担当者は、学生が就職前に、やりたい仕事(Will)とできること(Can)を深掘りできているかも確認しています。深掘りには、「高望みになっていないか」「やりたい仕事に就くために、今の自分に足りないことを理解できているか」ということも含まれます。ここがしっかりと理解できていない人は、入社後に「本当にやりたい仕事じゃなかった」「思ったよりつらかった」とすぐに辞めてしまう可能性があると思われ、就職が決まりづらくなるかもしれません。
<こう改善すればうまくいく>
自分の強みを深掘りして考えるためには、やりたい仕事(Will)とできること(Can)を自分の過去の経験から振り返ることが重要です。例えば、やりたい仕事(Will)では、自然と興味が湧くことや好きなことなど、自身の志向性に目を向けてみると良いでしょう。できること(Can)では、自然としている行動に注目するのがオススメです。自分一人ではなかなか考えが深まらないという場合には、Will・Canアセスメントツールを活用したり、就職エージェントやキャリアセンターのアドバイザーに相談したりするのも良いでしょう。
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※「Will・Canを利用した自己分析のやり方」について、詳細はこちらの記事を参照ください。
5. 自分と、業界・企業・仕事との共通点を見いだせていない
<企業の採用担当者目線>
企業の採用担当者は、「その会社で活躍してくれそうな人」「定着して長く働いてくれそうな人」を求めています。そのため、志望動機で自分の強みと会社の特徴をひも付けて言語化できていない人は、なかなか就職が決まらない傾向にあります。「自社で働きたい理由が明確ではないと、つらいことがあったときにすぐに辞めてしまうかもしれない」と懸念を抱かれてしまうことがあるからです。
<こう改善すればうまくいく>
自分の強みと会社の特徴をひも付けて考えるためには、自己分析と企業理解・仕事理解の両方が大切です。まずは自己分析を通じて自己理解を深めた上で、企業特徴や仕事内容を見てみましょう。その上で、自分に合っている点、合っていない点を言語化することが大切です。
※「企業研究のやり方」について、詳細はこちらの記事を参照ください。
6. 自己PRが企業の求める人物像と合っていない、強みとエピソードに乖離や矛盾がある
<企業の採用担当者目線>
企業の採用担当者は、自己PRで「求める人物像と合っているか」「強みとエピソードに乖離や矛盾がないか」を確認しています。求める人物像に合っていない場合は入社後のミスマッチなどが懸念されますし、エピソードが強みの裏付けになっていない場合は論理的思考力の欠如などが不安視されます。そのため、これらをクリアしていない場合には、就職が決まりづらくなってしまうでしょう。
<こう改善すればうまくいく>
まずは、志望企業の求める人物像を正しく理解することが必要です。企業のホームページやや会社説明会などで情報を得ましょう。その上で、自己PRがそれに沿った内容かどうかを見直すことが大切です。自分だけのチェックではなく、就職エージェントや学校のキャリアセンターのキャリアアドバイザーに添削してもらい、複数回にわたってブラッシュアップしていくと良いでしょう。
※「自己PRの書き方」について、詳細はこちらの記事を参照ください。
※「ESの添削」について、詳細はこちらの記事を参照ください。
7. ガクチカ(学生時代に最も打ち込んだこと)が経験の羅列になっていて、自分の思いや経験から得た学びや気づきに言及していない
<企業の採用担当者目線>
なかなか就職が決まらない場合のガクチカにありがちなのが、表彰や成果、経験の羅列ばかりになっているケースです。新卒採用では、「同じ価値観を持って、一緒に働ける人材かどうか」を重視する企業も珍しくありません。その場合、企業はガクチカを通して、「学生の志向」「モチベーションの源泉」などを確認したいと考えています。学びや気づきがない内容では、志向性を確認できないため、自社に合っているか判断できずに採用が見送りになってしまうケースも珍しくありません。
<こう改善すればうまくいく>
