世間の就活ムードが高まっても、「面倒くさ〜い」「なんとなく始めるのが怖い…」と思い続けている学生さんは多いことでしょう。でもさ〜、それ、いつまで続けるの?そろそろ「えいやっ!」と腰を上げた方がいいわね〜。そこで今回は、就活の“厳しいリアル”がわかり、就活することの“本当の意味”が見えてくる2作品を紹介するよ〜。
「面倒くさい」と思う理由はズバリこれ!「厳しい現実を知らないから」
今回は、「就活イヤだ病」にかかっている皆さんに、「そろそろ根治治療しといた方がいいよ〜」というお話をしたいと思うのよね〜。
そのためにも、まずは「なぜそんなに就活が面倒くさくて、始めるのが怖いのか」という理由を究明していきましょうか。
ズバリ言えば、「面倒くさい」のは、就活がどれだけ厳しいものなのかっていうことを知らないから。毎年、多くの学生が「早いうちからやっておけば良かった」と後悔してるのも、「こんな厳しいものなの?」とか、「自分にはもっと違う可能性があったんじゃ?」とか、選考の途中で気づくからなんだよね。そして、せっかく気づいても「時すでに遅し」というケースもよくあるのだ。キミたちに必要なのは、まず、“就活のリアル”を知ることだよね。
客観的に就活のリアルを教えてくれる『銀のアンカー』で目を覚まそう
そこでオススメなのがこの漫画。『銀のアンカー』は、ヘッドハンティングのプロが「就活イヤだ病」の学生たちに就活指南をする話なんだけど、はっきり言って、めちゃめちゃ厳しいことが書いてある。
アメリカ経済界でも名をはせるヘッドハンティングのプロ・白川義彦は、ふとしたきっかけで、大学3年生の北沢千夏と田中雄一郎の就活相談に乗ることに。白川は、「なぜもっと早く準備しておかないのか。社会に出る第一歩がいかに大切か、なぜもっと真剣に考えないのか」と厳しい現実を突きつける。千夏と雄一郎が就職活動を進めるステップの中、白川が提示する「受け止めるべき現実」「今やるべきこと」は非常に的確で、めちゃめちゃためになる!
(C)三田紀房・関達也/集英社
「“好き”だけでは金にならない」「就活生の話は無駄に長い」「学歴格差に文句を言ってもしょうがない」「『ありのままの自分を採用してくれる会社がいい』は、間違い」などなど、とにかく厳しい〜!だけど、その背景をすべて客観的に解説してくれるから、きっと納得できるはず。
そして、活動を進める流れの中で、「自分に長所なんてあるの?」「大手なんて無理」「やりたいことが見つからない」「本気になれない」と悩んでいた学生たちがどんどん変わっていく様子が描かれているよ!彼らの姿に自分を重ねてみたら、「今のままじゃダメなんだ」ってことがきっとわかると思うのよね。
▲エントリーシートを書けないまま、「自己分析を済ませないと一歩も動けない自分がいる」と悩む(言い訳を重ねて、一向に動き出さない)学生に、「自己分析禁止令」を出す白川。「就活は受験と違い、基本を押さえるよりも応用から入る方が早く答えが出る人もいる」という彼の話に、目からウロコになる学生さんも多いかも?この作品では、まずは行動してみることで得られるものを具体的に示してくれている。ほかにもエントリーシートを書く際の考え方から企業選びや面接への臨み方まで、学生が陥りがちな悩みに対し、やるべきことを理論的かつ具体的に示してくれている。
「怖い」と思う理由を突き止めれば、モヤモヤも解消できる!
さて、2つ目の「怖い」って思う理由についても、お話ししとこうか。
ズバリ言うと、「何が起きるかわからないから」なんだよね。人間ってものは、正体がわからないものが怖いもんなのよ。例えば夜中に、窓の向こうに白い影が見えて、「幽霊だ!」ってビビっても、窓を開けてその正体が洗濯物だと突き止めれば、「な〜んだ!」ってなるでしょ?朝になるまで震えて過ごさずに済むわけよ。
だから、これからどんなことが起きるのか、それでどうなるのかを知っておくことが大事。就活の正体がある程度見えたら、やるべきこともわかるし、怖がってる暇なんてなくなると思うからね。
等身大の主人公が就活を進める『はぴナビ!』で、何が起きるのかを知ろう!
