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掲載日:2011年6月7日

海外駐在員ライフ

Vol.99 お酒が飲めないワシントンD.C.のお花見

屋外での飲酒が禁止されている街

こんにちは。こしひかりです。今回は、ワシントンD.C.という街についてお話しします。

ワシントンD.C.では、屋外での飲酒が禁じられています。見つかると500ドル以内の罰金、あるいは90日以内の拘置処分となります。酔っ払いが公共の場でトラブルを起こすといけないから、という理由なのかもしれませんが、この法律のおかげで、せっかくのお花見もアルコール抜き。独立記念日の屋外花火観賞も同様です。上着などに隠して飲むこともできないわけではないのですが、いずれにしても面倒だし、窮屈で、残念です。

そのせいなのか、この街の「お花見」は、桜の木の下にレジャーシートを敷くピクニックスタイルではなく、桜並木の下をお散歩するのが主流です。したがって、お酒を飲むのはおろか、お弁当を食べたり、お団子を食べたりもできません。桜の木の下を人波に押されながら歩くので、立ち止まってゆっくり桜の花を観賞することもできません。せいぜい記念の写真を撮るくらいです。

そうはいっても、立派な桜並木があるワシントンD.C.だけに、毎年、桜の季節になると「桜祭り」が開かれます。日本から「桜クイーン」が来てパレードに参加したり、歌や踊りの催し物があるほか、ブースを出して、お習字や折り紙をレクチャーしたり、和風小物を売ったりしています。2011年からは、1人5ドルの入場料が必要になりましたが、その収益は東北地方太平洋沖地震のための募金として日本に寄付されたそうです。ワシントンD.C.の桜は日米親善を目的に日本から寄贈されたもので、2012年は寄贈から100周年なので、さらに大きなイベントになりそうで楽しみです。

交渉次第で家賃が2割引きに

アメリカの社会で特徴的なのは、なんでもネゴシエーション(交渉)次第だということ。日本だと、値札通りの金額を払うのが当たり前という感覚がありますが、アメリカでは、まず値下げを交渉します。私の友人には、借りているアパートメントの大家さんに、「私は部屋をきれいに使います。退去後も、リノベーションやクリーニングの必要は生じないでしょう。だからその分、家賃を値下げしてください」と交渉して、見事2割ほど値下げしてもらったそうです。

給与についても、やはり交渉がモノを言うようです。通常は3〜5%程度のベースアップが基本なのですが、契約時の交渉によって10%アップなどの約束を取り付けている同僚もいるとのこと。私自身は、とてもそこまで交渉する気力がないのですが…。

双方とも、後で「そんな手があったのか」と気づかされた例ですが、最初から「こんな要求は無理なのではないか」と思わずに、とにかく聞いてみることが大事なようです。言い換えれば、聞かないと親切に教えてくれる人がいないとも言えます。日本でなら図々しいと言われたりするのでしょうが、ここアメリカでは、よりよいオファーを獲得するために要求をしない人は、“Lazy Negotiator”(怠惰な交渉人)だという見方をされます。

先日も、出張で泊まったホテルで朝御飯の値引き交渉をしている同僚を見て、なんともたくましいことと感心したものです。とにかく主張することが重要なアメリカ。私も、日本に住んでいたときよりはたくましくなったと思うのですが、このネゴシエーションだけはいまだに苦手です。

次回は、海外で仕事をすることについてお話しします。

Reported by こしひかり
アメリカのワシントンD.C.で国際機関に勤務。休日は、ワシントンD.C.の歴史的建造物を眺めながらのランニング。同僚が祖国で開く結婚式に旅行がてら出かけるのも楽しみのひとつ。
ワシントンD.C.には桜の木が多く、花が終わった後の新緑の季節にも、鮮やかな緑で目を楽しませてくれる。
5月の平均気温は24度。初夏の街を軽快に自転車で走るワシントンD.C.の人々。
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構成/日笠由紀 デザイン/ラナデザインアソシエイツ

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