ガクチカは、自分らしさやモチベーションの源泉が最も端的に表れているエピソードを1つに絞って、深く掘り下げましょう。成功体験ではなく、失敗や挫折の経験でも大丈夫です。結果の華やかさだけを重視した表面的なエピソード選びにならないように注意しましょう。
※「ガクチカの書き方」について、詳細はこちらの記事を参照ください。
8. 志望動機が、どこの会社に対しても使い回しができそうな内容になっている
<企業の採用担当者目線>
志望動機は、企業側と学生のニーズがマッチしているかを確認するためのものです。例えば「社会貢献をしたい」「魅力的な社員と働きたい」など、どこの会社に対しても使い回しができそうな志望動機では、応募意欲を疑ってしまうという採用担当者も多いでしょう。企業研究をしっかりとせず、他社との違いを理解していない状態では、入社後に「こんなはずではなかった」とミスマッチが発生しやすくなります。採用担当者も二の足を踏んでしまい、就職は決まりにくくなるでしょう。
<こう改善すればうまくいく>
志望動機には、自分の経験や思いを必ず盛り込みましょう。「なぜその業界で、なぜその企業で、なぜその仕事をしたいのか」と、そう考えた理由に自分の経験や体験を盛り込むことが大切です。加えて、他社では駄目な理由(=その企業でなければならない理由)が明らかになっていると、採用担当者の心に響く志望動機につながるでしょう。
※「志望動機の書き方」について、詳細はこちらの記事を参照ください。
9. 履歴書・ESの回答に空欄がある。手書きの場合、誤字脱字がある
<企業の採用担当者目線>
履歴書やESなどの応募書類に、空欄や誤字脱字がある場合、応募意欲を疑ってしまうという採用担当者も多いでしょう。たとえそれが単純なミスや、確認忘れだったとしても、「注意力が欠如している」「物事への取り組み姿勢が雑」というマイナスな評価につながるため、就職は決まりづらくなってしまいます。
<こう改善すればうまくいく>
基本的なことですが、設問に対して空欄を作らないように注意しましょう。回答欄の大きさに対して未記入の余白が大きくなり過ぎないようにすることも大切です。手書きの場合は、時間に余裕を持って、落ち着いて書くようにすると良いでしょう。
※「手書きで美しく書くコツ」について、詳細はこちらの記事を参照ください。
10. 筆記試験・Webテストで良い結果が出ていない
<企業の採用担当者目線>
なかなか就職が決まらない学生の中には、筆記試験やWebテストが苦手で、良い結果が出せないという人も少なくありません。新卒採用では、こういった試験結果で、応募者を絞り込む企業も多いものです。試験結果だけで合否を決めない企業でも、「基礎力が不足している」というマイナス評価によって内定に至りづらくなるかもしれません。
<こう改善すればうまくいく>
筆記試験やWebテストは、問題に慣れることが大切です。就活の選考では、「一般常識・時事問題」なども問われます。市販の問題集を繰り返し解いたり、模擬試験を受けたりすると良いでしょう。
※「一般常識・時事問題の勉強のコツ」について、詳細はこちらの記事を参照ください。
11.面接担当者と会話のキャッチボールができていない
<企業の採用担当者目線>
企業の採用担当者にとって面接は、「一緒に働く仲間としてふさわしいかどうかを判断する場」でもあります。そのため、一方的に話してばかりだったり、質問の意図を理解していない回答を繰り返したりなどの行動は、コミュニケーション力が不足しているという評価につながり、就職先が決まりづらくなる原因の一つになってしまうでしょう。
<こう改善すればうまくいく>
一方的に話してしまったり、質問の意図にマッチしない回答をしてしまったりする要因の一つに、「事前に回答を作り込み過ぎてしまうこと」が挙げられます。面接で想定される質問に対して、どう答えるか自分なりに事前準備すること自体は悪いことではありません。しかし、一言一句、原稿と同じ内容で答えようとすると、場の流れにふさわしくない回答をしかねません。面接準備では、回答例のほかに「最低限、これだけは伝えたい」ということを整理しましょう。伝えたいポイントを抽出しておけば、会話の流れに合わせて臨機応変な対応もしやすくなるはずです。
12. 自分の考えを簡潔に伝える力が弱い
<企業の採用担当者目線>
