【スペイン編】のんびり大らかなスペイン生活

Reported by SAKURADA
スペインにある日系企業子会社に勤務。現地での楽しみは、スペインの軽食喫茶兼居酒屋であるバルで、おいしいタパスをつまみながらワインを味わうこと。朝市で新鮮な野菜や地元の特産品を手に入れるのも現地でのうれしい習慣のひとつ。

フランスよりも安くフランスのワインが飲める

こんにちは。SAKURADAです。今回は、スペインでの私の暮らしについてお話しします。

 

スペインに来て、日本での生活と大きく異なっているのは食事のこと。前回も食事の時間についてお話ししましたが、食事の内容も異なります。スペインへ来たばかりのころは、とにかく、好きなものを好きなだけ食べていたのですが、バル(喫茶店兼居酒屋)で出てくるタパス(おつまみ)のような脂っこくカロリーの高いものや、生ハムなど塩分を多く含むものを多く摂取することで、コレステロール値が上がってしまいました。そのせいか、免疫機能が下がり、風邪などにかかりやすくなったように思います。

 

当時は言葉もわからず、スーパーでの買い物もまだ慣れていなかったので、唯一覚えた「キエロ ウン クロワッサン(Quiero un croissant)」すなわち「クロワッサンください」という言葉をもっぱら多用してクロワッサンばかり食べていたせいもあるのでしょう。「キエロ~」は、「私は~が欲しい」にあたる初心者向けの簡単なフレーズなので、とにかくこの「キエロ」を連発していたのです。頻繁に動悸(どうき)を感じたり、健康診断の血液検査の結果が思わしくなかったりして、体調が良くないことに気づいてからは、その反省から、野菜中心で水を多く摂取する食生活を意識しています。気をつけて見てみると、スペインの人々も、イベントや友人との会食などでなければ、健康に気を使った食事をするように気をつけているようです。日本人と比べて、フルーツの摂取量が多いようにも感じます。

 

なお、こちらで病気にかかったときは、日本のように「風邪なら内科」「胃が痛いときは胃腸科」といった具合にはいきません。まず最初に「ホームドクター」の診察を受けて判断を仰ぎ、それから専門医を紹介してもらう流れとなります。待合室で長時間待たされることも少なくありません。もちろん、健康保険を使わずに自費で診療を受けるのであれば、私立の病院に直接行っても構いませんが、その分、費用がかさんでしまいます。この医療システムには、いまだになじめずにいる私です。

 

家電製品の故障時や電気・水道でのトラブルがあったときも同様に不便を感じます。業者の対応が非常に遅く、真冬の3日間冷水でシャワーを浴びたこともあるほどです。こうした目に遭うたびに、やはり日本は便利だったなあと実感します。

 

一方、ワインには非常に恵まれていると思います。スペイン・リオハ地方の良質なワインが非常に安価で手に入ることに加えて、フランスのワインを、酒税の高いフランス本国より安く入手できるためです。リオハのワインは、フランスのワインよりやや上品さに欠ける印象がありますが、大自然の恵みをダイレクトに味わっているような気分になれる素晴らしいワインです。日本で約1万円で売られているようなワインでも、こっちでは1000円程度で飲めてしまうのではないかと思います。

 

新鮮な野菜や産地特産品が手に入る朝市巡りも楽しいですね。チーズなど種類が豊富で見ていて飽きません。ただ、今はもう慣れたからいいものの、鶏や豚、ウサギなどが丸ごと店頭に並ぶ様子には、はじめはかなりショックを受けました。特に、ウサギ。血管が浮き出している皮膚に目だけは赤くて…しばらく夢に見そうなほど怖かったです。牛肉も、大きな塊が店内の奥に吊るされていて、実にダイナミック。レストランのカウンターなどに、足の形そのままの生ハムが丸ごとぶら下がっている様子も、とてもスペインらしいと思います。

 

スペインは今、和食ブームですが、和食レストランの多くは、中国人経営のアジアンレストラン。味は、「まあこの程度だろうな」というレベルです。しかし、マドリードには日本人経営の老舗レストランもあり、そういったお店では、少々割高にはなるものの、満足のいくレベルの和食が味わえます。日本人が作る豆腐店もあり、豆腐はもっぱらそこで購入。美食で有名な街サン・セバスチャンの星つきレストランでも、和食のアイデアを取り入れた料理を創作しています。

 

スペインは子育てしやすい国

国内旅行には、車で出かけることが多いのですが、アンダルシア旅行やバルセロナ旅行のときは、飛行機で移動してから、バスや地下鉄などで各都市を回りました。私の勤務先では、7~8月に夏季休暇として最低でも1週間、長くて3週間は休みをとる従業員が多いのですが、私自身も長いときは2週間の休みが取れるのです。クリスマスの時期も割とまとまった休みが取れますが、12月下旬のクリスマス休暇と比べて、年始のお祭り気分はまったくなく、あっけなく新年の仕事がスタートしてしまうところが、日本とは違いますね。

 

飛行機でパリに行くこともあります。マドリードからなら約2時間、バルセロナからなら1時間45分と、非常に気軽に訪れることができるからです。パリには、和食材のお店やレストランがたくさんあることも、洋食に少々胃が疲れ気味の私にはうれしい限り。ただし、フランスは、あまり子どもに寛容な社会ではないのか、レストランで子どもが一瞬、奇声をあげただけで嫌味を言われたり、冷たい視線を感じるように思います。少々子どもが騒いでもおおらかに見守ってくれるスペインとは、ここが違いますね。スペインでは、遅い時間に赤ちゃんを連れて歩いていても誰も非難したりしないし、バル(喫茶店兼居酒屋)の喧騒(けんそう)をものともせずにすやすやと眠っている赤ちゃんもよく見かけます。社会全体が子どもを受け入れていて、子どももその環境に慣れているのではないでしょうか。スペインは子育てがしやすい国だと感じます。

 

次回は、海外で働くことの意味についてお話しします。

 

 

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スーパーで買うよりもおいしい朝市の野菜や果物。

 

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ときおり訪れるフランスの朝市。チーズだけを売る屋台には、個性豊かなボリュームたっぷりのチーズが勢ぞろい。

 

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カタルーニャの海岸部は地中海性の穏やかな気候だ。

 

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フランスのバスク地方を旅行したときに寄った加工肉店。バイヨンヌという街の特産品である生ハムと赤ピーマンが天井から吊るされて売られている。

 

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同じくフランス旅行のときに寄ったケーキ店の宝石のようなケーキたち。正直に言えば、フランスのケーキは、スペインのケーキよりも格段においしい。

 

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同じくケーキ店で売られているチョコレート。80ユーロ(約1万800円・2013年10月現在))と、結構なお値段。

 

 構成/日笠由紀

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