就活にネクタイピンは必要?人事のプロとメンズファッションのプロに選び方&付け方を聞いてみた

就職活動がスタートすると、インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムや就活の説明会、面接など、スーツを着る機会が増えます。ふだん着慣れていないだけに戸惑うこともありそうです。中でも、あまりなじみがないアイテムの一つが、ネクタイピンです。

就活のスーツ姿に、ネクタイピンは必要なのか?人事のプロ、人材研究所の曽和利光さんと就活スーツに詳しい専門家、青山商事の林浩行さんに必要性の有無や選び方、付け方を聞きました。

就活向けネクタイピン

人事のプロに聞く!面接でネクタイピンは必要?

高校時代の制服がネクタイだったという人も、ネクタイピンを付けたことがある人はあまりいないのではないでしょうか。しかし社会人では、チラホラ付けている人を見かけます。

人事として新卒採用を20年担当し現在はさまざまな企業の人事・採用コンサルティングを手掛ける採用のプロ・曽和利光さんに「ズバリ面接でネクタイピンは必要か?また人事はネクタイピンを見ているのか」を聞きました。

株式会社人材研究所 曽和利光さん写真プロフィール曽和利光さん株式会社人材研究所・代表取締役社長。1995年、京都大学教育学部教育心理学科卒業後、リクルートで人事コンサルタント、採用グループのゼネラルマネージャーなどを経験。その後、ライフネット生命、オープンハウスで人事部門責任者を務める。2011年に人事・採用コンサルティングや教育研修などを手掛ける人材研究所を設立。『「ネットワーク採用」とは何か』(労務行政)、『悪人の作った会社はなぜ伸びるのか?人事のプロによる逆説のマネジメント』(星海社新書)など著書多数。最新刊『人事と採用のセオリー』(ソシム)も好評。

「面接でネクタイピンは必ずしも必要なアイテムではないでしょう。ただ、最近は、ネクタイピンをしている学生は珍しいので、多くの学生と会う機会のある人事や面接官は気がつくと思います。時には、会話の糸口になることもあるかもしれません。ただ、人事をはじめ面接官はネクタイピンの存在に気がつくかもしれませんが、選考が左右されることはないと考えます」と曽和さん。

就活スーツの専門家に聞く!ネクタイピンはビジネスシーンに必要?

では、ネクタイピンは、ビジネスシーンには必要なものなのでしょうか?メンズファッションのプロ、青山商事の林浩行さんに聞きました。

洋服の青山 林さんプロフィール林 浩行さん青山商事の人材開発部東日本グループ長。13年間店舗営業を経験し、多くの就活生にスーツ選びをアドバイスしてきたほか、大学のキャリアセンターが行うマナー講座などでもレクチャーしてきた。新規事業の立ち上げに携わり、2018年より現職。

ネクタイピンは、ファッション性と実用性の2つの要素をもっています。付け方次第ではおしゃれアイテムになりますし、お辞儀をしたときや手を洗うとき、食事のときなどにネクタイが揺れたり垂れたりするのを防ぐ、実用性も兼ね備えているといいます。

「マナー上、絶対に必要なものというわけではありません。身だしなみを整えるためのアイテムのひとつですから、あるに越したことはありませんが、ないからと言って身だしなみが悪いと判断されるわけではありません」と林さん。

ビジネスマンでも誰もがネクタイピンを付けているわけではありませんが、比較的、人に見られる機会が多い仕事、例えばホテル業界や航空業界などの方が、ネクタイピンを付けていることが多いようです。

就活でネクタイピンを付ける場合の選び方

ネクタイピンは必須アイテムではないものの、例えば面接で座った際にネクタイの前後がずれてしまうことがあるかもしれません。そうしたことを気にしなくて済むために、ネクタイピンを付けていくのも一つの方法です。

では、どんな点に注意して選んだらいいのでしょう。

就活生のネクタイピン

「洋服の青山」シルバーのネクタイピン 各1900円(税抜き)

「初めてネクタイピンを買うなら、就活後も含めて色々なシーンで使えるはんよう的なものがおすすめです。色はゴールドよりシルバー、形は一般的なピンで挟むタイプなら、ネクタイの柄やシーンを選ばず、就活後も使えます。長さはネクタイの太さにもよりますが、大剣(一番太い部分)が7.5~8.5㎝のものなら、ネクタイピンの長さは4~5㎝を目安に選ぶといいでしょう」(林さん)。

おしゃれなネクタイピンの付け方

クリップ型のネクタイピンは、ネクタイの大剣と小剣、そしてシャツを一緒に挟むようにして使います。その際、付ける位置によって印象が大きく異なります。「ネクタイの結び目と、上着の上のボタンとの中間地点を目安にピンで留めると、若々しくオシャレな印象になります。斜めになりやすいので、付けた後は鏡で見てまっすぐになっているか、仕上がりを確認しましょう」。

ネクタイピンつけ方

中間地点にとめるネクタイピン

「男性の上着は立っているときは、上のボタンをかけたまま、座るときにボタンをはずすのが一般的な着こなしとされていますが、就活の面接などでは、面接官によってはそうした着こなし方になじんでいない方もいます。座ったときに窮屈でなければ、ボタンはかけたままでいいかもしれません」

「上着を着ているか、脱いでいるか、前ボタンを留めているかはずしているかで、特にネクタイピンの位置を変える必要はありません。上着を脱いで食事をするときや手を洗うときなどに、ネクタイが汚れるのを防ぐためにはピンの位置を下の方に付け替えると有効ですが、。面接でネクタイピンを止める位置はネクタイの中央の位置につけるのがおすすめです

シーンに合わせたネクタイピン選びとは

ネクタイピンは、おしゃれアイテムとしての要素ももっています。今後の参考に、シーンに合わせたネクタイピン選びについても、林さんにお聞きしました。

「結婚式などの華やかな席では、パールや石の付いたものがおススメです。ポケットチーフの色やシャツの色と合わせてもいいでしょう。また、メガネモチーフなどデザインに遊び心があるものは、目に留まりやすく話題のきっかけづくりにもなりますので、華やかなパーティなどに向いています」


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取材・文/中城邦子
撮影/平山 諭

記事作成日:2019年9月12日 記事更新日:2024年2月1日

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