限られた面接時間の中で、効果的に自分をアピールするためには、自分の考えを簡潔に伝える力が求められます。その力が弱いと、「話が長く、何を伝えたかったのかわからない」ということになりかねません。最終的なアピール力も弱まってしまい、なかなか就職が決まらない要因の一つになってしまうでしょう。
<こう改善すればうまくいく>
話し方や、考えのまとめ方は、一朝一夕では変えづらいものです。授業やゼミでの研究発表など、普段の生活でも結論から話す癖づけをして、簡潔に話す習慣をつけましょう。自分が話しているところを動画で撮影して、セルフチェックするのもオススメです。面接担当者によっては、要点がわかりづらいときに、眉をひそめるなどの表情を見せる場合もあります。実際の面接では、そういったサインを見落とさないようにしましょう。
13. ビジネスマナーに問題がある
<企業の採用担当者目線>
就職がなかなか決まらない学生は、ビジネスマナーに問題がある場合もあります。マナーが悪いと、入社後に顧客訪問をした際に失礼な行動を取ってしまうのではないかと、企業の採用担当者も不安になってしまうでしょう。特に、返事がない、または声が小さいなど意思表示が薄い人や、「お座りください」と言われる前に着席してしまう人は、基本的なマナーができていないとして悪目立ちしがちです。ほかにも、「…っていうか」と相手の意見を受け入れずに否定的な言葉を繰り返してしまう人や、グループ面接中に自分ばかり時間を取ってしまう人もいます。これらの行動も、ほかの人への配慮やマナーに欠けていると判断されるでしょう。
<こう改善すればうまくいく>
採用担当者は面接の際、受け答えだけではなく、入室から退室までのあいさつや所作、身だしなみなどにも注目しています。これらは一朝一夕では身につかないため、マナーガイドなどを確認して基本を押さえた後は、日ごろから気にかけて生活することが大切です。「自分の行動が相手に不快感を与えていないか」など、常に周りに気を配ることから始めましょう。
就職が決まらない…内定ゼロ・選考中企業ゼロのときの対処法と見直し
就職が決まらないだけではなく、内定がゼロ・選考中企業がゼロの場合に、見直すと良いポイントを具体的に解説します。
【事前準備】企業が確認しているポイントを把握して、心構えを見直す
新卒採用では、多くの企業が選考を通して、「自社の求める人物像に合っているか」「企業理解をした上で、本当にこの会社で働きたいと思っているか」「伸びしろを感じられるか」を確認しようとしています。伸びしろとは、将来的に会社の中核を担うことができる人材として、会社と一緒に成長を続けることができる人かどうか、ということ。例えば、学生時代にどんなに優秀でも、自己評価が高過ぎて上司からのアドバイスを受け入れることができない人は、入社後の成長が見込めないかもしれません。受け答えの的確さだけではなく、所作やマナーなどを通して、人柄、学ぶ姿勢なども見られていることを意識しましょう。
【自己分析】自分のやりたいこと、自分ができること、自分の持ち味を見直す
就活初期に自己分析をしてから時間が経過している人も多いでしょう。内定ゼロ、選考中企業ゼロになったタイミングは、自己分析を見直す良い機会です。再度「自分のやりたいこと」「自分ができる得意なこと」などを見直してみましょう。就職がなかなか決まらない場合、「やりたいこと」と「現在地の自分」とにギャップがあり、高望みをしている状態になっていることもあります。ポテンシャルを重視している新卒採用であっても、入社後の伸びしろを感じさせる資質を問われるケースもあるので、「今努力できることはないか」を考えてみるのも良いでしょう。
自己分析の見直しは、アセスメントツールを使用したり、家族や友人、キャリアセンターや就職エージェントのアドバイザーなど第三者に意見を聞いたりするのがオススメです。
リクナビ就職エージェントの自己分析サポート
自分の強みや良さは、自分一人で見つけるのは難しいものです。また、見つけたとしても、「こんなことを就活で言っていいのかな?」と自信が持てない場合もあるでしょう。そこで、リクナビ就職エージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが一緒に強みを整理し、就活での伝え方もアドバイスしています。キャリアアドバイザーは「強みがない」「頑張った経験がない」という人も含めて、多くの就活生のサポートを何度もしてきているので、あの手この手でこれまでの経験を引き出すのが得意です。自分でも気がついていなかった強みや、見落としていた企業との接点が見つかるかもしれません。