そこで今回、オススメのもう一冊が、『はぴナビ!』。
マスコミを志望して就活をスタートさせた女子学生が主人公なのだけど、マスコミ志望者のための勉強会や、インターンシップ体験、OB・OG訪問や会社説明会、筆記試験、面接の様子までリアルに描かれているのだ。面接で答えられずに動揺したり、お祈りメールをもらったってショックを受けたり、内定の電話をハラハラしながら待ったり。とにかくリアルなため、どんなことが起きるのかを想像しやすいと思うよ〜。
マスコミ志望の千晴は、マスコミ志望者に向けた勉強会への参加選考を突破し、テレビ局でのインターンシップも体験するが、「志望動機が見つからない」と悩む。容姿端麗な就活仲間の内定をうらやんだり、「自分に就職できるのか」と悩んだり、親と就活の話でケンカしたり。恋やバイトなど、就活以外の側面も描かれていて、等身大で頑張る千晴に共感できる。
(c)石田衣良・みずき水脈/講談社
主人公はモヤモヤを抱える等身大の女子学生。そして、表現がマイルドなので、「厳しいリアルを受け止めきれない」という学生さんは、こちらから読むのがオススメだね!
「何とかなればいいな」では、どうにもならない。「なんとかする」ために自分で動こう
さて、ここまで言っても、「そんな漫画読んだら、もっと就活がイヤになりそう…」という人もいるでしょう。
そんな皆さんに私から言いたいことはただ一つ。
「そのうちなんとかなればいいな」「誰かがなんとかしてくれるんじゃ?」なんて、この先の人生においては期待しない方がいいわねえ。
「なんとかしよう」と決めて、「なんとかする」ために頑張るのは自分。
その結果として、「なんとかなる」のだ。
じ〜っと閉じこもっていたって、誰も何もしてくれない。だけど、自分で一歩ずつでも行動すれば、『銀のアンカー』や『はぴナビ!』に登場する学生たちのように、いろんな出会いが訪れる。そこで自分の思いや考えを素直に伝えれば、応援してくれる人や助け合える仲間が現れたりする。そうするうちに、自分自身も次のステージに向かって変化していくものなのよね。
就活も人生も「RPGゲームのレベル上げ」のようなものと考えよう
わかりやすく例えるなら、RPGのゲーム。何もしなきゃレベル1のまんまよね。でも、ばんばん進めてモンスター倒していくうちに、ずんずんレベルアップして、中ボスもラスボスも倒せるようになるわけだ。就活だって、ばんばん進めていくうちに、第一志望の企業の人事部長や社長から「ぜひわが社に!」と言われるようにもなるかもしれないよ〜?
「漫画やゲームの世界の話でしょ」って思う学生さんもいるかもしれない。でも、現実世界も似たようなもんだし、社会人になってからもず〜っと冒険の旅は続いていくものなのさ。30代でも40代でも50代でも、「やらないための言い訳」を探し続けてる人はいるけど、そういう人々は10年前と同レベルの愚痴をずっと言い続けてるのよね〜。
そういうわけで、学生だろうと大人だろうと、すべては自分次第ってこと。「なんのためにやりたくもないことを頑張らなきゃいけないの?」って悩むのなら、答えは単純明快よ。「未来の自分のために」でしょ!
▲マスコミの志望動機が見つからず、「自分には向いていないかも。全部落ちたらどうしよう」「ブラックじゃなければどこでもいいから入社したい」と悩む千晴。マスコミをあきらめて大学のキャリアセンター職員として活躍する先輩に気持ちを打ち明け、「『どこでもいい』にはならないほうがいいですよ。みんなどこかに向かって頑張るからどこかに辿り着けるんです」と励まされる。頑張っても報われないことはあるけれど、頑張ることで納得できる道が見つかる!
都内某所で50年以上続く貸本屋「ゆたか書房」を引き継いだ3代目店主。毎月、50〜70冊程度の新刊マンガを入荷し、年間1000冊前後のチェックを続けている。2016年、旧店舗立ち退きにて、新店舗への移転を果たし、現在も会員の無理難題に応えながら、面白いマンガをオススメし、広めていくことをテーマとしている。(※会員制につき、いちげんさんへのマンガの紹介はお断りしています)
・就活始めるのがユーウツな人には、『重版出来!』
・「就活にイマイチ本気になれない…」人には『BLUE GIANT』
・「社会人が怖い」人には『中間管理録トネガワ』
・選考がうまくいかずに落ち込んでいる人には、『フットボールネーション』
・「就活しないで遊んでたい」と思っている人には、『おいピータン‼』
・「なんとなく〇〇って企業・仕事がいいな」と思っている人には『チャンネルはそのまま!』
・「どの会社にも興味が持てない…」から抜け出すヒントが見つかる!『ふしぎの国のバード』
文/ゆたか まり
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