【業界・企業研究】仕事視点で視野を広げ、企業と自分との接点があるかを見直す
内定ゼロ、選考中企業ゼロの場合は、「何をしたいのか」仕事を起点にして視野を広げる必要があります。例えば、「人と接する仕事がしたい」と思っている場合は、「どのように人と接したいのか」まで深掘りしてみましょう。接客販売のような一度で完結する形が良いのか、既存営業のような既存顧客とさらに信頼を深めていく形が良いのか、総務や人事のような社内のメンバーと日常的に接してサポートしていく形が良いのかを考えるのです。その上で、それを実現できる業界や企業にはどんなところがあるかを調べましょう。
実際の業界研究や企業研究では、給料や企業規模などの労働条件だけではなく、求める人物像や若手社員インタビューなどを参考にしながら、「自分に合っているか」を確認しましょう。情報を集めるだけで満足せずに、「この会社で自分は活躍できるかな?自分のどんなところがそう言えるかな?」と、自分とひも付けて考えることが大切です。
リクナビ就職エージェントの業界研修・企業研究サポート
リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーは、これまでに何十社、何百社と業界研究・企業研究をしてきているので、早くそして的確に仕事内容やそこで求められる力を見抜くことができます。特に紹介企業については、具体的にどんな人物を採用したいかを企業から直接ヒアリングしているので、実際の求人を見ながら、その仕事で求められることはどんなことで、どんな接点があるか、などもアドバイスが可能です。
【応募企業の選定】自分のこだわりを見直す
内定ゼロ、選考中企業ゼロの場合は、応募企業に対する自分のこだわりを一度見直してみましょう。就職先がなかなか決まらない学生にありがちな企業選定に、「大手企業にこだわっている」「採用人数が少ない職種にこだわっている」「新卒採用をあまりしていない業界にこだわっている」というものがあります。
売り手市場と言われる就職動向でも大手企業の競争率は常に高い状態ですし、大手企業が必ずしも自分に合った企業とは限りません。また、新卒の採用人数が比較的少ない広報、広告、マーケティングなどの職種は、入社後にサービスや商品を熟知できる営業職などを経験した後に社内異動で就くことも可能でしょう。音楽業界、出版業界、スポーツ業界など新卒をあまり採っていない業界を志望する場合は、周辺業界からキャリアをスタートさせるという道もあります。その仕事に就きたいという気持ちをあきらめる必要はありませんが、いい意味での回り道がないか模索してみましょう。関連職種や周辺業界に応募しながら「いずれはそういう道に進みたいが、キャリアパスはありますか?」と質問してみるのも一つの手です。
リクナビ就職エージェントの企業選定サポート
リクナビ就職エージェントには、学生の就活サポートを行うキャリアアドバイザーのほかに、企業の採用サポートを行う企業担当者がいます。学生目線と企業目線の両方のプロがいるからこそ、「どんな学生が、どの企業にマッチするのか」を高い精度で見極めることができます。就活生の特性を見極めて、その人の志向や強みが合致する業界の中でも、さらに「企業の求める人物像」とのマッチ度がより高い企業を選定して紹介することが可能でしょう。
【履歴書の作成】誤字脱字、空欄がないかを見直す
履歴書は、誤字脱字に気をつけ、空欄を作らないことが大切です。基本的なことですが、回答欄に対してスカスカになっていないか、漢字で書ける部分に平仮名を多用していないか見直しましょう。手書きの場合は、丁寧に書くことも大切です。美しい文字であればなお良いですが、そうでなくても字の大きさを統一し、漢字のトメハネをしっかり書くことで印象は良くなります。
【ESの作成】自己PR、ガクチカ、志望動機を見直し、添削を依頼
ESの自己PRでは、強み・長所が、応募企業の求める人物像に合っているか、裏付けのエピソードに矛盾がないかを見直しましょう。どんなに良い内容が書いてあっても、企業の求めることに合っていなければその会社には響きません。また強みを「継続力」としているのに、エピソードの内容が「課題解決力を発揮した結果」になっているなど矛盾があると、論理的思考力がないと思われてしまいます。ガクチカでは、入社後にも再現性があるかを見直しましょう。企業の採用担当者が「このような経験や、経験を通じて学びや気づきを得ている学生であれば、うちの会社に入ってからも成長できそうだ。伸びしろがありそうだ」と思えるかどうかが大切です。最後に志望動機では、当たり障りのない内容ではなく自分の言葉で経験と考えを盛り込むことで、第三者にも説得力がある内容になっているかを見直しましょう。
なかなか書類選考を通過しない場合は、第三者に添削を依頼してみましょう。就職エージェントなどでは、専任アドバイザーが付くケースも多いので、同じ人に継続的に添削してもらい、何度もブラッシュアップするのもオススメです。
リクナビ就職エージェントの添削サポート
リクナビ就職エージェントでは、リクナビで複数企業に送信できるOpenESと紹介企業のES添削が可能です。OpenES添削では、誤字脱字のチェックだけではなく、自己分析のお手伝いや、仕事理解のお手伝い、志望企業にどんな人物だと思ってもらいたいのかをヒアリングした上で、人柄や魅力が伝わる文章の書き方などを指導しています。理系学生には、専門分野に特化したキャリアアドバイザーが対応するので、難しい研究内容をわかりやすく伝える方法などもアドバイスが可能。また紹介企業のES添削では、「過去に採用された内定者の特徴や傾向」「今年は何を重視しているのか」などの最新動向も踏まえた添削をしています。
【面接準備】これまでの面接を振り返り、会話のキャッチボールやマナーを見直す
内定ゼロ、選考中企業ゼロになった場合は、これまでの面接を振り返り、自分なりに「うまくいかなかった」ポイントを探してみましょう。面接担当者の表情に注目して、笑顔で納得してくれていたポイント、けげんな反応があったポイントなどを思い返すと良いでしょう。表情を思い出せない場合は、面接担当者との会話のキャッチボールができていたか、身だしなみやあいさつ、声のトーンなどのマナー面で問題がなかったかなどを中心に見直しましょう。人の印象は、9割が外見や態度などの第一印象で決まるという言葉もあります。例えば、入室時に「失礼します!」と大きな声であいさつをするだけでも、「元気がいい子だな」と良い印象を持ってもらえるかもしれません。
面接に不安がある場合には、学校のキャリアセンターなどで模擬面接を受けたり、面接評価をフィードバックしてもらえる就職エージェント経由の求人に応募したりするのも一つの手です。
リクナビ就職エージェントの面接評価フィードバック
リクナビ就職エージェントでは、紹介企業の面接に万が一落ちてしまった場合、企業から面接評価とその理由を教えていただき「なぜ面接で落ちたのか」「何が足りなかったのか」を就活生にフィードバックしています。すべての企業からのフィードバックを保証するものではありませんが、これまでに多くの企業がこの取り組みに協力してくれています。
具体的なフィードバックがあれば、落ちた事実は変わらなくとも、改善するべきことが明確になります。自分に足りないことを補うために努力することで、他社の選考に生かすこともできるでしょう。
【選考に落ちた後】内定は早い者勝ちではない。人と比べないメンタルが大切
内定ゼロ、選考中企業ゼロの状態が続くと、選考に落ちるたびに自分を否定されたような気持ちになってしまう人もいるでしょう。ですが、「自分に価値がない」なんてことはありません。「この企業とは合わなかったんだ」と認識することが大切です。就活は早い者勝ちではないので、友人が内定を獲得しても焦らずに、「人は人。自分は自分」と割り切りましょう。どうしても落ち込んでしまう場合は、キャリアセンターや就職エージェントのアドバイザーや家族、友人などに気持ちを吐き出し、一人で悩まないようにしましょう。
就職が決まらない時期に応じた動き方
卒業年次の春
独自の採用スケジュールで早期選考を行う企業もあるため、この時期に内々定を得ている人もいるでしょう。しかし、政府主導の新卒採用スケジュールで選考が解禁されるのは、卒業年次の6月以降です。そのため、春の時点で就職が決まっていなくても、焦り過ぎる必要はありません。春から本格的に選考を始める企業も多く、大学4年生向けの会社説明会もまだまだたくさんあります。
就職ナビサイトなどで新しい情報がないかチェックを続けましょう。まだ学校のキャリアセンターに行ったことがない人、就職エージェントに登録をしたことがない人は利用してみるのも良いでしょう。
卒業年次の夏
卒業年次の夏ごろにまだ就職が決まっていない場合、焦ったり気持ちがふさいだりして行動量が落ちることがないように気をつけましょう。のんびりとはできませんが、まだ会社説明会を設けている企業はあります。
大学4年生が参加できるインターンシップ等のキャリア形成支援プログラムなどもあるので、学校のキャリアセンターや就職エージェント、就職ナビサイトを活用して情報を集めましょう。
卒業年次の秋
卒業年次の秋ごろは、内定辞退者が予定より多く出た企業や、大手企業の採用活動が落ち着いてから本格的に動き出す中小企業などの会社説明会や求人が増える傾向にあります。秋採用と呼ばれるこの選考に、積極的に応募をしてみましょう。
まだ就職が決まっていない場合は焦りが募りやすい時期ですが、「どこでもいいから内定が欲しい」という考えは危険です。「もう秋だし、どこでもいいや」と焦って自分を安売りしてしまうと、入社後に「こんなはずじゃなかった」と後悔を抱くケースもあります。入社してすぐの退職とならないように、自己分析・企業研究の2つの柱をしっかりと持って、自分に合う企業を見つけることが大切です。
卒業年次の冬
卒業年次の冬ごろに就職が決まっていない場合、「なかなか決まらないから、卒業後はアルバイトでいいや」とあきらめて行動を止めてしまう人もいます。しかし新卒採用にあきらめは禁物。先輩たちの中には、この時期に行動し続けたことで内定を獲得した人もいます。一部の専門職や技術職を除くと、新卒採用の多くは人柄なども含めたポテンシャル採用です。これが卒業後に社会人として就職や転職をしようとすると、実務経験を求められ、難易度が上がるケースも珍しくありません。
人柄や伸びしろで就職できる機会を自ら放棄するのはもったいないので、最後まであきらめずに行動し続けましょう。この時期は、学校のキャリアセンターや就職エージェントを積極的に活用するのがオススメです。
就職が決まらない学生の「就活全般」を、リクナビ就職エージェントの専任アドバイザーが無料でサポート
就職がなかなか決まらない場合、内定ゼロ・選考中企業ゼロなどで自分の就活を見直したい場合に頼りになるのが、就活のプロである就職エージェントです。
例えばリクナビ就職エージェントでは、その人に合った企業を紹介するだけではなく、「自己分析のお手伝い」「企業理解のお手伝い」「ES添削」「企業からの面接評価のフィードバック」など幅広くサポートを行っています。専門知識に長(た)けた専任アドバイザーが、マンツーマンかつ無料で、就活の悩みに寄り添ってくれるので、就職が決まらない焦りを抱えている場合には相談してみると良いでしょう。メールと電話の両方でコミュニケーションが取れるので、忙しいとき、じっくりと悩みを相談したいときのどちらのニーズにも応えることができるのも特徴です。
もちろん、相談する内容は人それぞれで構いません。書類選考をなかなか通過できない人は「OpenESの添削をしてほしい」、面接に落ちがちな人は「ひとまず1社紹介してもらって、面接評価のフィードバックをもらいたい」、専攻の生かし方がわからない理系学生は「自分の強みを生かせる業界が知りたい」、志望企業に全落ちした人は「自分に合っている企業を一緒に探してほしい」など、悩みと一緒に相談をしてみてください。専任アドバイザーが、丁寧かつ真摯(しんし)に悩みに寄り添って、就職までの道のりをサポートしてくれるでしょう。
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『リクナビ就職エージェント』は就活を無料で支援するサービス。
会員登録後、専任のアドバイザーが個別に電話相談を行い、あなたの希望や適性に合う企業選びを一緒に考えます。
エージェントだからこそできる求人情報の紹介、面接アドバイスやOpenESの添削なども行っています。